魔物に襲われた少女は天稟の才を開花させ、仲間と出会い共に戦う

貧しい農村に暮らしていたシェルティアだが、ある夜、村はネメシスと呼ばれる魔物たち二体に襲われた。シェルティアは包丁で応戦、二体とも倒してのけるが、村はシェルティアの一家以外全滅してしまっていた。
偶然通りがかった軍の部隊に声を掛けられ、シェルティアはネメシス対策組織であるアイギスに所属することに。同室になったアンネッタと仲良くなり、元貴族のメリッサには敵視されつつも、配属された討伐隊では副隊長のジュードに教えを受け、アイギスという新たな居場所に馴染んでいくが……。

長い物語の第一巻という印象。帝国が周辺国を支配下に置いているという設定や、ネメシスが次第に増えつつあるという情報、終盤で唐突に登場した集団と思想など、二巻以降が出た時に活用される(あるいは疑問が解消される)ものなのかと思われる。
シェルティアの成長を主軸としながらも、ライバルキャラであるメリッサ、あるいはジュードらの気持ちの変遷も描いていて、単なる主人公の噛ませ犬や持ち上げ役に終わっていない点がいい。

その他のおすすめレビュー

入河梨茶さんの他のおすすめレビュー123