これは善意と善意の戦いだ
- ★★★ Excellent!!!
平和主義の信念が現実と摩擦を起こす主人公。
世界平和のために人類を恐怖に陥れる敵役。
どちらも一面では正しく
他の面では間違っている。
完全な人間などいないのでそれは当然ですが
そんな不完全な正しさを追求する彼らの姿が
とても眩しく見えます。
その2人だけではなく、多くの登場人物たちが
良かれと思って、善意に従って、最善を尽くす。
ただ、価値観が違うがために
行動の方向性がちがってきて
それが対立の原因になってしまう。
誰もが真摯に、必死に生きているからこそ
圧倒的なリアリティのドラマとなり
胸を打ちます。
そうしたドラマを通じ、
戦争・殺人、そして不殺。
重く難しいテーマに正面から向き合う
作者様の本気がバリバリ伝わってきます。
掛け値なしの傑作、まだの方はぜひご一読を!