静謐のサナトリウムにて、四つの季節を過ごせば

胸を患った「私」進藤は、
大学時代の悪友である新島が
医師として勤めるサナトリウムに
療養のため、居留することとなる。

明治の終わりか大正か、
古いものと新しいものが交じり合う、
日本的でいて異国調でもある、
浪漫と質朴を同時に感じる世界観。

移り行く季節は情緒豊かに綴られて、
時折訪れる不思議たちには目を見張りつつ、
何が起こっても可笑しくはないのだと、
奇妙に納得させられもする。

奇妙で綺麗で、もっと浸っていたい世界観。
何とも言えず、すごく好き。

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