本題にあります通り、そういう事を書きます。
結局このノートに書くワケですが、ちょっと理由を。
今回の更新で特筆すべき事柄が出てきました。それは「微分積分」と「シノギ」という二つの事柄であります。
前者は僕が勝手に重要視している事柄なので、作品として説明するのはどうかという思いから。
後者は「近代のモノだけ」を参考にしており、江戸時代の奴は除外しているからです。そしてあんまり調べもしていない。
つーわけで独りよがりなアレの始まり始まり。
微分積分や因数分解の考え方は、日常、お仕事、人々の行動を予測•理解する上で、とても大切な事だと認識しています。
もちろん一々計算したりグラフを描いたりしているワケではないのですが、僕は何かをする時や創作する時なんかは、頭の中でフワッと意識する様にしています。
微分積分については「こういう行動をすると結果はこうなる」という予測であります。
それは逆になる事もあり「こういう結果が出る時はきっと、こういう行動をするだろう」にもなったりします。
重要なのは「一日の中での極限値に近づく行動」は「一ヶ月の極限値の行動」とは違うし、一ヶ月の極限値の行動は「一年後の極限値」とも違う、という事です。
わかんないっすよね?
だって僕の頭の中だけでの概念だし。
ちなみに因数分解は「行動と結果の内訳」であります。
「この事柄のこういう部分が、今回生じた結果のこういう部分の要因になってる」
みたいな?
ついでに言うと、微分積分は「集団でノルマを達成する」のに応用できるし、因数分解は「個人でノルマを達成する」のにも応用できる。
更にこの二つは場合によっては集団、個人、両方にも使えたりする便利なモノです。
ややこしいっすよね?
だからこのお話はおしまい。
次はシノギについて。
シノギという言葉は日本でのみ使われる言葉でありますが、その起源に於いて「ギャング」「マフィア」「ヤクザ」に結構似通った傾向があります。コレも「文化的な収斂進化」なんすかね?
ギャングから。
ギャングとは近代のオランダ語で「通路」を意味するそうですね。
それがイギリスに渡り、船と陸を渡って荷物を運ぶ為の踏み板の呼び方になりました。「ギャングウェイ」「ギャングボート」など。
んで、犯罪者集団をギャングと呼ぶのも、船の荷役作業の労働者をギャングと呼ぶのも、上記した「ギャング」がもとになってます。
どういう事かっていうとですね。
元々船の荷物の積み下ろしなんかは高収入の重労働でありました。
ひたすら手作業で行う為、腕っぷしが強い屈強で荒っぽい人達がこなしてた感じ。
そういう人達は「俺達がいねえとこんな作業誰もやんねえよな?」みたいに自分達の立ち位置を解釈して、結構好き勝手していました。
荷物が高価なモノ(例えば時計とか)だと、それを平気で盗んだりもしたそうです。でもそれを指摘されると「じゃあ良いわ。俺らは仕事しねえ」みたいになる為、彼らを監視したり纏めたりする「交渉人」が現れました。
それこそがギャングの起源です。
餅は餅屋、荒っぽい人達には荒っぽい人達。
時には暴力なんかも厭わない集団。
それがギャング。
そしていつしか労働者と交渉人達は同一視される様になったり、組合を作って役割分担なんかをしたりします。
ここまでは彼らの「本業」です。
まだ「シノギ」ではありません。
此処でのシノギは彼らの需要が減ってから生まれました。
パレット、そしてコンテナが海運業で使われ出してからです。
パレットは倉庫なんかでよく目にする、沢山の荷物を載せて置く皿みたいなヤツ。ほら、フォークリフトなんかで運ばれてるアレ。
コンテナは……わかりますよね?
貨物線とか貨物列車とかに載ってるデッカい箱です。
この二つが使われる様になり、沢山の荷物を一度に運べる様になりました。リフトとかクレーンを使って。
それにより、運送業はぐん、と発達します。
「人手も少なくて済む様になりました」。
ココ重要。
一応ギャング達も単価交渉をしたりだとか、人員を使って貰える様に交渉したりするのですが、もう以前までの強気な立ち位置ではいられなくなりました。「ごちゃごちゃ言うならアンタら使うのやめるよー」みたいな扱いをされる場合もしばしば。
そこで、シノギ、です。
本業で稼げないなら「副業」で稼ごう、というワケです。
ドラッグを売ったり、人身売買してみたり、賭博場を運用してみたり、雇われ用心棒みたいな事をしてみたり、そういう色々な非合法の副業。
いつしか集団を維持する為にあったソレは彼らの本業になり、そういう犯罪者集団をまとめて「ギャング」と呼称する様になったとさ。
さてマフィアは?
