甘さなど一切なし、容赦なきスペースオペラ

 主人公のアレックスとその仲間達は、いわゆる巻き込まれ系主人公という立ち位置で物語は進んでいきます。
 しかしながらその物語は甘さやご都合主義は一切排除しています。
 戦えば死者は出るし、敵に捕らわれれば酷い目に合う。
 その容赦のなさが、一人一人のキャラクターが「いきている」という尊さを感じさせます。
 また主人公は「不殺」を貫く精神を持っていますが、それで済むわけがないのがこの物語です。しかしその理由付けや精神的悩みも深く描写されているので、彼もまた「甘い」わけじゃないことが読者として深く考えさせられました。
 宇宙を舞台にした重厚なロボットファンタジー。
 是非ともご覧あれ。

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