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「カップ麺の起こした小さな奇跡杯」結果発表


 改めまして沢山のご参加ありがとうございます。
 やはり短編のコンテストは面白いですね。すぐ読めて流行りのネタや、高評価の作品がウケている理由もすぐに察せられる。そのお手軽さはあたかもカップ麺のようではありませんか。それを把握した上でもう一度やり直す猶予が与えられているのも短編ならではと言えるでしょう。
 幸せには沢山の形があり、その魅力は人によって千差万別。判っていたことですが、参加作品を拝読するうちに多種多様な価値観に打ちのめされてしまいました。家庭ごとに異なる価値観を前にして、独断で順位をつけるのが正しい行為なのでしょうか?
 しかし、企画の立案者としてやらねばなりません。

 今回の入賞者はこちらとなります。
 おめでとうございます!

わたしは赤いきつねがきらいだ/北溜
https://kakuyomu.jp/works/16816700428599715556

赤緑、別ち難きを分け合いて/藤咲 沙久
https://kakuyomu.jp/works/16816700428931924581

年の夜に香る湯気の向こうで君が/椰子草 奈那史
https://kakuyomu.jp/works/16816700428362005343

かわらないとき/藤橋 峰妙
https://kakuyomu.jp/works/16816700428873278223

 以上の四作品を今回の入賞とさせて頂きます。
 いつも言っていることですが今回は特に。
 別に入賞に選ばれなかったからと言って、その作品が必ずしも劣っているとは限りませんよ。幸せとは結局のところ「共感」なのですから。大晦日をテーマとした作品は他にも多数ありました。家族の絆をテーマとした作品も沢山ありました。
 その中で私の心に最も響いた作品が、この四作品なのです。

 情景が目に浮かぶしっかりした描写。キャラクターに魅力がある。
 テーマがはっきりして分かり易い。短いながらも構成に工夫がある。
 そして何よりも、優しくて温かい。それが共感した理由ですね。

 しかしまだコンテストの締め切りまで一週間ほどあります。短編を書くには十分な時間と言えるでしょう。恐らくこの結果を踏まえてさらなる名作が刺客となって送り込まれてくるのではないでしょうか?
 それもまた短編コンテストの魅力であります。いやぁ、楽しみですね。

 それでは今回はこの辺で。
 結果発表までお待たせしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。

 企画の参加作品を読み、評価して下さった皆様、心より感謝申し上げます。
 読者の皆様が居ればこそ、私たちの活動は成り立っているのです。

 何分、思い付きで行動しているせいでいつになるかは判りませんが。
 カクヨムを盛り上げるべく、次回の企画でもご協力よろしくお願い致します。

 ミスはないと思いますが質問等がありましたらコメントでお願いします。
 皆さん、お疲れさまでした。

10件のコメント

  • 一矢射的 様

    椰子草奈那史と申します。
    今回は拙作に賞を賜りありがとうございました。
    作品を書く者のカタルシスとして、「あ、伝わった」というのを実感した瞬間があるかと思います。
    今回は時代を超限定的な設定にしたためどれほど訴求できるのか自分自身でも未知数だった部分もありますが、共感を頂けたこと、感激でございます。
    他の方々の作品も読ませて頂きましたが、同じような素材を扱いながらも人により様々な料理の仕方があるものだと、改めて創作の素晴らしさを感じた次第です。

    今後も良い作品がかけるよう精進したいと思います。
    誠にありがとうございました。
  • 藤咲と申します。
    このたびは数多ある作品の中から取り上げて頂き、誠にありがとうございます。喜びとお礼をお伝えしたく、書き込みさせて頂きました。

    もともと自分には「日常系しか書けない」と後ろ向きになっていた時期があり、そこから「日常系なら書ける」へ考え方を変える努力をしてきました。それでもストーリーの地味さに自信を失くすことも多かったのです。

    一矢射的様の書かれたレビューを何度も何度も読み返しました。このまま突き進んでいいんだと、こんな言葉で現してくださる方がいてくれるのだと、大変嬉しく思いました。

    とても丁寧に読み込んで頂き、そしてわかりやすく素敵な紹介文も添えてくださり、重ねて御礼申し上げます。

    ありがとうございました。
  • 一矢射的 さま

    私の拙作を選んでいただき、ありがとうございます!

    こういった企画の遂行は、労力はもちろん、バランス感覚や心的負荷も求められるものかと思いますので、そのご尽力にはもう、ただただひれ伏すばかりです。

    また、とても素敵なレビューまで添えて頂き、大感謝です。
    『「好き」ではなく「嫌い」で愛を語って』のくだりは、ホントに胸に染みるものがありました。

    いやいや、書いた本人には、そんな崇高な想いや狙いや信条みたいなものを抱いて書いていたワケではないのですが、読む人によってはそんなふうにとらえてくれるものなんだ、という発見は、モノを書く人間として、すごく刺激的ですね。

    最後に重ねて、御礼申し上げます。

    本当にありがとうございました!
  • 一矢射的 様

    藤橋峰妙と申します。
    この度は数ある作品の中から拙作に賞を賜り、誠にありがとうございます。まさか私の作品が選ばれるとは露にも思っておりませんでした……! 

