用語辞典③
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かつて神話の終わりにいて生まれた神祖の魔王アルトサウディウスが死した際にその血肉、瘴気を受けた生物が神祖の魔王が宿した「生まれながらの悪」に汚染され肉体、魂すらも変質した存在、それが魔族。
このため、魔族全てに神祖の魔王が宿した悪性が魂の底に宿っており、その願望に忠実に従う者が多い。
また受けた血肉や瘴気の量によって異能の力を授かる者もいるが、これはいわゆる神祖の魔王が扱えた世界システムが“バグ”として継承されたも のであり、その力は限定的なものだが常人に取っては脅威的な力となる。
これが魔族特有の能力の正体と言える(魔族のみが行使できる“魔術”。ペレリウスが持つ“幻夢眼”などがそれにあたる)
そしてもう一つ、全ての魔族達に共通する一つの概念というより本能が存在する。それが神祖の魔王から受け継いだ彼のある願望であり、全ての魔族達は無意識下の底でその【本能】が渦巻いている。
このため意志無き魔族達や魔獣などはこの本能に従い破壊という手段を行使している。
■魔王
神祖の魔王アルトサウディウスは全ての魔族が生まれる原因となったまさに魔の王であるがアルトサウディウスの死後、彼の血肉・呪いを最も強く継承した五人の存在が当時生まれ、その者達はアルトサウディウスの後継者とも呼べる存在であり、五つの大陸をそれぞれ支配する魔の王となった。
当時初代の五人の魔王が不敗の覇王が提示したある誓いの下、互いの支配する大陸への直接干渉を禁じた。
これ破った際、その大陸を支配する魔王同士との対決が勃発するため、魔王同士も互いの支配する大陸以外を侵攻するのは極力避けている。
現在、初代五大魔王の誕生より1200年の時が経ち、初代に存在した五人の魔王も不敗の覇王と滅びの帝王を除き世代交代を果たしている。
五人の魔王の存在は古き時代より人々に取ってこれ以上無いほどの脅威である。
■死の王・タナトス(初代)
世界の北に位置する銀の大陸フォブリアを支配する魔王
この初代・死の王タナトスと呼ばれる青年は真紅の髪を持った元々はエルドラードの血肉を受けた
生まれつき強大な力と傲慢にして不遜なる性格を持っており、 魔王アルトサウディウスと神々との戦いにおいても参戦することなくただその戦いを愉 悦の感情を持って傍観していたと言われる。
アルトサウディウスの死後、アルトサウディウスより別たれた呪い【
これが死の王の誕生であり、タナトスが継承した魔王の呪いこそが【
彼はこの呪いの力によって自らが喰らうに相応しい存在を捜し求め、その結果“銀の太陽”と呼ばれる英雄達と出会った。
彼ら5人それぞれに贄の刻 印を刻み、絶斧の持ち主であったロイを殺害し銀の乙女とまで呼ばれた英雄ノエルすらも殺し、その力を喰らった。
しかし最後の瞬間、ノエルの神器・
そうして500年後、自らの大陸と「王」が不在の大陸を手中に収めようとした時、彼はその時代に生まれた異端の存 在によって再び敗れる事とる。
それこそが七賢と呼ばれる新たなる世界の英雄たちである。
■死の王(二代目)
名前すら伝えられていない無名の魔王。
本来、この人物は魔王ではなく、その魔王に喰らわれる存在、すなわち【贄】の刻印を宿した人物であったとされる。
しかし、自ら贄の刻印を持ちながら、その能力が核であるはずの死の王の力を上回り、逆に贄の刻印が核の刻印を喰らうことで新たなる死の王となったとされる。
この人物についての詳細は伝えられておらず、そもそも本当にそのようなことが可能なのかすら、現在では疑問視されている。
■死の王・レオード=フォン=ヴァルムオンド(三代目)
生まれつき完全とも言えるほどの力を持っており、死の王の証である【死の刻印】を生まれた瞬間より継承していたまさに死の王になるべくして生まれた存在。
それゆえに彼の魂を汚染する魔の狂気は尋常なものではなかった。
やがて時が流れ、息子であるイオス=ヴァルムオンドに宿った【贄】の刻印が完全に目覚めたと同時にフォブリアに存在する全ての【贄】の刻印を喰らい世界に対して宣戦布告をする事を宣言する。
それは彼が誓ったある約束を果たすための行いでもあった。
エスペランサーリプレイ「死の継承者」において登場。
■眠りの皇帝・ヒュプノプス(初代)
南の大陸にして砂と太陽に覆われた熱砂の大陸・ムーヴェリアス。
その地を支配していたのは眠りの名を持つ魔王ヒュプノプス。
彼はタナトスの実の兄であり、彼もタナトス同様にエルドラードのフラグメントであった。
しかし弟のタナトスと異なり、ヒュプノプスは心優しく慈悲深いまさに英雄の鏡とも言える神の使徒そのものだった。
エル=ユーナに存在する全ての人を愛しており、たとえその中に悪人や間違った者が存在しようとも自らの命に代えても彼らを護り、殺さず見捨てない。
それが彼が自らに課した信念であった。
しかし、人を深く愛しすぎたが故に彼は世界の不条理を知る事となりそれゆえに心が壊れる結果となる。
フラグメ ントとして限りなく無限の時を生きる事ができる彼は自らを慕う多くの人々に救いを求められながら、そのほとんどを救えずに終わった。
それは人の中 にある絶対に変えようがない摂理――すなわち死ゆえ。
どんなに深く愛した人物も“寿命”という摂理の前には抗う事はできず、フラグメントとは言え病の全てを治せるわけもない。
目の前に存在する全てを救おうとし、その場の救済が出来たとしても結局はこの世界に存在する摂理や不条理によって救ったはず人物はあっけなく 死ぬ。
混沌の時代においては英雄として存在した彼は愛する人を助けるために愛する人を殺すという矛盾すらも幾度となく背負わされた。
人を愛する が故に人の悪性すら狂わされるほど見せ付けられ、自分の無力さに絶望した彼はいつしか世界の不条理そのものを憎むようになった。世界の不条 理、すなわち“変化”を。
赤子が大人へと成長し、そして老人となり死ぬ変化、善だったものが信念や歪みによって悪となる変化。
