それぞれの“幸福”

　その世界の人々は生まれたときから自分の住む物語の世界(“想区”と呼ばれる)の“役”が与えられる。
　そんな世界で何の“役”も与えられなかった少年エクス。彼の運命は、絶望的に方向音痴かつおっちょこちょいな少女レイナと出会ったことで変わった。
　エクスは、レイナと彼女の仲間の、ある条件下を除いては常に冷静な少女シェイン、一行の大将を自称する青年タオの三人と共に世界に点在する“想区”を渡り歩く。
　目的は、ストーリーテラーが築き上げた物語を、歪んだものへと作り替えるカオステラーの討伐と、レイナの力を使い歪んだ物語を正常に“調律”すること。
　カオステラーのけしかけるヴィランとの戦闘、物語の住人とのいざこざ等を越えて想区の“調律”をしていく四人。
　そして今回も、レイナの感じるカオステラーの気配を…続きを読む