『彼方へと送る一筋の光』22です。
プロポーズです。
ようやくここまで参りました。
今回の下りで、ブレイリーとロスマリンはようやく本心で向かい合うことができたように思います。
お互いの気持ちが通じ合い、めでたしめでたしと言いたいところなんですが、今回の更新で「…………ん?」と思われた方もおられるのではないかと思います。
結局ブレイリーって、どういう人なんだろう?
この人どんな生い立ちで、何を抱えていて、こういう人になったんだろう?
ここまで長い物語を読んでいただいて、今さら言うのもなんですが。
本作のもう一人の主人公である、ブレイリー・ザクセングルス。
この人がどういう人であるのかということを、実はこの物語、大して描写していないんですよね。
ロスマリンについては、前半戦でしっかり書いた。
でもブレイリーについては、実のところ本編を含めてまだ何も書かれていない。
これについては作者としては「すみません」としか言いようがないです。
なぜなら本作では、それを記せなかったからです。
結局それはブレイリー本人の視点では、描ききれなかったのです。
(だからそれに詰まって七年も休載することになったとも言えます)
先にこの場でも記しましたが、本作終了後、セプタードの視点で本編と本作を洗い直す長編を記すつもりでいます。
実のところグリマルディ伯爵事件は、ブレイリーのいないところで起こっていたことを書き表さないと真の決着には辿り着かない。
(前段で記しましたルイスリールの目的である「黄金の魚」は、本作では明らかになりません。この真相に辿り着けるのはセプタードだけです)
とはいえ、本作は本作で物語は進みます。
ブレイリーは自分のことを本当に取るに足らない、誰にも必要のない小物だと思っている節があり、それがどうしてなのか今回ちょっと触れましたが、それと周囲の認識がイコールとは限らない。
セプタードもロスマリンもジリアンも「とんでもない!」といって目をつり上げているのがこれまでの展開ですが、次回さらに突っ込みます。
次回はクライマックスに向けて敷かれる、最大の布石です。
お付き合いいただければ幸いです。