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メチエ

「実際に何かを表現するためにはきちんとしたメチエ(腕)がなければだめなんだ、ということが身にしみてわかったのです」
(辻 邦夫「松本 わが青春」)

”文章技術" の話となると
なんだか途端に、息苦しくもある。

けれど
どんな反抗意識、奢りをもってしても、
本当に表現したいことを「書き表す」ことの難しさの前には、

愚直なまでの"進歩"の精神、
研鑽の願いしか、
投げ出せるものが無いようにも、想う。

職人が、木材を磨いて家具を作るように
ものを書く人も、文章を磨くのだろう。

手ずから生まれる創作が私に与えてくれるのは

時に大きな気付きと反省、そして
それを活かすための「明日」という、
時間の意味。

自分の未来が転がる先は
間違いなく、
この生きている地平線上にしか、存在しない。

その安堵と幸福を、如何にして
書き記そう。

描いたものが、自信となって身を養うようになるまで
果てない道程を、愛せるように
生きていたい。




1件のコメント

  • いやぁ、お恥ずかしいです。
    割合、気分の乱高下がある自身の為に、鼓舞するような文を
    書くときがあります。

    心惹かれる人、きれいなもの、知らない"強い"価値観。
    どうしようもなく、出会ってしまったからには
    まっすぐ受け止めたい…そんな希望なのだと思います。
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