用語辞典②
■エデン帝国
500年前に空王エデンの生まれ変わりと称される英雄グレスト=F=レヴァントスにより建国された空中帝国。
かつてこのエデン帝国は空王エデンが座した天空の楽園であったが、空王エデンの死後、そのまま遥か空にて人々の記憶より忘れ去られていた物 がグレストによって新たに姿を現した物である。
当時、ムーヴェリアスの上空へと現れたこの空中帝国はバルト王国と同盟を結び、今では世界中に影響を及ぼす大帝国となっている。
事実、エデン における騎士の精鋭は他国の騎士より遥かに優秀で勝った人物が多く、こと天術に関しては空王エデンの生まれ変わりと称されるグレストの影響もあり全世界で最も研究・実績をあげている。
多くの天術士に取ってエデンはまさに到達すべき楽園の国と呼ばれる。
また現在のエデン帝国では
かつてエデン帝国では空帝の下、最高司令官は一人、二人と存在したが近年になって八人もの最高司令官が揃ったのは歴史上初めての事である。
更にその八人全員が過去の歴史上に存在した最高司令官の能力と互角かそれ以上の力量を持ち合わせていたのだから益々異例である。
この八王の創設には現在の八王統治者でもある黒王座第一階位“
■エデン皇帝・グレスト=F=レヴァントス=エデン二世
現在のエデン帝国を支配する神聖不可侵の皇帝であり、事実上人類最強の皇帝。
空王エデン以来、初めての「空」の属性を持つ人物であり、全ての天術を扱え、神である空王にすら匹敵する天力を持つとされている。
かつて【七賢】と呼ばれる英雄のひとりであり、死の王タナトスを葬った時代の救世主。
エデン帝国を立ち上げ現在では世界中に知れ渡る大帝国の皇帝として知られている。
だが彼の姿を直接見た者はほんの僅かな人物のみであり、エ デン帝国においても八王のそれも限られた人物のみしかグレストとの謁見はできず、彼の姿を拝謁する事は叶わない。
グレストいわく「未来が見え る」とのことであり、それは世界の未来だけではなく世界に住む一人一人の全ての人生、明日起こることからその人物の生涯の最後までが見えると 言う。常人であれば気が狂うほどの超越能力であるが、彼はその能力によってエデン帝国の皇帝の間より一歩たりとも動かずに世界の全てを動かし ている。
またグレストがヴォルテンブルグやシュヴァルストを通じて、時として非道な任務や殲滅戦、名も知らない人物の護衛などを突如として任務を与えるのは全て“確定されし滅亡”を変えるためと言われている。
グレストいわく、未来とはその人物が何らかの選択をするつど、新たな未来が生まれ一人につき何万、何億もの未来が存在し自分はその未来を見る ことができると言う。そしてそれは無論世界の未来にも影響するが、500年前よりあらゆる選択、あらゆる施策、あらゆる行動を起こしたが今から数年後に起こる“確定されし滅亡”を変えることが出来ないと称す。
無論、この事は彼以外は知らない最重要機密事項であり皇帝グレストの行動は全てこの“確定されし滅亡”の変革を基準に動いている。
■エデン八王
エデン八王とは黒王座と呼ばれる漆黒の制服を身に纏う四人の王と白王座と呼ばれる純白の制服を身に纏う四人の王により構成されたエデン最高の司令官である。
黒王座の四人はシュヴァルストを司令塔としてエデン帝国における内政や外交を中心に活動を行い、また空帝グレストによる指令を何よりも優先し行なう事を第一としている。
一方の白王座は統治者は八王最強の王・破滅の王を中心とした部隊だが各々が独自の意志・行動を行う事を許されており同じ白王座でもお互いの任務のことを知らずに行動をする事が多くある。
白王座は主にエデン帝国における問題ではなく、その他における問題、すなわち各国の情勢や魔族の襲撃それらに対し独自に動き、対処する事を許されている。
そのため白王座の王だけではなく、白王座に属する騎士達もまた精鋭を揃える事が多い。
また八王とはそれぞれが人間の限界を極めた超人というだけで八人の王として認められている訳ではない、彼ら全員エデン帝国の中枢に存在する禁忌の実によって得られる超越能力【