彼はいつしか、その変化を憎むようになり、その果てにかつての仇敵でもあった魔王アルトサウディウスの力を自ら受け継ぐ決意をし 【魔王の呪い】の一つ【
その能力は全ての生命に永遠の眠りを与え、その眠りの中でその者の望む幸せの世界を与えるという呪い。
彼はその力によって誰もが幸福に暮らせる不変の世界の創造を願った。
進化もなく、退化もなく、そして変化すらも無い、今いる人々が誰一人として死ぬ事がない平和な世界。
人を愛するが故に心が壊れた魔王は後に銀の太陽と呼ばれる英雄達によって討ち滅ぼされる。
最後の瞬間まで彼は世界の人々を愛しおり、彼を殺した愛するノエルにすら微笑みを浮かべ滅びさったとされる。
■眠りの皇帝・???(二代目)
詳細不明。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」にて登場
■眠りの皇帝・???(三代目)
“この世の白”ヴァイスが自らの片腕とするべく生み出した魔王。
それは不敗の覇王フォルクスに対抗するためにヴァイスが用意した駒でもあり、その力は歴代の魔王達の中でも郡を抜くほどの力を有するとされる。
この存在を生み出す為だけに先代の眠りの皇帝を利用し、様々な下準備を行わせ、降臨の儀式を執り行わせた。
事実上、不敗の覇王フォルクスに次ぐほどの能力を持った魔王にして【
■滅びの帝王・アバドーン
多くの歴史と戦いが渦巻く争いの大陸ローを支配する魔王。
五人の魔王の中で1200年前より世代交代することなく今もなお魔王の座に君臨している人物。
この魔王は他の魔王達と異なり、その目的や行動理念が一切不明。
彼は自らの支配する『争いの大陸』において、幾度と無く争いを呼び込み、その度にいくつもの国やその時代を滅ぼしてきたが、彼は死滅にまで 追い込む事は無く大陸や人々が疲弊したのを見計らうと戦いを放棄し、大陸の支配権をその大陸に住まう者達へ渡すという事を繰り返す。
ある意味で魔王らしい魔王でもあるが、その行動理念は不明。
またこの魔王は本来、滅ぼすべき対象である人間を自らの旗下や配下に加えたり、それだけではなく、気に入った人物には己の血肉、能力を分け与えるという他の魔王とは一線を凌駕する部分がある。
通常、魔王の側近は純潔の魔族が務め、そうした側近に対してさえ魔王は駒や道具以上の感情を持ち得ない。
しかし、そうした通常の魔王とは異なり、自らの側近や部下に寵愛や情を注ぐその様は、まるで人間が言うところの“絆”を求めているようである。
彼がこのような行為に固執する理由は未だ不明である。
滅びの帝王が受け継いだ【魔王の呪い】は【
それは全ての【魔王の呪い】の中で最高位に位置する力であり、彼自身よりむしろこの呪いの力に他の魔王も恐怖を覚えていると言う。
しかし現在、滅びの帝王はとある理由から、この【滅びの疵】の力を失っているとされる。
■闇の皇子・ヴォルテス(初代)
西の大陸にして春の大陸の異名を持つエルフェナ大陸を支配していた魔王。
かつての初代五人の魔王の中で最も温厚派な魔王であり、フォルクス同様に自らの支配する地において争いを呼び込む事はなかった。
とは言え、統 治をしなかったわけではなく、春の大陸のおける魔族で無用な争いや殺戮を繰り返す者がいれば自らその魔族に制裁を与えていた。
それゆえ春の大陸における魔族の脅威は五つの大陸の中でも最も低かった。
それは全てこの闇の皇子による統制にあったからである。
人の中にす らこの闇の皇子のカリスマに見惚れ、その軍門に下った者もいたと言う。
彼が受け継いだ【魔王の呪い】は一切不明とされる。
またこのヴォルテスはかつて神祖の魔王・アルトサウディウスが扱っていたとされる最強の魔器・グラディスの正統後継者でもある。グラディスの能力 はエルドラードが残した六つの神器以上の力を秘め、事実上エル=ユーナにおける最強の剣と言えるだろう。その人格と能力を同じ魔王であるフォル クスから高く評価され、個人的にフォルクスとも親しい関係であったと伝えられている。
300年ほど前に彼は大陸で出会ったある一人の女性に恋に落ち、その人物と結ばれ子を授かる。
後にその子に自らの闇の皇子としての称号を継承し、寿命を迎え静かに舞台から消えたと伝えられている。
■闇の皇子・ヴァール(二代目)
現在の春の大陸を支配する自他共に認めるロリコン魔王。
その能力は父であったヴォルテス以上とも言われるが、ヴォルテス以上に魔王としての地位に興味を示さず
アホな毎日を繰り返しては無駄な日々を過ごしている魔王。
数年ほど前にルティナスという一人の女の子に出会い、彼女に一目惚れをしたらしく男らしい嫁になれ発言で追いかけまわしたそうだが、以来ルティ からは毛嫌いされ、結婚コールをしてくるたびに煙たがられる。
しかしルティに対する愛は本物であり、彼女のピンチにはどこからともなく颯爽と登場する。
ロリコンの変態のくせに実は意外と純情派な部分を持つ。
また彼も父同様に魔器・グラディスの正統後継者でもある。戦闘時にそれを扱う事もあるが本人いわく未だに全力の解放はした事がない。
受け継いだ【魔王の呪い】も父と同様のものらしいがそれも同じく不明である。
■不敗の覇王・フォルクス
中央に位置する大陸にして絶対不可侵の聖なる大陸、聖地アルアデック。
そこを統べる大いなる魔王。
彼という存在を一言で現すのならば、それは“別格” 。
「神祖アルトサウディウスに最も近い王」。
それが彼の持つもう一つの称号である。
彼の存在は他の四人の魔王と同じ王の座を冠する存在でありながら、その力はまさに“別格”である。
仮に彼ただ一人と他の四人の王が争う事になろうとも、敗れるのは間違いなく後者の王達である。
それほどまでに 彼の力 は次元が異なり、その気になれば今のこの世界を一人で殲滅する事も容易である。
彼は目的や意志が異なるが争いを巻き起こす他の魔王達と異なり1200年前の誓いより一度として自らの支配地より動くことはなく、自らの地に争い を呼び込む事もなかった。
