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【魔導士物語】第三十七話「魔法戦」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093084773285422

そんなわけで、第三十七話です。

ちゃんと魔導士対決まで書きましたよ! えへん、誉めてもいいですよ(チラッ)

実を言うと、当初の予定ではいきなり戦闘が始まるのではなく、その前にエイナとフランツの会見がありました。
互いに会って名乗りをあげ、ちょっとした雑談を交わすのですが、そこでフランツがエイナに対し、怒涛のセクハラ発言を浴びせます。
エイナは会見から戻ったあと、怒りに任せて大魔力のファイアボールを放つ、という展開でした。

このフランツのセクハラ発言が、いかにも昭和世代オヤジのような下品なもので、なかなか面白いのですが……。
でもこれを書くと、絶対に戦闘までたどりつけません!
そのため、涙を呑んで割愛しましたw

さて、今回の話では、「魔法の矢」(マジックアロー)という、懐かしい魔法が登場します。
これは文字どおり、魔力で生成した光の矢を射出するという魔法です。
攻撃魔法としては、めずらしく長射程で、かなりの貫通力を持っています(そのため重要臓器に当たらなければ、簡単に貫通するので逆にダメージが少ない)。
また、魔力消費が小さく、呪文の詠唱時間が短いという利点も見逃せません。

撃ちっ放しの魔法ですから、当たるかどうかは運次第で、命中率も本物の矢と同じなのですが、前述の利点から、かつては「炎の壁」(ファイアウォール)と並ぶ、攻撃魔法の花形でした。
ファイアボールという、超強力で追尾(ホーミング)性能を有する魔法の登場で、現在ではポンコツ魔法と見做されているのが哀れですねw

ちなみに、ファイアボールを史上初めて使用したのは、先代「帝国の魔女」であるサシャ・オブライエンで、長い間、彼女のオリジナル魔法として独占使用されていました。
もちろん、実際はエルフの魔導王ネクタリウスによって、サシャに伝授された魔法です。
サシャの引退とともにファイアボールの呪文は公開され、サシャも積極的に教えたので、この魔法は瞬く間にマジックアローを戦場から駆逐して、大活躍することになります。

ただ、マジックアローは完全に消えたわけではなく、その長射程を生かして敵の牽制や威嚇に使われています。
王国では、国立魔導院に魔法科ができる以前にも、ごく少数ですが魔導士が存在していました。
彼らは正規の教育を受けておらず、いずれも独学(主として帝国で出版された初級魔導書)で魔法を身に着けた者たちです。
それでも、彼らは軍に優遇されていたのですが、実際に使える攻撃魔法は、マジックアローどまりでした。
詳しくは、『幻獣召喚士 黒龍野会戦』「練兵場の実験」を読み返してください。

さて、次回は魔導士対決の後編です。皆さんお忘れかもしれませんが、土壁に閉じ込められたゴブリンたちを虐殺した、謎の存在の正体が明らかとなります。
どうかお楽しみに!

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