しかし、この禁忌の実とはその実自体が“超越的な力という毒”で出来た実であり、その毒に耐えられない者は死に至ると言うまさに究極的な王の選別 である。
また現在の八王は何人かの死亡者が出ており、その席が空席となっているが、空帝グレスト曰くそれらは八王における必要な死であり空席であるという。
すでに近い未来にその空席を埋める者が集い、歴史の最後を奏でるための八王が揃うと言われている。
■黒王座第一階位“
王証:不明
現在の八王の統治者であり、まとめ役を担う人物。現在の八王の創設を行った人物でもある。
見る者を圧倒させる雰囲気を持ち、常に冷静で時として冷たい印象を与えるが、自らが認めた人物や人材に対しては人並み以上の気を配る。
このため彼を密かに慕い、羨望を胸に抱く者も少なくはない。
このシュヴァルストはかつてはエデン帝国にてその名を轟かせた天術士であったが突如としてエデン帝国より姿を消し、13年前に再びエデン帝国へと舞い戻った彼は八王の創設をエデン皇帝グレストに説いたと言う。
彼が八王を建設した理由は極めて個人的な理由であったとされる、この彼の行動により現在の八王という存在が確立されたのだからそれは立派な 偉業と呼べる。
またシュヴァルストは能力のみならず人材確保・及び人材育成について得難い才能を持ち合わせており、彼によってその才能を見い出されそれを開花させた人物達は一人の例外もなくエデン帝国における重役を担っている。
また彼は他の王のように表立った席隊員達を持たずに自らの影を称する特殊部隊を持ち、そのメンバーの合計は5人と言われ、リーダーを務める男はログエルというコードネームを与えられている。
シュヴァルスト自身は滅多に前線には出ることは無いが、それは彼が不治の病を背負っているためである。
急激な体力の消耗や天術の消費を行なうと発作的に血を吐き出すその病のために彼が全力で戦えるのはせいぜいが数分程度と言われる。
しかし、その数分でさえ彼に取っては十分な時間である。
■白王座第二階位“
王証:
効果:自身の生命力を刃と変換するエルドラードの神器。生命力に比例して、この世で切れないものはない最強の刃となる。
かつてこの白王座第二階位の主席席隊であったメドウ=グレインがシークレッドクラウド事件を経て、様々な活躍を果たし、現在の白王座第二階位の王となる。
メドウの前任であった白王座第 二階位のスペンサー=フェルドはかつてメドウに騎士としての正義を教えた人物である彼女に取っては現在の地位の重みはかけがえのないものであ る。
単純な剣士としての腕は同じ八王の一人であるフィリア=クーへには劣るものの、神器アマステラの現所有者でもありその力を遺憾なく発揮する。追 い詰められれば追い詰められるほど生命の輝きを刃に乗せる彼女の剣は劣勢的状況を覆すものがある。
エスペランサーリプレイ「命尽き果てるまで」の主人公。
■黒王座第三階位“
王証:【
効果:その血は絶対服従の毒で出来ている。彼女の身を浴び、飲んだ者は彼女の放つ命令に従う。たとえそれが己の命を奪う命令であっても(アリ スが放つ命令力の強さにもよる)。
13年前にシュヴァルストと同時期にエデン帝国にやってきた少女。この少女はエデン帝国に来た時点ですでに王証の能力をその身に宿していた (本人が言うには生まれる前からその能力は宿していたと言う)。
身体能力は他の王に劣るもののシュヴァルストより教えられた海鳴と魔獣を手なずける能力、そして何よりも彼女の血を受けた者は何であれ、彼女 の命令には逆らえない下僕と化す。それが魔族であろうとも例外なく。
性格的にはとても王とは思えない自分勝手で我侭で自己中心的で口が悪いが、根は優しい人物であり自分の部下に対しては時折気遣いの言葉を かける事もある。幼少の頃に親や友人、全てに捨てられ孤独だった時期があり、またとても大切な人物を亡くした事があり、そのため大きな孤独感と 喪失感を味わい自分と似たような境遇の人物に対し共感を覚える事がある。
シュヴァルストに対して大きな信頼を寄せており、彼女いわく家族の一人らしい。またこのアリスとシュヴァルストが八王の一人となった目的は同じで あり、その目的のために今も八王の一人として在位していると言われる。
