エガは、巨人山賊の討伐に来ていたパーティのリーダーです。
彼は、勇猛果敢にして筋肉質な事が美徳とされるこの世界において、少し細めの身体に、甘いマスクで、紳士な雰囲気を醸し出す不思議な青年でした。
成人男性であれば、髭を伸ばすのが常識であるこの地方において、一切の髭もなく、中性的とも感じられるその容姿は、東洋人であるユウスケに、似ているとも感じられたようです。
大所帯となったパーティの中には、マキュウェルのような本物の王族も居る中、その身のこなし、物腰の柔らかさから、ただの青年ではない事を、皆、薄々感じてはいました。
その謎を、ベナル少将が明かしたことで、マキュウェルは、急速にエガこと「エニオガーノ・フキアエズ王子」を意識せずにはいられなくなります。
彼は、フキアエズ王国第一王子で、王位継承順位第1位であり、将来の隣国国王となる事が、ほぼ決定している人物なのです。
↓ 「自称「未来人」の彼女は、この時代を指して「戦前」と呼称した」
https://kakuyomu.jp/works/16816452220196298271