誰よりも神祖の魔王に近い実力を持ちながら魔王らしからぬ魔王故に“静寂の支配者”とも呼ばれてる。
彼が争いを好まない理由は単純であったそれは世界を愛しているからである。
これは人間を愛しているヒュプノプスと異なり、彼が愛しているのはあくまで「世界」。
このため必要以上の争いや世界を傷つける行為を極端に嫌悪している。故に世界の調和を乱す存在を認識した時、この不動の王はその異端を排除 すべく動き、確実にそれを滅ぼすと言われる。
また1200年前に世界最強の存在「剣聖」をたった一人で殺したのがこの不敗の覇王である。
その戦いにおいても不敗の覇王は顔に僅かな傷を負う程度で剣聖を圧倒的に葬ったとされ、これだけでも彼という存在がいかに “別格”であるかが知れ渡る。
この不敗の覇王フォルクスが1200年前より世代交代することなく存在する理由はただ一つ「剣聖の抹殺」である。
再び生まれる剣聖を抹殺する事が彼が自らに課した唯一の使命であり、この覇王が動く時、それは剣聖の目覚めと同時にその死を意味する。
彼が受け継いだ【
だが彼がこれを発動させたのは歴史上、たったの一度のみである。
それこそが即ち「剣聖」との戦いの時のみ。
■
五つの大陸を支配する五人の魔王にはそれぞれその大陸において自らの側近として相応しい魔族(人物)を傍に置く事を許される。
それが魔王の 側近であり、この魔王の側近として選ばれた者はその大陸において魔王に次ぐ能力と権限を与えられる。
また側近として傍に置く数はその大陸を支配する魔王次第であり、一人だけの者もいれば十人ほど側近として抱える者もいる。
(とは言え、決して量で側近の個人の能力が左右される事は無い)
■四柱(テトラード)
死の王が抱える魔王の
三代目の死の王でもあるレオードが抱えた四柱にはマクスウェルによる被験達が混じっていたが、 上級魔族にも匹敵する実力を持つその被験体達は魔王の側近としては十分過ぎるほどの素質も有していた。
■“
純血の上級魔族。四柱のリーダー。
外見は12歳程の育ちの良さそうな少年だがその内面はまさに魔族に相応しい歪な精神の持ち主であり、相手 を苦しませ恐怖と絶望を与える事に何よりもの愉悦を見い出す。
アドル、テナに命令を下す司令塔であり、アドルはある事情によりこのペレリウスの命令に絶対服従を誓っている。
ただし、この能力は相手の想像力やそれまで生きてきた人生観に大きく左右されるため、想像力が皆無な相手や人生観が0な人物 (例えば生まれたばかりの赤ん坊)などには通用しない。
エスペランサーリプレイ「死の継承者」において登場。
■“
漆黒の髪と漆黒の服に身を包んだ青年。
剣士としては最高位の腕を持ち、それだけでも上級魔族に匹敵する実力を持つ。
彼の正体はマクスウェルによる実験の果てに生まれた第十七被験体である。
その能力は
彼はこの能力を完全に制御下におき、能力発動後は髪が真紅の状態となり右腕より真紅 の剣を生み出す。
幼い頃より正 義の味方に憧れ、己もいつかそんな正義の味方になろうと夢見ていたが……。
エスペランサーリプレイ「死の継承者」において登場。
■“
金の瞳を持つヴァルキュリアの少女。
その正体はアドルと同じ施設にて処置を施されたマクスウェル第十八被験体。
レプリカ【
普段は己の意志をほとんどももたない人形であり、口数も全くと言っていいほどない。
だが戦闘に入るや否や常人を軽く凌駕するスピードと海鳴の詠唱、両手に持ったナタ状の剣による斬撃戦を行なう。
しかし、実はこの状態ですらプロテクトが掛けられたいわゆる制御された状態であり本来の実 力の半分ほどの力しか出せずにいる。
この制御プログラムをかけているのがペレリウスであり、彼の指示によりテナに施されたこの制御の鎖が解かれた際はレプリカ【狂戦士の瞳】は完全覚醒し、目に入る全ての生命を絶殺させる殲滅戦闘を行なう。
その戦闘能力の前では並みの英雄ですら肉片になるほどである。
エスペランサーリプレイ「死の継承者」において登場。
またエスペランサーリプレイ「零の騎士」では死の継承者より三年後の物語が綴られ、その中で成長したテナがセレナスと恋人の道を歩むまでのエピ ソードが語られる。
“???”イクフォード=ゼオルデス
イオス=ヴァルムオンドの使用人を務めるやや軽い感じを漂わせる男。
しかしその正体は死の王レオードに従う四柱の一人。
レオードの命令により普段から贄であるイオスの様子を観察し、その刻印が刻まれるまで護りき るのが任務の一つであった。
テラスト王国での魔族襲撃以降は四柱としての姿を現し、以降イオス達の行く手を阻む敵として現れる。
四柱の中でも謎の多い人物であり、死の王レ オードに対する報告のほとんどはこのイクフォードが受け持つことから両者に何らかの繋がりが見える部分もある。
その正体は物語において重要な役 割を担い、主人公イオスに対してある事を伝えるための使者として再会する事になる。
エスペランサーリプレイ「死の継承者」において登場。
■聖十騎士団
眠りの皇帝が率いる魔王の
眠りの皇帝ベアトリーチェによって選別され選ばれた十人の騎士。
純血の魔族も入れば人間上がりの魔族もおり、魔族と人間のハーフなどもいる。
十人それぞれが一騎当千の実力を有する上に「称号能力」と呼ばれるその称号に相応しい能力を生まれつき有して(あるいはベアトリーチェより与えられて)いる。
後にアヴェスター教団と呼ばれる組織を立ち上げ、第一騎士ラインを指導者に事実上教団のシンボルにして中枢機関となる。
中でも第二騎士・第八騎士・第十騎士の三人は聖十騎士団の中でも飛びぬけ際立った能力と実力を有し、同じ聖十騎士団からも恐れられるほどで あり、最強の三騎士の異名を取っていた。
しかし、その最強の異名ゆえか三人は主であるベトアリーチェに反旗を翻し、エスペランサーリプレイ「眠り の皇帝」編が始まる18年前に死亡している。
その際に三人の名は忌むべき追放の騎士とされた。
■第一騎士“
教皇にして眠りの皇帝ベアトリーチェの息子、それがこのライン=セントへレン。