彼女の席隊の部下にはエスペランサーリプレイ「命尽き果てるまで」登場の席隊第三席のアルス=ノヴァが在籍している。
種族がドリアスのために幼女と見紛う程だが実年齢は40近くとか何とか。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」編におけるメインヒロイン。
このエピソードにより彼女が生まれつき王証を持っている理由やエデンの八王となっ た理由、そして彼女にとっての大切な存在ディゼルとの関係が語られる。
また眠りの皇帝編から現在の精神年齢はほぼ成長していない様子。
■白王座第四階位“
王証:不明
わずか15歳という年齢でエデン八王として任命された破滅の王に続く“二人の異例”の一人。
冷静で落ち着いた雰囲気を纏う少女であり、実年齢以上のプレッシャーを持つ。
判断力に優れた人物であり、時として犠牲を厭わずに結果を求める彼女の指示はシュヴァルスト以上に冷酷なものがあり、時として自らの手で対象 を殺害する事もある。しかし彼女が行なう任務の成功達成率は八王の中でも随一であり、賛否両論である。
一部エデンの者達からは彼女の冷酷な指示と統治から「魔女」と呼んでいる。
無論、理由はそれだけではなく彼女が「魔女」と呼ばれる最大の理由は彼女が肉親殺しだからである。
当時まだ12歳であったこの少女は自らの弟をその手で殺害したと噂される。
とは言えこれらは推測の域を出ないものである。
しかし彼女の幼少期 、彼女と一緒にいた母親はテロ事件に巻き込まれ、彼女の母を含め数百人の死傷者が出た。
だが、そんな凄惨な状況であり、母と一緒にいた ユーアのみ無傷であり、彼女の周りには常に死が付きまとい、それゆえに「魔女」と称され蔑まれている。
その性格も底の見えない人物であり、彼女が何のために八王となったのか知る者は誰もいない。
普段はこのように少女らしさが無い、冷徹な王であるが甘い物には目がなく、特にチョコレートとケーキが大好物であり、任務を終え一人部屋で休憩している時はケーキ一箱を食べて楽しんでいると言う。
口癖は「馬鹿者」。
■黒王座第五階位“
王証:【
効果:対象の記憶を自在に書き換え、消去する事ができる。対象はこの操作された記憶を疑う事無く本物と認識する。またこの王証によって書き換 える事ができるのは記憶のみに留まらない。その対象が抱いている感情の方向性すらも変えることができる。即ち対象がAという人物に対して抱いて いた殺意をBという対象に対し向けさせる事が可能となる。ただしこれに関しては方向性を変える修正のみしか行なえない。諜報活動をメインとするヴ ォルテンブルグからすればこの王証能力の相性はまさに最高と言っても良い。
現在、死亡。そのためこの黒王座第五階位は空席となっている。
エデン帝国における「必要悪」と称される人物。諜報活動や潜入工作、さらには暗殺と言ったエデンにおけるあらゆる裏の部分・汚れ役のほとんどを 行なう人物。
このため彼が属する黒王座第五階位の部隊自体もそのような裏の活動を行なっておりエデン帝国においても第五階位の王と部隊の姿 や名を知る者は多くは無い。
またこのためヴォルテンブルグはエデン皇帝グレストより直接独自の任務を課せられる事も多くエデン八王の中でも取り分け特別な存在と言われる。
失われた地脈第二階位「
そのため地脈使いは決してこのヴォルテンブルグに勝つことは出来ないとされる。
彼のやり方はその全てが決して賞賛されるものではなく、人の精神や感情を利用し限りなく相手を追い詰めてから仕留める最も効率が高い方法を行ない、更にはそれに対して何の躊躇いも苦悩も一切見せない。
彼の部下であった者達は全て彼の策の駒として死亡、または彼の手により道具として 処理されている。
このため彼の本質を「悪」と認識しエデンにおける「必要悪」と言われるが実はそれは間違いであり、彼の本当の本質は「無色」である。
彼は生まれつきあらゆる感情から切り離された存在であり、己という個を持たず目的意識など一切を持ち合わせて いなかった。故にどのような美徳・悪徳に対しても決して心が動かない人物である。
