54話まで読んだ感想です。
読んでて情景がスッと頭に入ってくるので読みやすく、常に切なさを感じる雰囲気が素敵です。
ヒロイン視点などを入れた他の作品とは違い、主人公目線だけで勝負しているところに好感を持ちました。
登場人物の感情が伝わってくる丁寧な表現で、主人公やヒロイン達の感情が手に取るようにわかります。
主人公の性格は硬派なようで軟派。
これはハーレム物の全般に言えることですが、メインヒロインが積極的にアピールしているにも関わらず、メインヒロインが傷つく・不快な思いをするというのがわかっていながらも、他の女性と親しくなり、挙げ句他の女性達を主人公の輪に迎え入れるような行動に軟派なところを感じてしまいます。メインヒロインは「 いつまでも待つ 」と一生懸命なだけに読んでいてツラくなってしまうかもしれません。
あれだけの『 いい女 』を惚れさせるだけの魅力は、いまのところ主人公には見られませんが、少しずつ変化している主人公のこれからに期待したいところです。
ヒロインはみな可愛いと思いますが、主人公の傷を抉るような言葉を所々発する他のヒロインに高慢さや不快感を覚える場面もあります。メインヒロインの良さを引き立てるお膳立てなのでしょうか?
とはいえ、ヒロイン全員の想いや主人公を試すような行動と言葉に納得できるような出来事がこの先あるかと思いますので、長い目で見る作品であると感じました。
読んで損をする作品ではありません。
感傷に浸りたい夜などに読むと、自分自身の行動を省みるよい機会になるかもしれません。オススメします。
文章がよんでいて面白いし、心象描写がしっかりしているように感じる。
主人公は一見美少女達からチヤホヤされる量産型に見えるんだけど、全然嫌味に感じないし、誠実にすら思えて好感が持てる。
若干「そんなことあるかい!!」って言いたくなるような現実じゃとてもじゃないけどありえないファンタジー部分もあるけど、個人的にはそこまで気にはならない。
タイトルがあらすじになってる、最近の投稿小説の傾向を無視したようなタイトルも良い。
これがありがちな小説タイトルだと
「他の男と付き合ってるから。とフラれた僕は、中学時代に戻って根暗な生活を送る・・・はずが、美少女達が放っておいてくれません!?」とかになっちゃいそうなものなのに、よくぞ簡潔ながらも読みたいと思うタイトルにしてくれたと思う。