『彼方へと送る一筋の光』07を更新しました。
これより本作は第2部。これまではロスマリンの視点で描かれていましたが、これからはもう一人の視点からも物語が紡がれていきます。
本作のもう一人の主人公、ブレイリー・ザクセングルス登壇です。
これをもって、本作が何の物語だったのか確信を得られたことと思います。
まあ「ザクセングルス初代がどうやって禁書を生み出したのか」という話だと言っているのに、延々ロスマリンの話をしていたことで皆様勘づいていたことと思います。
本作は、レーゲンスベルグの武門・ザクセングルス家初代夫妻ブレイリーとロスマリンが、どのようにして出会い、どうやって結婚に到り、家を作っていったのかという物語です。
『彼方から届く一筋の光』での疑問、レインとシェイラが語る『初代』の像が、統合するとぶれるのは当然です。
なぜならレインが口にする『初代』はロスマリン、シェイラが口にする『初代』はブレイリーだったんです。
かくしてロスマリンとブレイリーは出会いましたが、この二人の結婚は生半可では叶いません。
それに到る長い物語をこれからさせていただきます。
であると同時に、この物語は「遺された者たちの精算の物語」です。
それが本章の、ラストです。
あのラスト、そういうことです。
この真実に、遺された者たちはどう向かい合い生きていくのか。
次回もまたお付き合いいただければ幸いです。