恋人と最後の時間をどうやって過ごすの?一緒に歩いてきた道が、その日を境に二つに別れ、もう交わることはない。切ないですね。でも立ち止まっていちゃ、ダメ。来た道を振り返ることはもうないのだろうけど、それでもふと思い出すことだってあるでしょう。それくらいは許してください。キューとの思い出は、大切に宝石箱の奥にしまっておいてください。胸キュン好きなかたに、ぜひオススメしたい良作です。
前半は登場人物たちの若さやヒロイン(?)の天真爛漫さで瑞々しいデートの様子が描かれていますが、主人公が一人になった時に飲み込まれそうになる闇にぞくっとさせられました。2人の関係を依存といってしまうのもさらっと恐ろしい気がします。ヒロインのキューちゃんが個性的でとても魅力のあるキャラクターですね。次作品も期待しています!
仕事で疲れて帰った時、ふっ、と読むことができました。”キュー”、という彼女の愛称がとてもキュートで、小説の中に出て来る飲み物ははラテでしたけれども、程よい強さの炭酸飲料のような心地よさがありました。切なくて、爽やか。レビューを書いている自分でもちょっと恥ずかしいですけれども、そんな表現がぴったりの美しい作品だと思いました。
つらいです。切ないです。胸が張り裂けそうです。喧嘩とか自然消滅とか、そういう理由で別れるよりも、たぶんつらいです。ちゃんと想いあっているのに、離れなくてはならない。それがどれ程の痛みを伴うのか、私には測り知れません。最後にそっと置かれた現在のお話が唯一の救いです。もちろん、つらい=つまらないではありません。ふと、切なさに浸りたいと思うことは誰にでもあるはず。そんなときには、この作品をどうぞ。
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