桜子さんの殺人レシピ

神島大和

Prologue

 私は彼が好き。


 とっても大好き。


 彼のためなら、


 何でもする。

 何でもあげる。

 何でも捨てる。


 好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き――


 こんなに好きなの。わかってくれるかな?


 私の全部をあげるから。

 体も、心も。あなただけのものだよ。


 だから。


 どうか。


 私のお願いを聞いてほしいの。


「ねぇ、春哉はるやくん……」


 私の一生のお願い。


 だってあなたが狂おしいほどに大好きだから。






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