• 異世界ファンタジー
  • 詩・童話・その他

【魔導士物語】第三十五話「遭遇戦」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093084388324475

そんなわけで、第三十五話です。

今回の「遭遇戦」という小見出しですが、確か三十三話を書き始める時にも付けていたような記憶が……(遠い目)。
いや、過去を振り返るのは愚か者のすることです。前を向いていきましょう!

ジェシカとしては、緊急事態が発生したことを人間たちに伝えるつもりでした。
曹長を襲う真似をすれば、その重要性が伝わると考えたのですが……シェンカがやったように、単に敵の方向に向けて唸るだけでよかった気がします。
ジェシカはファザコン娘なので、年かさの曹長と仲良くなりたっかのかもしれませんww

本文では、工作員たちがどうしてこの危険な職務に就いたかを説明しています。
それに関連した余計な情報です。

帝国軍の場合、将兵が戦場で重大な軍規違反があった場合、現地で軍事裁判が開かれ、刑罰が即決されます。
無罪放免ということは稀で、起訴された以上は99%有罪です。
裁判長は左官以上であれば誰でもよいのですが、大抵は大隊長クラスの役職者が務めます。
検事役は憲兵隊の将校で、弁護士は存在しません(裁判長が必要と認めれば、証人を呼ぶことはできる)。

最も罪が重いのが敵前逃亡と上官殺しで、問答無用で絞首刑が言い渡されます。
敵前逃亡はよくあることで、士気の低下を防ぐために積極的に公開処刑が実施されます(北朝鮮みたい)。
上官殺しも珍しくないのですが(それだけクソな上司が多い)、こちらの場合は非公開でこっそり処刑されます。
仲間内での窃盗、一般市民への略奪行使などは、重営倉(劣悪な環境での禁固刑)行きとなります。

捕虜への虐待(殺害を含む)で重営倉が課されることは、よほど悪質な場合だけで、ほとんどの場合裁判すら開かれません。
この場合は直属の上司の判断で刑が執行されます。

一般市民に対する略奪は重営倉ですが、これに殺人が加わると絞首刑になります。
同様に強姦が行われた場合は、重営倉の日数が増えるだけで、絞首刑にはなりません。
この辺は女性の人権に対する意識が現代とはまったく異なるので、仕方がありません。

そんなわけで、次回は魔導士対決……のはずです(不安)。どうかお楽しみに!

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する