ある悲願成就の為にアヴェスター教会を立ち上げ聖十騎士団を結成 する。
幼い頃の火災により顔の左側にひどい火傷の跡が残る。
少々我が強く融通が利かない部分があり目的のため盲目になり他が見えなくなる欠 点がある。割と激情に流されやすいタイプ。
実力自体は聖十騎士団でも並の部類だが、彼の持つ称号能力はまさに聖十騎士団のシンボルに相応しい者であり実力差を覆すほどの能力を秘め ている。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」にて登場するあるキャラクターと強い因縁を持っている。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。
■第二騎士“
忌むべき追放の三騎士の一人。
他社を殺す事のみでしか自分の生き甲斐を感じる事ができない殺人快楽者。
純血の魔族ではあったが人も魔族も関 係なく大量虐殺を行い、その果てに己の殺人技術とそれを更に効率的に上げる能力を手にし、そんな時、ある目的を背負ったベアトリーチェが自らの 陣営へと誘いをかけた。
シュトルムは初めから聖十騎士団という自分に匹敵するであろう九人の獲物(と主であるベトリーチェ)を己の欲求を満たすために殺す目的で聖十騎 士団の一人となった。
そして当初の目的通り、クーデターを起こそうとした時に第八騎士ヴァルターが先に動きを見せ、それに続く感じで叛乱を起こし た。
またその時の戦いで当時の第九騎士であるフェティの姉を殺害している。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場
■第三騎士“
追放された三騎士を除けば現存する騎士団では第六騎士レストと肩を並べる最強の騎士。
並みの攻撃をたやすく弾く防御能力とあらゆる防御を粉砕する強大な攻撃力を兼ね備える。
それを可能としているのが彼の称号能力であり【
この時代における当代【螺旋の創生】の持ち主である。
過去、ある事情からベアトリーチェと対峙したことがあり、そのことがきっかけで彼女の忠実な 騎士となる。主のために剣を振るう彼の姿はまさに騎士として相応しいものである。
第八騎士ヴァルターとはお互いを認め合う戦友であった。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。
■第四騎士“人形遣い《マリオネットマスター》”クリストファー=ベルナード
聖十騎士団における参謀のような存在を務め、あらゆる戦術・戦略を担当する。
その狡猾で先を読む彼の計画は物語において遺憾なく発揮され多くのキャラクター達を苦しめた。
称号能力は指先から特殊な糸を放ち、それを対象の肉体に潜り込ませる事により神経系統や脳から信号に別の信号を送ったり、神経そのものと化 せることもできる。
このため死体の人形の内部に糸を通せばそれをあたかも生きているように動かし見せることもできる恐るべき魔技。
本人は自分は 戦闘向きでは無いと自負し、前線にはほとんど姿を見せず諜報活動に従事している。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。
■第五騎士“神弾の射手”ネヴィル=ザラスタン
小物というレッテルを貼られた聖十騎士団最弱の騎士。
彼の称号能力・神弾の射手は放たれれば最後必ず敵に命中する技であり、たとえ回避をし たとしても背後より更なるスピードを持って対象を襲う。
彼はこの能力を持って相手を追い詰める。
逆に言えばそれ以外の戦闘手段を持たず基本的な戦闘能力は高くはない。
その理由は本編にて本人の口より語られる。
己が聖十騎士団の中でも最弱であることを自覚しているため、あらゆる手段を使ってでも勝ちにでようとする。
しかし騎士として最低限の誇りは持っており、彼もかつてはベアトリーチェの持つ人望に惚れて自ら配下に加わった人物であり、最後の瞬間には騎士 としての誇りを持って散る。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。
■第六騎士“輝く者”レスト=カヴァール
もとは人間であり、ベアトリーチェに傅き彼女の洗礼を受けることにより魔族となった人物。
このため彼の持つ称号能力は眠りの皇帝ベアトリーチェよ り与えられた者。
人間であった頃からあまりに卓越した二刀による剣の腕を持ち、その時代において自分と渡り合える存在が誰一人いなく、目標を 持ったり何かに必死になるという事が出来ずいつしかそういった感情を忘れた人物。
このため普段はとにかくやる気の無い言動・態度が多く、暇さえあれば昼寝をする始末。
しかし一度戦闘となればその卓越した剣技と高い称号能力を発揮し、並み居る敵を圧倒的に葬る。
剣術という枠で捉えるなら間違いなく聖十騎士団 の中で最高位の技術を持ち合わせる。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。アルジェントと因縁を持つキャラクターであり、同じ騎士同士の仲であった。
■第七騎士“暴君”ジグード=ネルデファ
純粋な魔族であり壮年の姿を持った野心に溢れる人物。
能力は聖十騎士団において相応しい力を持ち合わせるが、野心が強く現在の地位に納得を していない部分がある。
カリスマや決断力にとんだ部分があり、そこを認められアルレシオ公国の支配を任される。
物語の中盤において彼が抱くある野望が明かされるが……。
称号能力は影を自在に操り敵を喰らうたびにその能力を無限に増幅させる恐るべき暴君の蛇。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。
■第八騎士“災いの拳”ヴァルター=オデッサイス
忌むべき追放の三騎士の一人。
正に古き良き武人という言葉を体現した存在であり、主ベアトリーチェに忠誠を誓う騎士。
第三騎士とは古くからの付き合いであり、お互いを認め合う戦友であった。