この彼の本質を見抜いたのはエデン皇帝グレストのみであり、グレストはこの無色の男に「必要悪」と言う色を演じるように命じた。
感情を持たないが 故に他者の感情を現象として受け止める事が出来るヴォルテンブルグは他者の考えを最も効率的に利用する事に長けていた。
グレスト曰く、感情を持たず目的意識もない、しかし他者の感情や精神を深く理解するヴォルテンブルグは
命じれば「聖人」にも「絶対悪」にもなれる希な存在と彼を評する。
■白王座第六階位“
王証:【
効果:世界に集う風を一時的にフラウザーが存在する空間へと呼び寄せる。このため世界中で一時的に風が凪の状態となる。
王証発動によりフラウザーを中心とした空間は嵐のように暴風吹き寄せる空間となり、500mは越す天をも衝く四つの風の牙が降臨する。この四つの 風の牙が彼の王証であり、彼が扱う究極の牙である。
この四つの牙風は彼の手足のように自在に動き触れた者を両断する真空の刃の塊である。このためこの牙風を破壊する事は絶対に不可能であり (そもそも風なので破壊の仕様が無い)、発動者本人を倒す以外にこの風の牙を止める方法は無い。
フラウザー本人による超人的格闘術+あらゆるものを両断する4つの牙が同時に襲い掛かるため、この王証が発動したフラウザーの前ではたとえ同じ 八王でも渡り合うのは難しいところである。またこの王証の真の姿でもある、4つの牙風を一つに束ね、大地すらも両断する【
現在、死亡。そのためこの白王座第六階位は空席となっている。
彼は元々貧民街で生まれ育ったチンピラであり、大した目的もなく生きていたところをエデンより到来した一人の騎士を前に完膚なきまでに打ち倒さ れる。その騎士こそエデン最高の格闘者であり、フラウザーは彼の誘いに乗り、彼を同じ格闘者という土台で倒す事を目標にエデン帝国へと入国す る。
やがてエデンにて実力をつけ始めた彼の前に八王の長であるシュヴァルストより彼が持つ“本来の素質”について聞かされる。
このフラウザーとは生まれつき強大な風の天術因子を備えており、それはまさに数百年に一度生まれるかどうかの天術士として最高位の素養と素質 を持って、生まれていた。これを看破した彼の才能を見抜いたシュヴァルストは彼に術士としての道を志すよう話すが、フラウザーはその話をアッサリ 断り、術士としての道を拒絶し、それまで続けていた格闘者としての道を断行する。
この理由としてはかつて自分を打ち負かした男を倒す事のみを目標とするフラウザーが「あいつと同じ土台、同じ条件で越える事にしか興味が無い」 と断言する。
彼はあくまでも男と対等の条件下で戦う事のみを望み、それが彼の格闘者としてのスタイルに繋がっている。
数年前に彼が目標とする男は【レギオンの扉】より現れた
■黒王座第七階位“
王証:【心眼剣】
効果:【四諦剣】の一つにして、自ら五感の内の一つ視覚を閉じる事により相手の未来の動きを読み、それに即時対応する超絶剣技を行なえる。
四 諦剣の詳細については後に記載。
かつて家族を惨殺され、その際に翼を失ったぺガススの少女。その際、彼女は現在の八王の長であるシュヴァルストに拾われ剣士としての才能を 開花される。自分と自分の家族全てを奪った真紅の剣士に復讐を誓い、その人物を殺すためにシュヴァルストの剣となり、エデンにてその名を知られ る存在となるが
やがて真紅の剣士との邂逅、そしてその旅の中で知る過去の真実と己が進むべき未来を知り、戦いの中で剣士として到達できる究極の極地『心眼剣』を体得し、シュヴァルストより八王の一人として任命される。騎士として誇り高い気質を備え、現在のエデン帝国の多くの騎士達の模範となる剣 王。世界でも五本の指に入る剣士【五指剣】の一人。
シュヴァルストより部下としてではなく家族としての温もりも教わったため、自らの部下に対して厳しい面を出すが、同時に導く事を怠らない。
エスペランサーリプレイ「死の継承者」のプレイヤーキャラクターであり、その物語の最後において八王の称号を冠する。
■白王座第八階位“
王証:不明
現在の八王において事実上最強の能力者であり、ユーアと同じくわずか15にして八王の一人として任命された“二人の異例”の一人。
