風のごとく駆け抜けて

作者 毛利 耶麻

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★★★ Excellent!!!

これは連載モノの上手い作品やで、というのが冒頭ちょっと読み始めた時点での感想です。
連載モノというと、一話ごとに起伏と次話へのヒキが必要。ってことは大体の人は分かっていると思うけど、それをじっさいにやるのは難しいわけです。本作品は、そこがきっちりと、それでいて自然な感じでできています。
で、作品自体はスポーツもの。昔のスポ根ものから、現代的なものでいえばラブライブやガルパンまで、弱小が頑張って→強豪と互角以上に戦う、という基本的な流れは変わりません。
どうしても退屈になりがちな、主人公が戦うことを決意するまでとか、地味な練習シーンなどを、どう読者を退屈させずにクリアするかがスポ根ものの課題なわけですが。やはりキャラの魅力が必要となります。
主人公の状況はありがちといえばありがちですが、それだけに読者の共感を得やすい感情の起伏があります。最初に述べた一話ごとの起伏として上手く機能している。
また、周囲のキャラも魅力があり、読者を引っ張ってくれます。
青春を駆け抜ける爽快感が、ここにある。

★★★ Excellent!!!

中学のとき、陸上部でした。
小学校のときから体力には結構自信がありましたが、スプリントの才能がないのに気づかされるのにはそう時間はかかりませんでした。
それでもスプリント力が必須とされる跳躍が好きでした。中学二年まで、自分は走幅跳をやっていました。

それでも学校の代表として選抜される大会では400m、活躍できるのは校内マラソン。短距離、跳躍が不向きなのは明らかでした。
どうにかギリギリ県新人までいきましたが、限界を痛感させられました。

そこで自分が出会ったのが、秋の駅伝です。陸上部全員強制参加、代表を決めるトライアルで長距離勢に勝ったときは、今まで味わったことのない奇妙な感覚に教われました。不安やら困惑やら。
自分の学校は地区大会連続優勝するくらいのそこそこ強豪でしたが、自分が走ったその年だけは大敗でした。例年なら区間賞取れるタイムで走っても、ダメでした。全体のレベルが高かった。自分は翌年、駅伝には参加しませんでした。
しかしその年、代わりに入ったバドミントン部が、去年の自分と同じタイムで区間賞を取ってきて、さらにチームも優勝しました。ちやほやされていたのを横目でうらめしく見たのを覚えています。
「自分が走っていれば……」と少しでも思ってしまったら、それは後悔しているってことなんだと思います。

主人公は物語冒頭から経験者で、陸上が好きで、実力もあって、努力もして、親とも正面からぶつかって……。
要は中途半端な自分とは違い「もうぜんぶやってる子」なんです。直すところがない。これは珍しいなと思いました!
それでも「戦ってもいないのに」と言われている彼女を見て心が痛みました。彼女自身、まだ全力で戦ってないと思っていたみたいですが。

そして陸上部ならではの「他の部活の選手に負ける」ことから感じるリアリティもよし。経験者なら「それなぁ……」とついつい唸ってしまいます。

ほ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

いま、いちばん大切なこと。
いま、なによりも好きなこと。
その「いま」が重要。
だってわたしは未来のなかに生きているわけじゃないから。
「いま」を積み重ねたさきに「未来」があるはずだから。
いま、わたしが「わたし」でいられる場所。
それが彼女にとっては走ることだった。
だから諦めたくない。そして誠実にむきあいたい。

胸の内側を爽やかな風が疾走してゆくような小説。
仲間たちと襷をつなぎながら、物語がゴールまで
完走するところを見届けたい。

★★★ Excellent!!!

大好きだった走ることを諦めざるをえなかった主人公。でも、それを自らの力で乗り越え再び走り出すと言うもうまさに青春ど真ん中の作品です。

シリアスな場面もある反面で、「胸は父親似なんです」とか「妹には常に厳しく。それが澤野家に伝わる家訓」など笑える場面も多々有り読んでいて飽きません。

何より文章がかなり読みやすく、テンポよく読めます。

★★★ Excellent!!!