しかし三騎士の叛乱の際に絶対の忠誠を誓ったはずのベアトリーチェに対 し突如として謎のクーデターを起こす。
その際に戦友同士であった第三騎士とお互いの力量を真にぶつけ合う一騎打ちを行なうが、それは第三者の横合いによってヴァルターは正統な一騎打ちの決着を果たす事なく無念の死を遂げる。
そうして聖十騎士団の中でも最も忠臣と言われた彼が何故反旗を翻したのか、真相は闇の中に葬られる。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。
■第九騎士“水を司る者”フェティ=モンスタル
白い甲冑に身を包んだ女性騎士。
礼節を重んじ騎士道を常に抱くその姿勢はまさに気高い騎士像そのもの。
たとえ敵であろうとも礼節を欠く事はなく相手を尊重する。
この潔癖すぎる性格からジグード辺りからは批判の声もあがる。
フェティにはかつて実の姉が存在し、その姉もフェティ同様に騎士としての品格に相応しい人物であり、憧れの人物でもあった。
しかし三騎士の叛乱により命を落とした姉の後を継ぎ、現在の第九騎士として己の責務とある望みのために剣を振るう。
称号能力は四種類の毒素を含む水(泉)を湧き出す能力。これは姉から受け継いだ能力でもある。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」において登場。
■第十騎士“這い寄る混沌”ヴェルトハイム=ヴィンテンブルグ
忌むべき追放の三騎士の一人にして聖十騎士団最強の騎士。
純血の魔族であり、その能力・人格・全てにおいて魔王に匹敵する力を持っていた。 唯一魔王としての素養が無かった部分を指摘するなら、それは【魔王の呪い】を受け継がなかったという部分だけであり、それを除けば彼は五人の魔 王に匹敵する実力者である。
また【魔王の呪い】を受け継がなかったと言っても彼が生まれつき得た能力は魔族が有する特殊能力の枠すら完全に逸脱したものである。
彼のこの 能力は世界システムの干渉に近いと言える、と言うのもそれもそのはずで彼は干渉者としての素養を持って生まれた魔族だからである。
彼が自身の能力を完全なものとした暁には眠りの皇帝であるベアトリーチェすら凌ぐ存在になると言われていた。
このあまりに他と隔絶した能力を持つが故に周りの全てから忌避され、ベアトリーチェの誘いに乗り聖十騎士団となるも同じ騎士団達からも忌避される存在となる。
三騎士の叛乱の際、彼は眠りの皇帝ベアトリーチェより不意打ちまがいの襲撃を受け死亡するが……。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」にて登場。
■
滅びの帝王アバドーンが抱える魔王の
かつて旧三将騎と呼ばれる者達がいたが、その者達はあるいは脱退、あるいはア バドーンを裏切り一度は壊滅をしたが、再びアバドーンを慕う人物が集い新たに三人の側近が集い三将騎が誕生した。
この三人の側近たちにはそれ ぞれ滅びの帝王アバドーンの血肉を直接受け、それにより自らの限界以上の力を授かり、魂の淵に眠っている能力を呼び起こさせる作用を持つ。
これによって三将騎達が得た能力を“加護能力”と呼び、彼らと主であるアバドーンとの絆の強さを現す。
“
ナハトノーブルの青年にしてアルエの実の兄。
数年前に妹と共に迫害を受け、妹を逃すためあえて異教徒狩りを行なう騎士達の囮となり、そこで命 尽き果てるはずだったところを今の主・アバドーンにより救われ、以来彼に忠誠を誓う三将騎のリーダーとしてアスターという新たなる名を冠し生まれかわる。
類希な槍術の腕を持ち、それだけではなく地脈の中でも高位にあたる第五階位「蝶(フェアリア)」を扱う。
またアバドーンからの加護能力によって「調服の真名」と呼ばれる相手の真名を口にする事により行動を制限させる強力な特殊能力も扱う。
心技体 全てにおいて隙の無いオールラウンダーであり、どのような状況どのような戦術であれ一切の隙を見せず己の持つ力を最大限に発揮するその手腕は まさに三将騎のリーダーとして相応しい器である。
妹のアルエと生き別れるきっかけとなった異教徒狩りの影響で人間嫌いであり、基本的には他者に対し冷たい態度を取る。
しかし妹であるアルエや主であるアバドーン、また同じ三将騎のカインやミフィルには優しい面を見せる。
またカインに対しては槍術の師であり、暇さえあれば彼に槍術を教えていると言う。このためカインはアスターの事を「大将」と呼び親しんでいる。
“
屈託ない爽やかな好青年であり、困った人物を見過ごせない優しさを持つ。
また同じ三将騎であるミフィルとは恋人のような関係であるが、詳細は不明である。
エルドラードの神器「輝槍(セレスティー)」の担い手でもある。
しかし本人はこの神器の力をあまり使えずにいると言う。
またカインは三将騎の中で唯一アバドーンの加護を受けなかった側近だが、その理由は彼だけはその必要がないほどに才能に恵まれていたからで ある。
カインの真価は槍術でも神器の担い手でもなく、その生まれ持った才能の高さにあった。
“不可視の
ライカンブリードの少女。
同じ三将騎であるカインとは恋人のような関係。
子供の頃の記憶を持たず、過去を持たないが故にとても無垢な性格を有している。
胸に抱いたペンダントをとても大事にしているが、その詳細は不明。
アバドーンより与えられた加護能力「不可視の闇」によって闇の空間を形成し、その中に存在する対象の五感の内の一つを奪う事ができる。
“魔人”アゼザル
旧三将騎の一人、別名魔人。
千の高位魔族を殺しその血を啜る事により人のみでありながら魔族と成り果てた魔人と化す。
かつてはアルレシオ公国にてその名を馳せた聖皇騎士団・副団長“天剣”アゼルという姿を持ち、聖皇騎士団を抜けて現在は公国の片隅に存在する 小さな教会の神父となる。
旧三将騎のリーダー的存在であったがある理由からアバドーンを裏切る決意をし、オゼロスを誑かし反逆を起こさせサリスが三将騎より消えるや否や、すぐさま行動を起こす。破滅の王と共謀を果たし、アバドーンの力を削いだ後に姿を眩ます。
