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【自主企画】感想ページ②

タイトル:
 DAATH ー深淵ー All's right with the World.

評価:
 ストーリー:C
 キャラクター:C+
 設定・舞台:B
 構成・バランス:C
 オリジナリティ:C+

総評:
 辛口の評価になります。まず、このお話で斬新な点があるか、新しい要素があるかと聞かれたら、私的には見当たりませんでした。
 ですが、今回自主企画を開催して、同じ条件で冒頭から読み進めていく上で、続きを読んでみようと思った作品であるのも事実です。

 その理由を単純に言ってしまえば、文章が上手かったからです。ただ、文章の上手さ、品質の高さは、けっして物語のおもしろさに結びつく要素とはなりえず。今回は途中で読むのをやめてしまいました。

良かった点:
 主人公の少女たちが、一般的な感性とは違うものをもっていて、治療と称して孤島に集められている。現世と離れた場所で、表向きは不自由なく、気ままに暮らしているが……という話の主軸。

 ありふれているかもしれませんが、現世から離れたい。もう一度、やり残したことを追いかけたい。と思う人は少なくないはずです。そして孤島に集められた、特異性のある少女たちという設定は、そうした願望を間接的に満たす条件を整えていると思います。

 ただ、肝心のストーリーがそうした方向にいかなかった。示唆すべき人物や設定が欠けており、不足している要素を、主人公の特異な感覚が、幻聴や夢として捉えている。という曖昧な描写に頼りすぎている印象を受けてしまいました。物語の誘導を失敗している。と感じます。


良くなかった点:
 上記の内容と重複しますが、物語が基本「病気(という世間からの認識)」の話題を取り扱うので、話が暗くなりがちです。話が暗くなるので、明るい、やさしい、可愛い。という要素も使わなくては、読み進めるのが困難な人がでてくると予想されます。

 こちらの話は、途中から神や悪魔が登場しますが、まずは読者から共感を得られる要素を探して、そちらから先に、話を組み立てていく方が良いのではないかと思います。
 理由としては、話の本質が「病気」と戦い、叶うならば治癒して生き方を模索する、女の子(キャラクター)の内面にあると思ったからです。

 人は〝少しでも生きやすい場所〟を探しています。その時点で、その人は〝生きたい〟と願っているはずです。できればそういった姿を、何かしらの形で共感してもらえるよう、最優先で描くべきだと感じました。
 正直、お話すべてに目を通しているわけではないので、そういったシーンが中盤以降に入っているのかもしれませんが、今回はそこまで読み進めることができませんでした。申し訳ありません。

 感想は以上になります。
 今回は自主企画に参加していただき、ありがとうございました。

 秋雨あきら
 2017/10/14

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