春哉くん、逝って良し!(いや、まだ逝くな)

 設定は両手に花のくせに、なかなか苦労はしていて、読者としては「ぐぬぬ」とお決まりの表情で読み進めるも、内容は、なかなかに読みやすい文章で、結末まで一気に持って行かれました。

 愛情表現というのは、その原体験、つまりは親から受ける愛情に影響を受けるのかもしれません。
 今は、まだ幼く儚く歪な彼女の愛が、どう花開くのか……徒花じゃなきゃ、いいけど(苦笑)

 死もね、生の延長線上の結末でしかないから、どう生きるかはどう死ぬかでもある。誰かを愛す、という行為も、誰かを殺す、という意味では二律背反で成立もすると思うよ。

 エロスとタナトス、アガペも少しだけ感じ取れた。

 楽しく読ませてもらいました、ありがとうございます。

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