【
悦という感情を得るためだけに戦いや策謀に酔いしれる部分があり、行動自体が目的であり、目的の達成に執着していない。
エスペランサーリプレイ「眠りの皇帝」編にて聖皇騎士団・副団長“天剣”アゼルとして登場し、眠りの皇帝の側近・聖十騎士団と苛烈な戦闘を繰り広 げる。
またエスペランサーリプレイ「汝、誰が為の剣とならん」では、その正体を現し虹瞳の姫と呼ばれる魔族を覚醒させた後に姿を消す。
■“魔核主”オゼロス
旧三将騎の一人。
魔核と呼ばれる特殊な魔力心臓を四つ体内に有している。
このため四度殺されても魔核を代償として四度復活する能力を持つ。
また黒手と呼ばれる呪いと毒によって構成された右腕を持つ。
当初はアバドーンに忠誠を誓う魔族であったが力を求めるあまり手にした魔核を四つ体 内に取り込むことにより魂が汚染され、次第に殺戮に酔いしれる殺戮者へと堕ちる。
やがて主であるアバドーンにすらその矛先を向け始め、アゼザル の姦計に唆され、アバドーンに反旗を翻し彼の命を奪おうと裏切り行為を行う。
この時、当時同じ三将騎の一人であったサリスの活躍によりオゼロスは倒される事となる。
エスペランサーリプレイ「魔核の所持者」にてラスボスとして登場。
■“神童の御子”サリス=バーヘル
旧三将騎の一人。
元は神を祭る一族に生まれたドリアスの少年であり、彼はその一族で神卸しの御子と呼ばれる不可侵の象徴的存在であった。
だが、彼がその御子としての役目を継ぐ日に一族のいた集落は魔族に襲撃され、彼を残し里は全滅し、彼のみが生き残る。
そこを当時魔族を率いていたアバドーンへと拾われ三将騎の一人として加わるが、サリスは自らの故郷を滅ぼしたのがアバドーンに対して、いつか復讐を果たすために自ら首輪を受け取り、服従する振りをして機会を伺っていた。
その後、オゼロスの叛乱にてアバドーンへと復讐する機会を掴むが、そこで彼が知った真実とは……。
エスペランサーリプレイ「魔核の所持者」にて登場。
■
闇の皇子が抱える二人の魔王の側近に与えられる称号。
普段からあまり側近を連れないヴァールからしてみれば、ただいるだけの側近に等しく与 える命令と言っても雑用や掃除洗濯、身の回りの世話などに限られる。
本人たちも割りというそういう事を理解しているので普段の彼らは実にフリーダムな行動ばっかりしている。
■“剛の壁”レイチェル=ウーラス
自称闇の皇子ヴァールのフィアンセを名乗る少女。
ロリコン変態の皇子に恋する人生の半分を棒に振っている少女。
人間離れした腕力の持ち主であり、片手で道を塞いでいるほどの巨岩を持ち上げるほどである。
また腕力だけではなく剣術の腕も立ち、持ち前のパワーを活かした一撃必殺型のスタイルを取る。剛の壁に相応しい強固の護りと、どんな相手でも 一撃で致命傷を与えるほどの攻撃を誇る。
自分の主ヴァールがルティという少女の話題ばかりをするため、会った事はないものの彼女の中でルティという少女が永遠のライバルと定義されている。
ちなみにスタイル抜群な少女であり、このため更にヴァールの守備範囲外という事で猛烈アタックをしても軽くスルーされている。
数少ないヴァ ールの苦手な人物の一人。
■“柔の壁”ジイ(本名:ウォルター=ゲイズナー)
闇の皇子ヴァールが抱える双璧の一人。
彼はヴァールの先代、即ち初代闇の皇子ヴォルテスに忠誠を誓い、それから現代まで変わらずに闇の皇子の側近を務めている。
もとは人間であったが、ある事情を経てヴォルテスに忠誠を誓う事となり、その忠誠心と友誼による感情からヴォルテスの息子でもあるヴァールに対しても変わらぬ忠誠心を捧げている。
時折、父親を亡くしたヴァールに対して父親代わりとして接し、導くこともあったといい、ヴァールの事を「坊ちゃん」と呼び、親しんでいる。
全人類の中でも五本の指に入る剣の腕も有しており、剣術における四つの究極の極み【四諦剣】の一つ幻影四宝剣を扱える。
■黙示録の獣(ネロ・アポカリプス)
不敗の覇王が世界に存在する全人類を抹殺するために自ら選別をして選んだ五人の獣。
ある者は純血の魔族であり、ある者は人間であるが、その全員が歴代の魔王の側近の中でも飛び抜けた能力を有し「獣」と呼ばれる伝承の存在をその身に宿している。
このため彼ら全員【
本来、不敗の覇王は魔王の側近を持つ必要もない存在であり、今日まで彼はレイド以外の側近どころか部下も置かなかった。
その彼がこの黙示録の獣を率いるという事はそれほどまでに全人類の抹殺の意志が強固なものであると窺えるが、彼がこの黙示録の獣と呼ばれる存在を集めた理由は別にあるとも言われている。
■“黒獣(ケルベロス)”グラド
不敗の覇王に従う五人の
宿す獣の名は“
冥府に存在すると言われる地獄の業火を扱 う。
破壊に関してこの上ない喜びを感じており、女・子供であろうと愉悦の感情を持って虐殺をする。
まさに現在の覇王が行なっている全人類抹殺遂行を体現した獣と言える。
だがグラド自体は不敗の覇王に忠誠を誓っているわけではなく、単に己の破壊願望を叶えれる絶好の場を与えてくれるために彼の下についているに 過ぎない。
こと腕力や破壊能力において彼に匹敵する魔王の側近は歴史上でも数えるほどしか存在しない。
■“
ヴァイゼアとは始祖神語で深淵という意味を持つ。
彼の持つ“暗殺者殺し”という称号は闇の三大称号の一つである。
黙示録の獣の一人ではあるが、彼はグラドやレイドと異なり獣の中で生粋の純粋な人間である。
元は暗殺者を殺すための暗殺者、アサシンキラーという称号を持つ闇の人間。
こと暗殺者や同じ闇の人間であれば、彼との戦いでは絶対に勝つことは出来ない。まさに暗殺者を殺すための天性の殺人者。
獣としての能力よりも彼個人としての狂気と能力が真に恐るべきものと言われる。
■“
黙示録の獣の中でもその存在自体が不気味と言われる少女。
自らの願望のために進んで殺しを行なうグラドやヴァイゼアとも異なり、レイドのようにフォルクスに忠誠を誓ったわけでもなく、ただ与えられた命令を忠実に遂行する人形のような存在。