彼らは元々シチリアら辺の「農業管理者」で、あります。武装して農地を警護したり、大地主や政治家と連んで農民から搾取をしてみたり、そういう集団。元々マフィアはそういう「グレーな存在」でありました。
農地を権力者と一緒に管理する事で、旨い汁を吸う犯罪結社、で、あります。もちろんギャングの項で述べた「副業」みたいな事もしていたのですが、本業は農地の管理です。
本業で稼いで「シノギ」でも更に稼ぐ、そんな感じ。
権力者との関係を維持したり貧しい労働者達からの指示を継続して得続けるのには「金の力」が必要です。
規模が大きくなった組織を運用していく為には「本業以外」が必要だったのですね。
集団を維持する、という点ではギャングと同じ。
それがマフィアのシノギ。
更に稼ぐ為に新天地にて荒稼ぎをし、更に規模が拡大する。その規模を維持する為には「本業よりもシノギの方が稼げる」ので、早い段階で副業が本業に成り代わった例ですね。
そういう犯罪者集団です。
そしてヤクザ。
任客の時代ではマフィアに酷似し、近代ではギャングに近い。
近代の方を語ります。
ヤクザは元々「博徒」と「テキ屋」の二つに大きく分けられてました。ギャングみたいな海運業を営む人達もいた様ですが。
博徒はギャンブルを仕切る人達、テキ屋はお祭りとかを取り仕切ったりする「興行」をする人達。イベントを開催したりするのも興業です。
昔の歌手だったり芸人だったり、プロレスなどの格闘技イベントと親密な関係になっていたのもこの為。
それが彼らヤクザ達の「本業」であります。
ですが組織を維持するのには沢山のお金が必要で「副業」が必要になります。
人材を紹介して仲介料を貰ったり、風俗店や飲食店を経営したり、海外の犯罪者達と取引したり、不動産詐欺をしたり、高い金利で金融業を営んでみたり、など色々です。
やはり集団を維持するのには「本業以外で『しのぐ』必要」があるのです。
ちなみに彼らのシノギは元々が犯罪であったり、後天的に違法になったりした為に、今は非常に苦しい立場にいたりします。
違法になったシノギは一般企業が「合法的な方法で運用」する事で取って変わられたり、国の事業として取られたりしています。
トップ以外には旨みも少ないし、大して稼げなくもなり、更に非常に厳しい縦社会。
しかも「暴力団」という肩書きを与えられ警察に監視されるという立場。
足を洗う人達も増え、ヤクザになろうとする人も減る。つまり人材不足。
そこで彼らは組織を運用する為に「ホワイト企業」を経営したり、「宗教法人化」したりとおかしな感じになってます。
ヤクザの立場で「しのぐ」のは難しい時代なのです。
そして彼らに取って変わり、隠れて犯罪をする、犯罪すれすれの事業をする人達が台頭します。
それが「半グレ」。
元々ヤクザの小間使いみたいな立ち位置だった彼らですが、今では彼らが「シノギ」の主人公です。それも副業なんかではなく「本業」で。
仁義や人情なんてモノもなく、ただ淡々と「ビジネス」としてシノギをする連中。
僕の描く「シノギ」は、上記したモノ達を参考にしてます。もちろん現役の知り合いなんかは居ないので、元々あったモノにアレンジを加えたり、自分で想像した世界に合う完全オリジナルのシノギなんかが中心ですがね。
現実で似た様な事しようとしても直ぐに捕まるだけなので、マネしようだなんて考えない方が良いですよ。
僕ら一般人から見て意味わかんない法律とかあるじゃないですか。アレは取り締まる側の想像力の賜物であります。
なんかややこしいし、正直ない方が良さそうに見えるモノでも、「まだ見ぬ違法行為」を取り締まる為にあると、信じたいですね。
かなり長くなりましたが以上。
終わり。