もともと彼が 八王の一人(それも白王座を総べる王)となる事は空帝グレストより生まれる前から定められていたという。逆に言えば彼にとってそれ以外の選択肢 は最初から存在せず、生まれた瞬間から空帝より託された一つの使命に従い今も白王座の長として君臨している。
しかし彼はシュヴァルストと違い、 表立った統治や干渉などは一切せず、白王座の統治者という肩書きも行使する事はほとんど無い。
普段はエデン帝国にてその姿を見ることはなく独 自(しかも単独)での行動が主である。
同じ王同士ですらこの破滅の王の行動を把握している者は一切いない。
ただしエデンにおける重要会議や空帝よりの召集があった際には必ずそこには姿を現す。
彼の正体そのものが謎に包まれており、エデン帝国でも彼の正体を知る者は空帝と同じ八王の者達のみに限られている。
また争いの大陸を支配する滅びの帝王・アバドーンとある深い因縁を持ち合わせている。
■神器
かつて地王エルドラードが所持していたとされる魔王アルトサウディウスを滅ぼした神剣ヴァン=ゼリアが魔王との戦いにより六つに分断され、それぞ れの武器に神剣が宿っていた力と能力が別たれた物。それが神器である。
神器こそが【
神器にはそれぞれ司る力とそれを具現化させる“発動”が備わっている。
神器の“発動”を自在に、そして完全に引き出した時、その者は魔王に対抗できる英雄と言えるだろう。
■
司る物:時空
発動:空間を斬り裂く
解放:一切不明
六つの神器最強にして堕ちたる神器と呼ばれるもの、それがこの皇鎌である。
この皇鎌は六つの神器の中で最も神剣の能力と力を色濃く受け継ぎ、その圧倒的な能力の前では他の神器すら屈服させるものがある。
皇鎌が司る 物は「時空」。
この皇鎌による刃は自在に空間を切り裂き所有者が望む場所からその刃を現す。
まさに絶対回避不能の一撃を自在に操る神器である。
また次元を切り裂く事によって、距離を無視した攻撃はもちろん、切り裂いた次元を移動するといった瞬間移動すら可能とし、この皇鎌の所有者を捉えるのはかなりの困難と言えるだろう。
更に皇鎌の能力はこれだけでは終わらない。
通常一つの神器につき一つの“発動”のみしか存在しないのが原則だが、この皇鎌だけはその例外である。
神剣の能力を色濃く受け継いだこの皇鎌は“発動”より更に上の段階の能力“解放”と呼ばれる力を具現化する事ができる。
この“解放”と呼ばれる力がどのような能力であり、どんな効果を及ぼすのかは全くの不明であるが、少なくともこれこそが皇鎌が最強たる由縁と言 われている。
またこの皇鎌が堕ちたる神器と呼ばれる理由は、この神器が魔族側の手に渡り魔族を所有者とするためである。
過去にこの皇鎌の最初の所有者でもあったタナトスは五人の魔王の一人であり、この神器の恐るべき力を存分に解放した人物でもあった。
そして二代目の所有者でもあった白き死神もまたタナトスの半身であり、魔族の筆頭でもあった。
白き死神が姿を消した後、この皇鎌の所在も不明となったが少なくとも未だ魔族達の手に渡っている事のみは判明している。
■
司る物:生命
発動:所有者の命の輝きを代償にあらゆるものを両断する生命の刃を構成
六つの神器の中で最も英雄と言う言葉を象徴する神器。
この神器は柄のみが存在するものだが、この神器に選ばれし所有者が手にした際、所有者の命を代償にして何人をも切り裂く生命の刃を構成する。
所有者はこの神器を扱う事によって常に生命力を消費する事になるがこの神器が誇る攻撃能力は全神器中でトップクラスと言われる。
無論、所有者がこの神器へと与える生命力に大きく比例する。
かつてこの神器の所有者がこの神器によって命果てるように、この神器は所有者を代償として多くの命を救ってきた。このため英雄の神器として多く 語り継がれているが、その一方で非業の神器とも呼び声もある。
同じ神器の一つ蒼剣とこの命刀は戦いの因縁で結ばれており、銀の太陽と呼ばれる神器の英雄達の中で命刀の持ち主ケルトと蒼剣の持ち主であっ たレオナードは互いに大陸の支配権を賭けての争いを行い、レオノス王国の王バンとその宿敵であったカイザーもまた蒼剣と命刀の互いの所有者で あり、壮絶な戦いを繰り広げた。