    まだまだ力不足であり、拙作のテーマに据えた「永遠」がこんな作品で伝わるのか……と不安に思っていましたが、いただいたレビューを拝見して「伝わっっているんだ!」と胸がいっぱいになりました。
    とても丁寧に読み込んでいただき、また素晴らしいレビューまでしていただいて、本当にありがとうございます。いただいたレビューは何度も読み返しています。
     
    最後に重ねてお礼申し上げます。
    ありがとうございました!
  • >椰子草 奈那史さま

    今回の企画では同じ大晦日を題材とした作品でも世代や書き手によって、こうも独自な味を出せるものなのかと驚かされるばかりでした。文化や伝統というものは伝えていかなければどんどん廃れてしまうものなので、こうした時代の再現はとても有意義なことなのではないかと思います。

    お店がしまってしまい、正月ならではの苦労がある。
    それも風情と考えるのが粋ってもんじゃないんでしょうかねぇ。
    いつでも開いてる、不便がない……それは裏を返せば変化がなくて面白味に欠けるということでもあるような……。

    同じテーマで書くのは個性の差がはっきりと表現され、物書きの交流としては最適なのです。個々に実力の差がある? 結構、成長の余地が残されているのは素晴らしいことではありませんか。これからも皆の模範となる作品を書き続けて下さい。入賞おめでとうございます!
  • >藤咲 沙久さま

    はじめまして!
    私なんかカクヨムに来た当初は「バトルファンタジーしか書けない」物書きでした。しかし、それではまったく通用せず、コンテストに出ても「恋愛要素や人間関係をしっかり書け」とお叱りを受けてばかり。
    私はそこで他ジャンルについて勉強を始めることにしました。藤崎さまと逆の道を選んだわけですね。単に器用貧乏で終わらないのか、物書きとして成長できたのか……それは微妙な所ですが。
    プロの作家さんだって、一芸に秀でたスペシャリストもいれば万能型の何でもござれもいらっしゃいます。どちらが正解かは誰にも判りません。

    ただ、私に言えるのは専門家の方が固定ファンを掴みやすいということだけですね。毎回ジャンルがバラバラだと常に新鮮な気分を味わえるのです……。
    私はもしかすると書くこと自体が好きなのかもしれません。
    お互い、信じる道を邁進すると致しましょう。
    これからも楽しい日常系でカクヨムを盛り上げて下さいね。
    入賞おめでとうございます!
  • >北溜さま

    嫌いで愛を語れるって凄いことだと思うんですよね。
    表面的な仲良しこよしや恋人同士のゴッコ遊びとは一味違う、リアリティのある本物の家族愛が表現された数少ない作品だと感じました。

    この企画もこれで何度目か、随分と数を重ねてきましたがいつも悩まされることがあります。私は公平な審査が出来ているのだろうか? ということです。
    本文でも触れたように選ぶのは結局私の主観です。
    作品数が多くなれば一作品を読み込む時間はどうしても作れません。
    なので、見逃しがまったくなかったかといえば自信はありませんね。

    しかし、それでも入賞作品は読んでいる最中に「絶対これだ」と判るものです。伝える力も作者さまの力量に含まれていると、私はそう考えていますので。
    サッと読んで魅力が判らなければ、その作品と私はご縁がなかったということなのでしょう。

    私も無名な一個人なので限界はありますが、それでもそれなりの自負と責任をもって入賞を選んでいます。どうか胸を張って、皆の代表となったその実力をカクヨムとご自身の為に役立てて下さい。
    入賞おめでとうございます!
  • >藤橋 峰妙さま

    方言を用いた台詞と雪国独自のライフスタイルで他にはない魅力を存分に発揮した名作でした。家族団らんの大切さがよく表現されていたのではないかと思います。その家族ならではの「やり方」は子ども達に受け継がれ、きっと次の世代でも活かされていくことでしょう。

    温かい家庭に育った子どもは真っすぐ健やかに大人となるもの。
    願わくば、これからの日本でそういった温かい家族が増えて欲しいものです。
    コンテストのテーマに沿う「幸せ」をこうも共感できた作品はそうありません。
    父親と娘の……母親と娘の……恋人同士の……そんな風に一対一の関係を描いた作品は沢山ありました。しかし、家族全体の絆を表現できていたのはこれだけですね。四千字でそんなことが可能だったなんて! 目から鱗が落ちた次第でございます。

    入賞おめでとうございます!
    今後の活躍を期待しています!
  • 一矢射的 様

    コンテスト面白かったですね。
    入賞された皆様の作品を今読ませていただいております。

    さて、私の「赤いきつねか緑のたぬきか!? 日曜の昼に始まるハルマゲドン」にお星様頂きありがとうございます。
    御礼申し上げます。

    また面白い企画が有りましたら参加させてください。

    それでは。
  • >さいとう みさき様

    鍋焼うどんに月見そばアレンジ、真に美味しそうで思わず私も試してみたくなってしまいました。ただ、歯に衣着せず一つだけ言わせてもらうと同系統の作品があまりにも多すぎました。赤いきつねと緑のたぬき戦争、男女の言い争いと和解。それは私の企画でさえもネタが被るほど競争が激しい題材です。

    作品単体で見た場合はコミカルで楽しく星3でも問題なかったと思うのですが。
    並みいるライバルたちを圧倒するにはもう少し強い個性が必要なのではないかと感じました。星3にしきれなかったのはそれが理由です。この企画では絶対評価ではなく相対評価を意識して判定していますゆえに。せっかく皆が集まったのだからその方が楽しいではありませんか。

    そして……私のコンテストはまだ終わっていないのです。
    皆さまの素敵な模範解答を目にした今、私の創作意欲は静かな終幕を許してはくれません。何を考えているんだ、コイツは……と思われるかもしれませんがどうか温かい目で見守ってやって下さい。
    今後とも宜しくお願い致します。



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