仲間とともに、好敵手とともに風となる。陸上競技をテーマにした青春小説。

中学時代、澤野聖香は女子長距離界のスターだった。
しかし、彼女は県一番の強豪校ではなく、陸上部のない桂水高校へと進学する。高校に入学したら勉学に集中するようにと父親にきつく言われていたからだ。
ところが新入生向けの部活紹介の時間、聖香は駅伝部の存在に気づいてしまう。そのとき、心に秘めていた「走りたい」という思いが疼きはじめて……。

というわけで、スポーツに打ち込む女の子たちを描いた青春小説です。

わたしは恥ずかしながら陸上の知識はあまり持ち合わせていないのですが、本作を読むにあたって競技のルールを詳しく知っている必要はありません。
大会のレギュレーションは都度説明が入りますし、試合も結局のところ先にゴールするか否かですし、何よりもキャラクターひとりひとりが魅力的なためグイグイ読ませてくるんですね。
信頼できる仲間と襷を繋ぎ、ライバルたちと競い合う。
そんなスポーツの醍醐味、そして高校生という若い年代の輝きが詰まった小説です。

一見とても分量があるように見えるので腰が引けてしまうかもしれませんが、一話一話はさほど長くないのでサクサク読み進めていけるのもポイントですね。

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