無論、命刀と蒼剣にそのような因縁の呪いがかかっているわけではなく歴史がそのように動いただけであるが、「命尽 き果てるまで」においても命刀と蒼剣による戦いの因縁に新たな歴史を加えている。
■
司る物:重力
発動:所有者を中心とし超重力による超圧縮空間を形成
大国の象徴と呼ばれる神器。
かつてこの神器の初代持ち主であったレオナードは戦い終わって後に自らの王国を建国し、後にレオノス王国の歴史 的英雄王と呼ばれるバン王もまたこの蒼剣の所有者となり国を象徴する剣として民や騎士達に畏敬と敬服の念を与えた。
蒼剣の発動は重力場の形成であり、この空間において蒼剣の持ち主以外は身に掛かる重力の重さに普段のスピードや反射能力は殺され、ほぼ無 防備と言っていいその状態へ蒼剣の壮絶な一撃が入る事となる。
またこの蒼剣の発動は重力場の形成だけに留まらず、蒼剣による一撃に普段の数十倍の重力を乗せ一撃の破壊力で大地にクレーターを作り出し、 自らの周囲に急激な重力差の壁を作ることにより相手の剣が自分の体に届く瞬間、その動きが限りなく減速したりなど様々な重力操作を可能とす る。
またこの蒼剣と命刀は戦いの因縁で結ばれており、その因縁については命刀の欄にて記載されている通りである。
■
司る物:無
発動:対象が発動させたあらゆる力(神器の力、魔王の呪い問わず)を打ち消す
六つの神器の中である意味最も強力な発動を有する神器、それがこの絶斧である。
この神器の発動は即ち無。対象が発動させた能力を全て無へと打ち消す力を持つ。
この発動の前では例え同じ神器であろうと、魔王の呪いであろう と全ては無へと帰する。
ただし一度に打ち消せる能力は一つのみであり、例えば相手が複数の能力を同時に発動させたとしても打ち消せる能力は一つだけである。
■
司る物:空と封印
発動:空王エデンが有した空属性の力を矢として放つ。また封印の能力を持ち合わせる
かつて神剣が砕かれた際に六つの神器が生まれたが、その際にこの翼弓のベースとなった神器には神剣に宿っていた能力が備わらずにいた(正 確には後記にて解説する封印の能力が備わっていたが、攻撃に関する能力が皆無であった)
そこで当時、エルドラードと共闘を行なった空王エデンが己の血肉を代償とし、この神器に己の持つ空の属性と天力を与え、その際エデンの人格をベ ースとした擬似人格がこの神器に宿り今の翼弓としての形となった。
このためこの翼弓は全ての神器の中で唯一人格を有し、所有者や周りの者へ声をかける事ができる神器である。
空王エデンが誇った空の天力を矢として放つことが出来るため、この神器の所有者は空・陽・風・水・雪・雷と言った全ての天術を扱える事と同義である。
またこの翼弓にはもう一つの能力が備わっている、それが封印の矢の力である。
この翼弓は世界システムを凍結させる能力を持ち、この翼弓より放たれた封印の矢が目標とした世界システムに命中すれば一時的にそのシステム の封印(凍結)を施す事ができる
ただしこの封印の力を放つためには特殊な矢が必要であり、それが封魔の矢と呼ばれる物である。かつて空王エデンがこの封魔の作製法をロアドゥ 族と呼ばれるウォーレム族に伝えとされるが今ではそロアドゥ族は絶滅し、この封魔の矢を作成できる者や後の世のために残されたと言われる数本の封魔の矢の所在も不明とされている。
■
司る物:不明
発動:不明
エルドラード六つの神器最弱の神器と呼ばれる物。
その理由は単純な武器としての性能だけではなくこの輝槍が持つ発動にあった。
通常、神器の発動とは所有者の意志に合わせて発動を行なえるものだが、この輝槍の発動だけは所有者の意志によって発動する事ができない特殊なものである。
ある条件が揃って始めて発動が可能となる神器だが、歴史上この神器の発動を行なえたのは銀の乙女にして輝槍の所有者ノエルだけである。
またこの輝槍は神剣の核より生まれた神器と言われている。
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