「人がもっとも怖がることは自分が死ぬことだ」
とはよく言うが、本当にそうなのだろうか。
僕はこの小説を読んでいる間、そんな素朴な疑問が頭の中から消えなかった。
今、あなたの前であなたの親友が死んだとしてみよう。そうしてら、あなたはきっと、すべてを自分のせいにしていつまでもその瞬間のことを考え続けるのではないでしょうか?当然それが親友じゃなくても、ほんの一瞬でも話したことのある人間や全くあったこともない人間でもです。
それって、怖いことではないでしょうか?。
少なくとも僕は絶対に嫌です。だって、死んでいしまえばなにも考えられなくなって何も見えなくなるから、そのあとは2度と恐怖を味わうことがないのだから・・・。
この小説を読み終わった後、僕は自分の疑問に対してそんな結果を導き出しました。それだけ、深く考えさせられる話なんです。
みなさん、本当に読んでみてください。
そうすれば、いろいろな考え方が変わってくるかもしれません。
非常によくできている作品だなと思いました。
短い文章の中で登場人物の個性をうまく表現して描ききっている。漫画で言えばキャラが立っているというのでしょうか。
頭の中で実体化したキャラが動きまわってるようでした。
私自身、ものすごく勉強になりました。
今は漫画や小説問わず法廷論争ものや悪魔や死神を味方にしたり、戦ったりという内容の物語も増えてきましたが、この二つを見事に融合して死神との女性検事のバトル(法廷論争)として作品にされたセンスに感動さえしました。
主人公は死神という圧倒的な存在に対して、武器ではなく自分の検事としての法の知識と機転で立ち向かう・・・この構図が新鮮でいいです。伏線の描き方も自然で、何より連載物の難しさは、読者の興味を掻き立て、飽きさせず、さらに次の展開を待ち遠しいと思わせるストーリー運びだと思うのですがそれも他の方のレビュー見ててもうまくいってることがわかります。
偉そうに書ける立場ではありませんが・・・(汗)
圧倒的に不利な状況から最後に主人公が挽回してみせるところが、爽快でした。実写化して欲しい作品です。
最終話を読んでいい後味が残る作品だと思いました。