冷静すぎる入界審査官VS非常識すぎる異世界の住人達が面白すぎる!

本編のアナザーエンディングまで読んでの評価になります。
異世界に住むキャラクター達をこちら側の世界からとことん冷静に見つめたユニークなお話です。
冷静に見つめる視点の持ち主は、何事にも動じない、常に表情も変わらない、何が起こっても無気力そうな若い男の審査官。
彼の業務は異世界とこちらの世界を繋ぐ門を通して入界してくる異世界の住人達を審査することです。
しかし、彼の担当する2番ゲートにやってくるのは何故か厄介な入界者たちばかり。
常識の通じない彼らにも全く動じることなく笑えるくらい冷静に対応する彼と、対照的な濃いキャラクターの入界者たちの攻防がとても面白く描かれています(時々エグい場面もありますが…)

けれども、そんなドタバタだけでは終わらないのがこの物語の魅力でもあります。
ある時入界審査で出会った異世界人のとある女性と関わることで、審査官の彼の運命はあらぬ方向へと大きく動いていきます。
そこには彼の運命を導く「門」の力が働いているようでした。

無表情で冷静すぎる彼、彼の面倒を見つつ彼を利用する先輩、彼をコネ入社だと敵視する同期さん、彼と関わることで自らの人生を大きく変えたあの女性…。
登場人物それぞれに背景があり、読み進めていくうちにそれらが明らかになっていくため、ページをタップする手が止まらなくなります。

クスリと笑いながら、運命の悪戯に涙しながら、あなたも異世界と人間界の狭間に立って楽しんでみてください♪

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