おはようございます。読んでます。
天国つうしんぼ
・とりあえず主人公に腹がたったとこ。「意味の無かった人生よ」
よく思うけど、死にたいと思ってる人、現世で役割を見出せない人は、手頃な山にでも登って、一人でキャンプでもしてみたらどうなんですかね。
道具を買って、一時的とはいえ、自分で住むところを作る。薪を集めて火を起こす。ごはんを食べて暖かくして寝る。
煩わしい人付き合いもないし、ファンタジーに異世界転生なんかしなくても、現世でおいしい空気が吸えると思うよ。なにより【自分の役にたてる】でしょ。
感想は正直に書こうと思っています。だから、正直に言います。
わたし、この主人公、苦手です。
作者さんが書きたいものは、なんとなく理解できます。
でも、ガブリエルが出てきて「100点取れたから、天国に行けますよ」と言われた事実を無視して、やっぱり現世(地獄)に帰りたいという。わたしは単純に「同じ失敗を繰り返している」と思いました。
ここ、引用になりますが
「おい!よく聞けよアホ共!俺はな!こんな所に来る為に100点を取りたいんじゃねぇんだよ!」
破いた天国通信簿イデアリポートを何度も踏みつける。
「さっきまでは正直迷ってたさ!現世に戻りたいけど、出来なかったら天国に行けるから良いやなんて甘い事をな!」
散々踏みつけ踏みにじり、気が済んだ後に外野達へ向き直り、今度は倒した机を踏みつける。
「でも、今ので分かったよ!てめぇらも人を数字でしか見れねぇ奴ら何だな!」
不特定多数の外野の天使達を指さすテルオ。天使達は彼の豹変っぷりに黙り込み、震えていた。
「俺だってな、自分の評価の為に数字は必要だと思うさ……学歴や給料や年収や年齢や、そういう物でしか他人なんて測はかれねぇ事ぐらい分かっているさ」
(ここまで)
主人公のテルオは、ブラック企業に勤めていて、認められなかった。
【上司にたてついて失敗した】ことが原因で、最終的に自殺しようとしていました。
――同じこと、やってますよね?
天使長のガブリエルが「100点です。素晴らしい。天国へどうぞ」とおっしゃっているのに、テルオはその事実を受け入れるか、断るべきか【自分で塾考していません】。その場の勢いと流れで、やっぱり生き返りたいと言ってます。
だいじなのは、自分で考え判断した上で、自分と同等以上の知識をもらった相手に意見を求め、どの解答が正解に近いかを見極めるべきです。この話だと、相手はサナエルちゃんのはずです。
少し考える時間をください。と言えるのは、だいじな事だと思います。
時間をかけて、よく考える。最近読んだビジネス書には「イエス」というのは、絶対に実行できると確信した時。というのがありましたが、その通りだと思います。
そして「イエス」と応えられる場面を増やす。増やしたうえで、自分ができることを探す。自分の得意分野を見出すことが、人生の意味ではないのかなと、わたしは思います。
自分で、きちんとだした答えなら、その後の展開が悪くても、納得はできる。しなくちゃいけない。29歳の大人なんでしょう?
それと、この時点でテルオは【数値上では評価されている】んですよ。
だったら、まずはそれを【自己肯定しなきゃいけない】はずです。
評価されて、素直に喜べない。
それこそ、単なるワガママです。
今の彼に、他人は必要ないと思います。否定的な意見ではなくて、まずは【他人から評価された自分を肯定する】。
他人から評価されたことを認めないと、【自分自身の人生の意味】と比較、物事を検討する要素自体が、存在しないことになります。
よって、現段階のテルオに他者は必要ありません。天使も不要です。
主人公の彼を、本当の意味でハッピーエンドに導きたいのならば、他者の評価を受け入れる。数値で判断してくる他者をまずは認める。
認めたうえで、人生の意味を探す。
自分にとっての幸せ、幸福論を探していく。
そういう物語の構成にすべきではないか。というのが、一切の関係ない他者であるわたしの意見になります。
今のままでは、主人公は結局、幸せにはなれない。そう思いました。