14区まで読了の感想です。

あぁ、走りたいな。そんな気持ちになりました。
本作品は非常に読みやすい。私は陸上に興味があり駅伝とかよく見るのですが、そうでない人も絶対にこの作品を楽しく読むことが出来ると思います!
仲間や主人公の葛藤もそうですが、陸上に関する練習等もきちんと書かれておりこの世界の中に入りこみやすいです。
チラリと他校のライバル校? らしき名前が出てきていますがこれからどんな高校が出てくるのか。どんな学校だろうかとか頭で勝手に想像してワクワクしています。
都大路に彼女達は果たしていけるのか。またもしそこに行ったら彼女達はどんなタイムを残すのか。非常に楽しみです!

★★★ Excellent!!!

主人公のキャラクターがなにより素晴らしい。
陸上(駅伝)に向けて情熱を燃やしている。
だが作品がそれだけにとどまっていないのが本当に良かった。家族や友達とのやりとりひとつひとつが、まさに青春。作品のムードがたまらなく心地よい。
ついでながら、熊本が舞台のひとつとして登場したのも、九州民としては楽しかった!

★★ Very Good!!

 高校生にとっては、今と仲間が全て。
 そんな心情が優しく描かれていて、素敵な作品です。
 私の後輩に、膝の違和感と戦いながらリレーのメンバーとして走り続けている子がいるためか、思わず目頭が熱くなりました。
 続きが大変気になるとともに、チームメンバーそれぞれの内面的成長などにも、ほのかな期待を寄せています。

★★★ Excellent!!!

陸上女子って萌えますよね、うんうん。運動してるからスタイル良いし、チャラチャラしてないし。うんうん。
あれぞ健康美の集大成ですよね、うんうん。
…なんてのは瑣末な問題で。
駅伝を題材にすることでチームワークも描けるし、マイナーな過疎部が一念発起するという過程も見事に書ききれています。
また、作者様ご自身が経験者なのでしょう、スポーツあるあるネタや練習メニューの基本もしっかり押さえており、きちんとした知識と取材力が地盤にあるのも読み取れます。
メンバー各人も可愛らしく、個性的だけど嫌味のない、等身大の女子高生が表現できているのも、作者様の筆力の高さを感じました。
ぜひとも最後まで完読…いや、完走…したい作品です。

★★★ Excellent!!!

思春期特有の、自分が本当にやりたいことと現実とのギャップ。
端から見れば小さなことでも、本人にとってはものすごく大きな事件であることが10代にはしばしばありうる。

誰もが感じたことのあるそんな感情が、物語の頭から飛び込んできました。
そんな女子高生の葛藤を、駅伝というこれ以上ない青春ストーリーに載せた作品。
惹かれない訳がない。

続き、期待しています。

★★★ Excellent!!!

新入生の女子校生たちが駅伝に賭ける想いが伝わってきます。ただ走り続けるしかない。青春の彼方まで駆け抜けろ!爽やかな学園ドラマ、そして青春ストーリー。ぜひお読みください。オススメです。

追記 少しずつ読んでます。熊本が登場しましたね。この作品が復興の光になればいいです。

★★★ Excellent!!!

過去、自分が必死で打ち込んできたものが手の中から零れ落ちるように奪われ、失意に満ちたヒロイン。
そのヒロインが自らの意思でもう一度やりたいことを掴み取り、青春を真っ直ぐ駆けていくストーリー。清々しい青春のお話が、『走る』というキーワードと重なり、颯爽と駆け抜けさせてくれるようなお話です。
次のページがめくりたくて仕方なく、まだ10話までしか連載がないことが惜しく感じました。

また、もしかすると作者が駅伝経験者なのかもと思うくらい、設定や駅伝の話も詳細に描かれてあり、ヒロイン同様に、駅伝に対する愛情も伝わってきます。

続きを期待しています。

★★★ Excellent!!!

 ウォーターボーイズやスウィングガールズを彷彿とさせる、学園青春ストーリー。

 いわゆる弱小が強敵に向かうというストーリーは、カタルシスを得る面では大いにアリですよね。

 五人の女子それぞれに個性があり、誰がしゃべっているのか混乱することもありませんでした。

 これぞ、現代ドラマの鑑っ!

★★ Very Good!!

「8区」まで読ませて頂きました。
爽やかで軽快で、スポーツに相応しくテンポのいい、読みやすい小説です。
他の方のレビューでもあったように走りたくなる小説です。
今後、女子駅伝部がどのような活躍をしていくのか。
個人的には箱根駅伝が好きで、堂場瞬一氏作の「チーム」とかも読んだので、とても楽しみにしています。