技術と社会のあり方を、考えさせる作品です。

 機械のオダテに乗せられる、機械をもった人達のオダテに乗せられる……というと、なんだか虚しい気がします。
 しかし、大勢の人々に希望ややる気を与えるのは悪いことなのか? そうした人々に支えられ、あるいはそうした人々の中から、賞賛機の導入による社会的コスト以上の価値をもつ娯楽や発想を生み出し、普及させることができたなら、それは良いことなのではないか?
 ただし、それには人々自身の向上も必要であり、さもないと小説の評価どころか執筆、ひいては文明活動全てが機械に取って代わられてしまうのではないか?
 ……などと考えてしまいました。

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