どことなく自らの命に価値を見い出していない言動すら見受けられる。
黙示録の獣の中でもとりわけ行動原理や出生などが謎に包まれた存在である。
■“絶対零度の貴公子”レイド
遥か1000年前より唯一不敗の覇王フォルクスが自らの傍に置いた、ただ一人の側近。
彼の能力は魔王の側近でありながら魔王クラスに匹敵するものであり、その気になれば他の大陸の支配を行なう事すら許されるほどである。だが彼の心は自らの主でもあるフォルクスに忠誠を誓っており不敗の覇王も彼には心を許している部分もある。
自他共に不敗の覇王の側近中の側近とされるレイドだが、その性格も他の獣共と異なり高潔に満ち溢れた武人であり、どことなく覇王の内面と似通 った部分がある。
■“
五人の黙示録の獣の中で最も最弱の獣と呼ばれる存在。
他の四人と比べればこのガルム=ガルドーの戦闘能力は極めて低い。
そのためか他の獣達が人類粛清を行なう中、このガルム=ガルドーのみは進んでそのような戦いには参加せずに、ほとんどを傍観・参加の拒否を行なう。
このためグラドなどからは腰抜け扱いをされ同じ獣同士からも侮蔑の感情を向けられる。
しかし戦闘の能力が他の獣より劣る分なのか、知略と計略に飛んだ彼の知識は常に先の展開やこれから起こることを全て予測して、それに対応する 動きを見せる。
この知識を買われて獣の一人として覇王に認知されたと言われるが、真実はさだかではない。
またガルム=ガルドーという名は彼が 名乗った通り名であり、本名はまた別にあるという。
【
かつて神祖の魔王アルトサウディウスが死した際に彼が生まれた時より持っていた歪んだ世界システムの最高位である力が十の呪いとなり、エル =ユーナの世界に刻まれその世界に生きる人を汚染する事となった。
それこそがこの【
この魔王の呪いを受け継いだ者は神祖の魔王アルトサウディウスの絶対悪と歪んだ魂も同時に 受け継ぎ常人であれば精神と魂を完全に汚染され意志無き殺戮者へと変じる。
また魔王の呪いに宿るのはアルトサウディウスの力の結晶であり、これを受け継ぐ事は魔王としての力を受け継ぐ事と同意でもある。このため歴史 上、世界を陥れるほどの災厄を招いた者の中にはこの魔王の呪いが刻まれている。現に五人の魔王全てがこの魔王の呪いのいずれかを継承してい る。
また現在世界に伝わる十の魔王の呪いは全て神祖の魔王アルトサウディウスより別たれたものであるため、アルトサウディウスは一人にしてこれら 全ての能力を有していた。たった一人で世界を殺しかけた由縁もここにある。
またこれら十の呪い以外にも後に人の手で作られた呪いや所有者との魂と溶け合い、その者の本質に添うように変化した魔王の呪いもあると言われ る。
【
特徴:体のどこかにに血のように紅い刻印が刻まれる
この魔王の呪いを受け継いだ者は「核」と呼ばれる刻印をその身に刻む。そして同時代においてこの「核」の持ち主の為に「贄」と呼ばれる者達が数 人選抜され、その者達の体にも同じような紅い刻印が刻まれる。こちらの刻印は「贄」の刻印と呼ばれ、「贄」の刻印の持ち主が死した際に、その者 がそれまで生きてきた人生や経験・能力全てが刻印と共に「核」の持ち主へと献上される。即ち「贄」が死するたびにこの呪い(核)の持ち主は無限に 進化をしていくのである。
初代【死の刻印】の持ち主でもあったタナトスはこの呪いの力を完全に継承しており、己が喰うに値する人物に対しこの「贄」の刻印を打ち込み、その人物を殺し能力・経験全てを吸収していったとされる。
【
特徴:金色の瞳を持つ
この呪いを継承した瞬間から、その瞳に捉えるすべての攻撃・回避・動きといったものを瞬時に捉え“反射”によってそれらを上回る攻撃行動を行う。
このため瞳に映る生命を“頭で考える事なく”、身体そのものが“反射”的にそれらを捉え殺劇するためにどのような超スピードを持ってしてもそれに反 射対応をする。
また持ち主の戦闘能力を限界以上まで引き出すため、例え持ち主が常人であろうとも、限界を超えたパワーやスピードを引き出す。
この性質のため本人の意思に関係なく目に入る全ての生命が死に絶えるまで延々と“反射”で殺戮を繰り返す狂気の呪い。
多くの者はこの殺戮の呪 いに魂が汚染され、ただの殺戮人形と化す。
【眠りの
特徴:漆黒の髪
この呪いを継承した際、持ち主は元の髪の色に関係なく必ず髪が漆黒のような黒へと染まる。
そして。この髪こそがこの呪いそのものであり、この呪 いの発動時に漆黒の髪は翼の如く羽ばたき広がる、そこより舞い散る羽に触れた者はこの呪いの持ち主の望む永劫の眠りに捕らわれる。この眠り に捕らわれた者は一種の仮死状態となり老いる事も朽ちる事も死ぬ事もない。
そして夢の内容を自在に操作する事ができる。また呪いによる眠りは 持ち主以外は絶対に解くことは不可能。
だがこの漆黒の羽根が秘める力はそれだけではない、この呪いが司るもう一つの力・真価こそが“鎮静”
この羽根に触れた瞬間、対象の潜在能力、発動しようとしていた力は霧散・弱体化していき、やがては剣を握る力すら失う。
これこそがこの呪いの恐るべき能力であり、この呪いの前ではいかなる強者や英雄も皆等しく力無き脆弱な存在と成り果てる。
また髪自体が魔王の呪いそのもので出来ているため、どのような武器であれこの髪を切り裂く事は敵わず、攻撃に使用すれば死角0のあらゆる防御 を突破する恐るべき刃となる。
【
特徴:体の一部に特殊な傷跡がある
全ての魔王の呪いの中で最高位に位置する超破滅攻撃型の呪い。
この呪いを発動させるには対象がある一定の
この時の創とは“傷”ではなく“創”。
つまり皮膚が破け出血がおき、内部の組織の断裂いわゆる開放性損傷が起きている事が第一条件であり、最低でも目に見える程度の傷が刻まれていなければ発動条件には届かない。
この呪いの発動と同時に対象のその創を起点として対象を瞬時消滅させる力が人体に流れ込み、体全てへと到達した瞬間 、対象は瞬時に消滅する。
