超エグさの中にキラリと光る感性、それを猟奇と呼びますぜ!

読了後、どれくらいの時間であったのかわかりませんが、放心状態でありました。
感動した?  驚愕した?  爆笑した?  どれも近いのですが違うのです。

学校の教室へ、いきなり武装したイカレた連中が乗り込んでくる。
それに対して、主人公が口にした言葉。この時点から「常識」のタガがどんどん緩んでいくのです。いやそんな甘い表現ではないです。
ぶっ飛んでいく、これでしょうか。
なぜ彼がそう言わねばならなかったのか。それがこの物語の核になっていくわけです。
そのような “核” を思いつくなんて、いったいどんな書き手なの?

読み手を選ぶお話ですが、磁石のようにピッタリとくっ付けるチョイヤバな感性をお持ちであれば、間違いなくハマります。
読了後の放心状態、これはけっしてイヤな感覚ではありません。
むしろ、愉悦に浸る、という表現が妥当かと思われます。

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