「『くっ、』で溜めて『殺せ!』で弾ける。この呼吸を忘れるな!」「……」

 ネット検索すると2000年代後半には、はっきりした出典こそ分からないまでも、気高い女騎士の台詞として確立していた、この「くっ、殺せ!」
 しかして、本作品の女騎士は――――
 本来なら取るに足らない、それでも生活のあちこちでこのセリフを濫発、バリエーションが豊富過ぎて感心してしまいます。
 そんな彼女を主人ともダメな姉とも何とも言えない、微妙な間柄、関係性をもつ年下の従者トット。
 他の女騎士に可愛がられている(ウラヤマシイ)彼が女騎士に(形の上で)付き従う理由とは。

 例の台詞がどう繰り出されるか楽しみで、つい読み進めてしまう一作。
 番外編を読んでから、また一話から読んでみると――――
 ちょっとだけ、女騎士の評価が変わるかも(期待値

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