この呪いを前にすれば例え同じ魔王でもあろうとも即死・消滅は免れない。
この呪いより逃れる術は呪いの力が人体の全てを覆う前に時間回帰により、自らの体内時間を戻すか、剣聖システムによる魔王の呪いに対する超防壁(ただし、これに関しては剣聖能力の最終段階に到達している剣聖でなければ完全に防ぐ事は出来 ず、それ以前の剣聖能力であれば、せいぜい瞬時消滅を先延ばしにする程度である)などが存在する。
ただしこれは対象があくまで生物である事が前提の条件であり、無機物などに対する条件は上記とはいささか異なり、 破壊できる規模は流し込める創の大きさ、規模に比例する。
またこの呪いは性能、その超絶的破滅能力ゆえにこの呪いの持ち主は例外なく使用するたびに自らの体に亀裂を生じ、それが全身に及んだ際には己自身が消滅死に至る。
世界で唯一この呪いを所有できる破滅の王ですらこの滅びの疵の使用は数発が限度であり、唯一の正統後継者である滅びの帝王アバドーンですら回数制限が存在すると言う。
また魂の宝石や錬度と言った概念があるように、ある程度の領域にいる者に対しては、その領域の者でしか太刀打ちできないように、魂の宝石や錬度などが劣った人物が、この呪いを有したとしてもそれはまさに宝の持ち腐れに過ぎない。
【
特徴:自らの腕より特殊な剣を生み出す
この呪いの発動と同時に腕より特殊な剣を生み出す。
これこそが触れれば終わる終幕の剣。
この剣による攻撃はたとえ僅かな傷でも致命傷となる。
斬られた傷口は瞬時に腐敗し細胞に到るまで壊死が始まる。
肉や骨、血の全てが腐り落ちる。
ただし、この呪いによる腐敗が別の細胞に渡る前にその腐敗した部分を丸ごと切り落とすなどすれば全身の腐敗化は免れる。
またこの呪いによ って創生される剣は神器にすら匹敵する強度・能力を誇り、並みの武器であれば触れた瞬間、腐り落ちる事となるだろう。
【
特徴:血の色が漆黒に近い暗い赤となる
この呪いに侵された瞬間、その血の一滴までも呪われる事となる。
持ち主は腕や全身が吹き飛ぼうとも、その体に血の一滴でも残っていればそこより失われた部分の再生を行い、死ぬ事無く復活を果たす。
限りなく無限に近い再生能力を誇るこの呪いもまた最強に位置する呪いの一つである。
ただし、この呪いにより持ち主の実力自体が上昇するわけではない。
更には再生の度に持ち主の精神と魂を汚染する呪いが広がり、寿命自体がこ の呪いによって吸い尽くされることとなる。
歴史上、この呪いの持ち主は全て血の再生による自滅により滅び去っている。
【
特徴:能力の発動後、この呪いの持ち主は体に柔らかな光を纏う
詳細不明の魔王の呪い。
ある条件に対してのみしか発動しない特殊な呪いであるためおおよそ実践向きとは程遠く、十の魔王の呪いの中で最も 最弱であり、条件下によれば最強の呪いともなり得るもの。
【
特徴:持ち主は必ず“創生”系の何かを持つ
遥か神話の時代より唯一途切れることなく繰り返し受け継がれ続けている魔王の呪い、それがこの【
その特徴はその時代に生きるこの呪いに最も相応しい人物へとこの呪いが継承される事。
つまり同時代に一人のみにしかこの呪いは発祥せず、呪い自体 が持ち主を選ぶ。
そしてこの呪いの持ち主が死ぬばまたは今別の人物へと呪いは継承され、その時代に今の持ち主よりもより相応しい持ち主が現れればこの呪いは現在の持ち主を殺した後にその新たな持ち主へと移動する。
まさに螺旋のように途切れること無くこの呪い自体が無限の進化を繰り返している。
そしてこの呪いの最も大きな特徴が現在の持ち主の性質によってその能力自体が大きく変わる事である。
例えば初代【螺旋の創生】の持ち主は何も無い空間より自身がイメージした物体(武器)を自在に生み出すと言う【幻想の創生(ネヴァー・クリエイショ ン)】を持ち、二代目【螺旋の創生】者は自分の触れた物体を分子レベルにまで分解し、その後にエネルギー粒子へと“変換創造”し、それを自らの体 内に取り込む事により半永久的なエネルギー吸収能力【吸収の創生(ドレイン・クリエイション)】を有していた。
このように現在の所有者と前の所有者 では同じ【螺旋の創生】の呪いと言ってもその能力は大きく異なるがただ一つ“創生する”というルールのみは絶対不変である。
この性質故に持ち主の意志によってこの呪いは“最強の英雄の武器”にも“最悪の魔王の能力”にもなれる善悪のバランスが不安定な呪いとされて いる。
エスペランサーリプレイ「最後の皇帝」では同時代でこの【螺旋の創生】を持つ者が二人現れ、そのため互いの【螺旋の創生】の力が不完全となり、お互いの宿命にそうように戦いの果てによって真の継承者を勝ち取るエピソードが語られた。
【石化の腕(ゴルゴン・アルム)】
特徴:不気味な灰色を纏う腕
全ての魔王の呪いの中で最も歪な呪いとされている。その能力もまた恐るべきものであり、この呪いの持ち主の腕に掴まれたが最後、対象は掴ま れた部分より石化が始まりやがてそれらが全身へと到った瞬間、対象の命もまた終わりを告げる。
この呪いの効果はいかなる手段を持ってしても停滞させる事は敵わない。この腕に掴まれた瞬間に石化が始まりそれを止める事が出来ない以上、こ の呪いに対する対抗手段はただ一つそれが避ける事。
どんな防御も意味はなく、鎧も盾も等しく石化し、その防具を通じて相手の肉体にも石化が到 達するため、この呪いへの対処は避ける事以外何も無い。
またこの石化の腕にはもう一つの秘められた力が宿っているとされるがその詳細は不明である。
【―――――】
特徴:不明
伝えられていない最後の呪いにして究極の呪い。その名も能力も全てが一切不明。
何故ならばこの呪いを継承した人物は神祖の魔王アルトサウディウスの死後、誰一人としていないからである。
この呪いこそが魔王アルトサウディウスの力そのものであり、全ての魔王の呪いの原点にして頂点である。
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