わずか三千文字強の物語ですが、行間から溢れだす見えない言葉を繋いでいけば、一冊の小説が出来上がるでしょう。
東洋の島国では味うことのできない、異国での体験。そこにいたるまでの主人公の葛藤。そして表題のジュリエットがどう絡んでくるのか。
小説は読み手が違えば、思い描くその世界おのずと異なります。
ポジティブに読むのか、ネガティブにひもといていくのか、それによって受け取り方も万華鏡をのぞくように変化します。
使われている素材は同じでも、見方によってまったく違う印象を抱きます。
でもどうあっても変わらないのは、好きな人と一緒にいたいという思い。それをあえて振り切ることは必要なのですか?
この物語は色々な角度から読んでください。きっと満足されることでしょう。