その死はきっとどこかに置き忘れ去られたもの。

ネタバレになってしまいそうなので下手にレビューを書きたくない、そんな作品。短編なのでぜひ読んであなたなりの答えを探ってみてください。



*以下、ネタバレあり*



解釈が色々と分かれている作品と聞いて、気になって読んでみました。
私はこういう作品はあまりすべて理解する気で読まず、どちらかといえば雰囲気と提示されたテーマを味わうタイプです。

そんな視点で語らせていただくとするならば、この作品で提示されたテーマは「人が成長するとき、変化するとき、それまでの人格は上書かれるのではなくパラレルワールドとして存在する」という可能性を示唆するものなのかなと思いました。

だからこそ少しぞっとしつつ、変わる前の自分を愛おしくも思いたい。

日常に潜む何でもない出来事を、誰かに響くように描ける筆力はさすがだと思います。

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