非常に綿密に調べられた歴史・民俗・宗教背景の上に成り立つおぞましい事件

非常に綿密に調べられた歴史背景のもとに立てられた舞台設定だと思われます。

謎の奇病がはびこる事件。
前半は貴志祐介氏作『天使の囀り』を髣髴とさせるような、バイオホラー。かなりのインパクトがあります。(作者、夷也荊氏は『天使の囀り』を読んだことはないとおっしゃっておりますが)
中〜後半はその謎を紐解くパートです。
歴史、民俗、宗教。さまざまな要素が組み込まれ、全体的におどろおどろしい世界観に満たされています。

長編小説で、多少読むのに時間はかかりますが、よく練られた作品だと思います。

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