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 悪魔の甘言、天使の苦言。どっちにするかは聞いた側。

 10年以上前から「お仕事はプライベートの為にある」という言葉が使われています。
 その通りだと思います。

 でもちょっと待って。
 
 凄く良い事を言ってる感じの言葉ですが、解釈次第で人間を衰退させる悪魔の言葉に感じるのは、僕だけでしょうか。

 この言葉を見出しに使ってる記事なんかの蓋を開ければ、その本質は「仕事とプライベートの両立」であります。

 プライベートの時間を充実させる為にはお金と時間が必要。
 その為に、時間通りに仕事を終わらせよう。
 その為に、効率良く沢山稼ごう。
 その為に、無駄な時間を省いて必要な事を選択しよう。
 その為に、無駄な苦労をしないようコミュニケーションを円滑にしよう。

 みたいな事が、山の様に書かれてます。
 要するに「プライベートを充実させるかどうかは自分次第」ってなワケです。

 ですが、上に書いた「その為に〜」は「仕事を楽しめていない人」には耳の痛い話でしょう。
 まだ仕事を体験した事がない人からも「面倒くさい作業」として映る事が多いのではないでしょうか。

 人間は「見たくないモノを見ようとしない性質」を持ってますので、下に書くような解釈をする人が多いです。

 仕事は給料をもらう為にあるのだから、見返りのない事はやらない。
 給料分以上の事はしない。
 今日やるべき事がまだ終わってないけどプライベートの方が大切だから、さっさと帰ろう。
 仕事を覚える為にプライベートを犠牲にする様な仕事は自分に向いてないから、さっさと辞めよう。

 いや、良いんですよ。
 それが通用する場所が本当に用意されてるなら。

 でも、現実は違いますよね。
 
 自分が「給料分」と認識している事は、そもそも自分だけの認識であって周囲の人とは違う。
 今日やるべき事が終わってなければ、そのしわ寄せは他の誰かか未来の自分に返って来る。
 仕事を覚える時間には個人差があり、覚えるのが遅い人は周りに「介護」されながら就業時間を過ごす事になる。

 元々能力が高い人だったり、就職前に高度な教育を受けて準備ができてる人なら別ですが、そうでない人が「自分の理想」を押し通そうとすると他の人達とも上手くいかないし、収入も一向に増えない、という現実が待ってます。
 プライベートの充実なんて、夢のまた夢、ですね。

 更に「プライベートは楽しい時間」「お仕事は楽しくない時間」と定義してしまうと、一日の大半を「我慢の時間」として過ごす事になってしまい、生きてる期間がすげー苦しい期間になってしまいやしませんかね。
 泊まり込みの仕事とかしてる人、大丈夫?
 白髪も増えそうだし、髪の毛も薄くなりそう。
 肌も荒れそうだし、シワも増えそうです。

 ちなみにコロナ禍によって「プライベートを大切にしたい」という価値観が増加しましたが、同時に潰れた会社、経営が苦しくなった会社も増加したように見受けられます。

 仕事とプライベートを両立しやすい環境を用意できる企業は、一握りじゃないのかな。
 そういうトコに就職できるのも一握り。

 知り合いの社長さんで「社員に休みを与えた上で食わせるのに精一杯! 儲けなんか出ないし赤字だよー!」と嘆いてる人がいました。
 その人には悪いですが、そういう会社は長くないんじゃないかな。税金も高くなる一方だし。
 役員の報酬とか、そういうのを減らせば別ですが、そうなると今度は違う問題で経営が困難になるでしょう。

 あー話は変わりますが、何年か前から4、50代の自殺率が上がってるみたいですね。
 僕が学生の時に「働いたら負け」みたいな事を言って話題になった人達がいましたが、その末路みたいです。
 親の年金で暮らしてたけど、親が死んで生活できなくなった。
 生活保護を受ければ良いと思っていたら、審査が通らなかった。
 etc.etc……。

 世界は弱肉強食ではなくて適者生存、とは云いますが、自然界と社会では、ちょっと意味合いが変わります。

 どちらも変化する環境に適応して生き残る、的な部分は同じなんですが、社会に於いてのソレは「取捨選択」による適者生存なんすよね。
 選ばれた人達は生きやすくなるし、選ばれなかった人達は生きにくくなる。
 だからと言って適応できなかった人がすぐ死ぬワケではありません。ただ、子孫を残すのは難しいかも。
 
 高収入な場所での適者と、低収入な場所での適者、その中間くらいの場所での適者、は、それぞれ違います。
 それぞれの場所で取捨選択されます。
 
 ところで、最近の若い人は取捨選択が非常に上手いなぁって感じます。そういう人を育てる方向にシフトしてるのかもしれません。
 
 長々と書きましたが、世の中を生き抜く為には「モチベーションの維持」が必要だと思ってます。
 世の中には色々な甘言が溢れてますが、それを活かすかどうかは個人の解釈次第だよなぁって思うワケですねー。
 強くなるのが手っ取り早いのですが、それが無理そうなら「苦言を楽しめば良い」のだと考え至りました。

