その「楽園」に自由はあるか。人間社会の縮図が浮き彫りにされる問題作!

警察局局員・一ノ瀬は、ある日保護された身元不明の少女・知里と出会う。
その出会いは、彼女の想像を超える、ある未知なる社会との遭遇の始まりだった――。

生き生きとしたキャラクターたちによって進められていく、色鮮やかなストーリー。
巧みな心理描写に導かれ、彼ら・彼女らに寄り添って読み進めるうちに、知らぬ間に読者も不思議な世界へと迷い込んでいきます。

そこは不思議な制度・掟に支配された世界。その在り方の理由とは?
キャラクターたちの動きを追いながら、この社会の利点不利点問題点などが、徐々に浮き彫りになっていきます。

人間にとって、最も大切なものは何か。
改めてじっくりと考えたくなる、読み応えある作品です。

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