あふれ出る原石のきらめき

『スーパーカブ』作者による、ネット上では恐らく初の長編。

言葉を話す車に謎の組織、被検体の少年にランナー少女の出会い、
……と、こう書いて想像するよりはるかに丁寧な作品です。
特にメカニカル面での描写は、既に後の片鱗があります。

若書きな側面も確かにありますが、
何気ない日常描写やキャラクター同士のかけあいも見事。
個人的にとても愛おしい一作です。