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#このWEB小説がすごい2024

 こちらではご無沙汰しております。
 気づけば10月に『サマーナイト・レポート』のあとがきを書いて以来、なにも発表しておりませんでした。
 いろいろな方の作品を読ませていただき★やコメントを付けさせていただいたり、自分の作品にいただいたコメントに返信したりはしていたのですが、表立っては沈黙していましたね……。
 一応、新作も書いているのですが、40000文字ほど書いた時点で少し行き詰まって気分転換に短編を書きかけてみたり、プライベートな事情でほとんど創作できなかったり、読む方に夢中になりすぎたり、まあいろいろありますが、ゆっくりと進んではいるので、いつかは発表できるでしょう。あくまでマイペースでやっていきます。

 さて、今年も残すところあと10日程度となりました。
 自分についても振り返りたい部分はあるのですが、少し思うところあって読む方の振り返りをしようと、自分が選ぶ「このWEB小説がすごい2024」というのを考えてみました。

 なぜかというとまず、Xの「創作界隈」を見ていると、他の方の書かれたWEB小説の感想があまり見られないんですよね……。
 これにはいろいろな理由があって、例えば書くのに忙しくてあまり読めてない方もいらっしゃると思いますし、「自分の作品がいちばんすごい」という自負のある方もいるのかもしれません。
 が、もう一個理由として「遠慮」というのもあったりするのかな? と思ったりしました。

 やはりWEB小説を書かれている方はXのアカウントをお持ちの方も多く、ご本人の見ているところで勝手に作品紹介するのもどうなのか? という遠慮ですね。
 あとはちょっと、X上での人間関係もあったりして、Aさんの作品を褒めてBさんを褒めなかったら悪いな……みたいな遠慮もあるのかもしれません。

 ただやはり私は、自分が好きな作品を好きだと言いたい!

 ということで、年末ぐらい今年読んだすごい作品を紹介しようと思い、半ば空気を読まず、半ばそういう遠慮を取っ払っていきたい……という願いも込めて、勝手ながら「#このWEB小説がすごい2024」と称しまして、Xにて6作品を紹介させていただきました。

 各作者の方、ここを見られていたら事後報告になってしまってすみません。
 基本的に書き手の方は多くの方に読んでほしいはずですし、公の場に発表した以上、読んだ人間が自由に語る権利もあるはず……と思っていますが、万一ご迷惑でしたら消します……。

 前置きが長くなりましたがここでも紹介させていただきます。

#読書 #このWEB小説がすごい2024 【SF・長編】
『モータル・アップデート』
かつて少年たちをときめかせた宇宙SFをアップデートした最新型。
深い洞察に満ちたエンタメ長編!
https://kakuyomu.jp/works/16818093079355288543

シリーズものの第3弾だそうですが、これだけでもめっちゃ楽しめます。
かつて宇宙もののSFが好きだった人たち、「最近SF分が足りない!」という方に猛プッシュしたい。

#読書 #このWEB小説がすごい2024 【純文学・中編】
『海のシンバル』
決して理解し得ない断絶と、ラブホテルの気送管を通して僅かに触れた心。
この絶望は紛れもなく純文学。
https://kakuyomu.jp/works/16816700426955471551

発表されたのは2021だそうで知ってる人も多そうですが、あくまで私が2024年に読んだものなので。
今年読んだWEB小説で最大の衝撃でした。
津波のシーンがあるのでご注意ください。

#読書 #このWEB小説がすごい2024 【歴史小説・中編】
『人魚と内緒話』
19世紀インドから始まる壮大で小さな出来事。
時代と場所を超えても変わらない人間の本質を描いた作品。
https://kakuyomu.jp/works/16818093081512731356

同題異話という企画の参加作品だそうで、他にも同名の作品があります。
吉岡梅さんの作品もとても良かったです。
清瀬六朗さんの作品では『秋に鳴らす鍵盤』もオススメ!

#読書 #このWEB小説がすごい2024 【百合・短編】
『河川敷のピロウトーク』
短編小説は切り取り方、書かれていない部分をどう想像させるかが勝負。
この作品はそれが抜群に上手い。
https://kakuyomu.jp/works/16818093088528165920

#読書 #このWEB小説がすごい2024 【恋愛・掌編】
『僕らの恋なんて4行くらいだ。』
4行×10話の中に恋愛の全てが描かれていると感じる。
他愛ない会話の中に輝く一瞬がある。
https://kakuyomu.jp/works/16818093085194876938

#読書 #このWEB小説がすごい2024 【X小説・短編】
『マチアプで振られるのにハマってる話』
Xで8万いいねを獲得した異色の恋愛(?)小説。
バズり方で分かる通り、狭いWEB小説界隈ではなく広く一般に通用する作品。
Xで読めるのでタイトルに興味を持ったら直行。
https://x.com/kuins_air__/status/1855926018856694090

 ほかにもいろいろと面白い作品、すごい作品はありましたが、今回はこの6本を勝手に推させていただきます!

 ちなみにあともう一つ思うこととして、X上の「創作界隈」と「読書界隈」に全く接点がないのがなんとかならないの? という気持ちもありました。
 たぶん、私ごときが何かできる話ではないのですが。

「読書界隈」はWEB小説なんて全く相手にしてないんですよね。
 まあ分かる部分はあります。
 WEB小説で人気のものは、外の「世間」から見たらあまりに特殊でハイコンテクストなものなので、「WEB小説読み」にしか読めない。
 でも自分がWEB小説を読み始めたら、そうじゃない面白い作品がいっぱいあるじゃん! と気づきまして、それをもうちょっと「世間」に届けられないものか……と思ったりしました。

 なのであえて「#読書」のタグを付けてみたのですが、まあたぶん、外の世界には届かないのだろうなぁ……。

 このへん、「読み専」の方はどう思われているのか聞いてみたいです。
 いわゆる「なろう系」と呼ばれるようなWEB小説らしいWEB小説が好きなのか、それとも単に面白い小説を読みたいけれど、ランキングで目に入るものでそうした作品が多いから読んでいるのか。
 まあそんなに単純な二分法では語れないと思いますが、XでもWEB小説の「読み専」の方を見かけたことがないので、生の意見を聞きたいですね。
 もし見ている方がいたらコメントください(私があまり「読み専」の方に読まれてないので、こんなところを見ている方はいない気がするけれど)。

 書き手でも読み手でもある方は、「#このWEB小説がすごい2024」で何か紹介していただけると嬉しいです。もうすでに読みきれなくなっているので「読みに行きます」とは言えませんが、もう少し、自分が良かったと思ったものを気軽に紹介できる流れができたらいいな……と思う所存です。

2件のコメント

  • 出版された書籍が、曲がりなりにも、出版社の編集者の目が通っているのに対して、Web小説は、誰もが好きに作品を発表できる。
    つまり、出版された書籍が一定レベルの品質を持っているのに対して、Web小説は玉石混淆、学生さんから駆け出しさんから、プロの書籍作家さんまでいらっしゃいますからね。

    ヘビーに作品を発表されている作家さんの中には、
    「自分は書き専門なので、フォロワーさんの作品は読まない」
    と公言されている方もいらっしゃいますからね。
  • デリカさん、コメントありがとうございます。
    そうなんですよね……。
    ランキングも★の数もまるで参考にならないし、読み専の方が「玉」を探すのも大変なんだと思います。
    書き手だと、自分の作品に反応をくれた方は高確率で趣味は合うので、まだ見つけやすいんですが。
    自分がすごいと思った作品はできるだけ共有したいですが、本格的にスコッパー活動をしようとすると創作ができなくなってしまうので、なかなか難しいですね。
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