「仕事はプライベートの為にある」

 を実現するのは大変そう。
 ならば——。

「仕事もプライベートの一部である」

 と定義したならばどうなのかな。
 いや、僕個人の体験に基づくモノです。

 今はソコソコ高単価な料金を取れるお店にいるので、ある程度時間も収入も確約されてます。
 ですが、安い料金しか取れないお店で働いてた時は「ワガママなお客様」が多かったんすよね。

 自分の都合を無理矢理押し通そうとする人。
 なるべく低い料金で無理難題を言って来る人。
 自分のプライベートでの問題を僕らにぶつけてくる人。

 などなど。
 そういう人達に適応する為に「無理難題を無理じゃなくする努力」もしてたんですが、そうすると何故かどんどんとワガママに拍車がかかるのです。
 何故なんだろう?
 親切にすればするほど手がつけられなくなる。
 そういう事が多かったです。

 で、そうなるとどうなるか。
 お客様の都合で残業するのは当たり前。
 休みが休みではなくなる。
 ワガママを尊重してあげないと口コミで「もっともらしい悪口」を書かれる(自分でブリーチとかしてケアもしないのに断るとコチラのせいにされる)(断らないで親切にした人にも悪口を書く)(どちらにしろ望みが叶ってないから)。

 そういう人達はぶっちゃけ「来なくて良い」と思ってるのですが、何故か沢山来るワケです。
 安い料金のお店だと。

 だから、「我慢するのは辞める」事にしました。
 それらも含めて楽しもうと。
 全ての原因がコチラになくとも、全ての原因を取り除けるのはコチラだけ。
 その為の努力を楽しもう。

 そういう考えにシフトしました。
 そうしたらどうでしょう。
 ストレスが減ったのです。

 ワガママなお客様を誘導する為にはどうするか。
 満足させるにはどうすれば良いか。
 嫌われないように、もう来なくする為の方法。
 コチラ側が取捨選択する為の方法。

 そういう方法を一つ一つ考え、身につける事。
 それらを試す「実戦」が楽しくなりました。
「実践」じゃなくて「実戦」、ここ大事。

 仕事もプライベートの一部として楽しもう。

 ってなワケ。

 繰り返しますが、今はワガママなお客様はいません。まだ勤め出して一月半だから、もしかしたらこれから来るかもしれないけど。

 でも大丈夫。
 その為の準備もプライベートの一部。
 楽しめないハズはない!

 
 つーかやべー。
 もうこんな時間だ。
 2時間しか寝れねーじゃん。
 夜はアシスタントの教育に時間を割いてるので、自分の練習や勉強は休みか朝にするしかないのよねー。
 ま、いっか。
 ちょっと昼寝したし。

 デワデワ❣️
 
 
 
 
 
 

 

 

2件のコメント

  • 料金が安いと客層が残念。
    料金がある程度なら客層がそれなりになる。
    整体だと、最終的に効果に直結します。
    「ある程度出したのだから」と元を取ろうとする=治そうとする。
    料金が安いと「慰安」なのだと効果も落ちるところまで落ちます。

    折角、治せる施術を受けているのに残念だなぁと
    やってる方は思いますが、どう受け取るかは知ったことでは
    ありません。忠告はしますけどね。
    わがままな客にせよ安いから寄ってくるので、料金を高めにすると
    そういうのは来ません。

    当然、基本効果を期待されるわけですが、それをクリアできる程度に腕があれば客層を絞る為に料金戦略は有効ですねぇ…
  • 「重要度」が違うのでしょう。
     単価が安い場所で働く、つまり薄利多売の場所で働いている人達は、そこに来るお客さんにとって「ながら視聴するコンテンツ」と同じ存在という事ですね。

     美容室しかり、整体しかり、食べ物屋さんしかり、そして、小説しかり。

     以前カクヨムに

    「各ランキング十位圏内の作品はポイントを購入して読む商品にしてみてはどうか」

     というメールを送ったのですが、無理そうですね。笑
     一応「検討します」という返事は返って来ましたが。

     だってさー、勿体無いじゃん。
     ランキングが単なる「読まれる為の手段」みたいになってる現状。
     だから皆んな星集めに必死なんすよね。
     そんなんした所で面白くなければ小説家になんかなれないのに。

     ランキング上位が課金制になれば、ランキング上位が「本当に面白い作品」になると思いません?
     今のところ「書籍化」された作品が並んでますが、そのせいで書籍化された作品を買う人も少ないワケです。
     だってタダで読める場所があるんだし?

     そもそもタダで読める場所で人気が出た作品をAmazonとかで売りに出した所でAmazonの客層にはウケないんじゃないかなぁ。

     小説に対して「重要度が高いお客様」にはそれ相応の描き方をしないと。

     小学生でも読めるエロ小説にお金を払う人なんて限られます。

     テレビドラマと映画の関係にも似てますよねー。

     テレビドラマってありきたりで無難な表現がウケます。
     映画だとそれじゃあ物足りないワケで。
     逆にテレビドラマでやってた奴が映画化によって「良さが失われる現象」もありますけど。
     一話完結の刑事モノが映画化した時、何故か「派手なテロ」を相手取る事が多いです。
     うーん、違くね?
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