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 他の人がいないと楽しめないゲーム。

 世の中あらゆる遊びがオンラインで楽しめるようになりました。
 それはビデオゲームみたいなモノに限らず、囲碁や将棋、麻雀なんかも、家にいながら遠くにいる人達と楽しくプレイできたりします。
 今回の「無駄話2」に登場するトランプゲームなんかもそうですね。

 ですが、対面してないと絶対に楽しくないと言い切れるトランプゲームがあります。

 それは「インディアンポーカー」。

 ぶっちゃけそれ用のAIなんかがあればプレイ自体はできると思うのですが、それを楽しめる人はかなり想像力豊かな人であるか、常軌を逸した特殊な状態にあると言えます。

 さて、インディアンポーカーを知らない人の為に説明すると、それはとってもシンプル!

 場に居る人達がそれぞれ「カードの中身が見えないように」一枚ずつカードを引いて、「他の人達に見えるように」自分のおでこにカードをあてます。

 そして1分間(時間の制限さえあれば何分でも良い)の駆け引きタイムの後に、「勝負!」をするわけです。
 駆け引きタイムで「自分は勝てなさそう」と思ったならば、勝負しなくても良いです。
 罰符とかはないので、勝つ気がないなら一生「降りても」許されます。

 勝負の時に「勝負に参加する人」は一斉にカードをその場に晒し、一番強いカードを持っていた人が勝者となります。

 カードの強さは3〜jokerの順になっていますが、jokerよりも3のほうが強いです。ので、場にjokerがある場合に限っては、3が最強です。

 そしてこのゲーム。

「お金や何かを賭けないとつまらないゲーム」

 として、そこそこ認知されてるゲームではあるのですが、そうではないと思ってます。

 想像して下さい。

 今あなたの目の前に「クローバーの3」を持った人がいます。
 その人がドヤ顔で言います。

「あちゃー、キミキミ? 君は降りたほうが良いよ? 悪い事言わないから」

 そんな数字で何を言うのか。
 
 そう思うのではないでしょうか。

 では視点を「僕」に換えましょう。

 僕の目に映るあなたのカードは「joker」です。
 僕は「心の中で」呟きます。

「うわ。あなた、すげーかわいそう!」

 僕は勝負を降り、「3の人」と「jokerのあなた」の勝負の行く末を見守ります。
 ちなみに僕の数字は「スペードの6」でした。降りて良かったー!


 ——勝負ッッ!!



「うわーマジで!? 俺こんなカードでドヤってたの!? 恥ずかしっ!」

「いやお前! 勝っといてそれはないでしょうが! クソっ! お前の存在マジで邪魔だわー」

「酷くね? まぁ敗者が何言っても痛くも痒くもねーし! ねぇ負け犬ちゃん?」

「うるせー!」

「やぁやぁ君たち、同レベルな争いは観てて楽しいからもっとやれ!」

「「黙れ腰抜け!!」」

「ぴえん」


 ……お気づきでしょうが、この人達、僕も含めて皆んながそれぞれを見下して、馬鹿にし合っています。

 他人を「見下す」のも「馬鹿にする」のも、どちらも「良くない事」ではありますが、それでも「健全な娯楽」として成立するのが「ゲーム」であったり、「フィクション」であったりします。

 テレビのタレントさんとかが変なこと言ったりイジリ合ったりするのを観て楽しんでるような場合も、それに含まれるのではないでしょうか。
 それに対して「腹を立てた!」みたいな人達も「そういう楽しみ方」をしてるだけだと感じています。

 そして「ロジカルマキアート!!」の第三章は——。


 健全ではないほうの娯楽!


 からスタートします。
 もしかしたら終始、健全ではないかもしれません。

 ですが安心して下さい。
 あなたがどんな読み方をしたとしても、それは「フィクション」であります。
 あなたがどんな感想を抱いたとしても「それは健全である!」と正当化する事ができます。
 ふふふ。

https://kakuyomu.jp/works/16817330648221430024

 
 

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