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【魔導士物語】第二十五話「急転直下」を掲載しました

https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818093082501732461

そんなわけで、第二十五話です。

エイナたちが踏み込んだ高級住宅街は、貴族や富裕商人といった、市政の中枢部に影響力を持つ人物ばかりが住んでいます。
ここで騒ぎ(戦闘)を起こしてしまうと、いろいろ難しい問題が発生します。
軍が法的な手続きを踏まず、いきなり実力行使に及んだことが知られると、苦情が殺到するのです。

かといって、戦闘態勢に入っているエイナたちに対して、怪しげな格好をした集団が行く手を遮ったら、即座に敵認定されそうです。
その結果、エイナが派手な魔法をぶっ放したりしたら、目も当てられません。
〇〇〇(敵の正体)に関しては、次回解説しますが、まぁ本文を読めば大体分かるようになっています。

さて、なろうには「誤字報告機能」という便利なものがあって(カクヨムも実装してほしい)、毎回いただく指摘にはとても助けられています。
たまに「いや、そういうつもりじゃないんだけど」「どっちでも良くね?」という指摘もありますが、そういう場合でも、指摘してくれた方を尊重して、ほぼ言うとおりに直しています。
指摘を無視するのは、百件に一、二件という低確率です。

一昨日、本章第一話の冒頭で、マリウスが「七時半かっきりに執務室に入り」という表現があります。
これに対して、×「かっきり」→ ◎「きっかり」という指摘がありました。
推測ですが、「かっきり」は最近あまり使われない言葉なので、単純に「きっかり」の誤記だと判断されたのだと思います。

実際には、「かっきり」もちゃんとある言葉で、「きっかり」とほぼ同じ意味です。
なので、今回も指摘への感謝を込めて受け入れ、「きっかり」に直しました。
ですが、どうも引っかかるので、両者の違いをいろいろ掘った結果、最終的に「かっきり」に戻しました。

マリウスは懐中時計(当時としては贅沢品)を持っていて、分針が動いて〝30〟を指すタイミングに合わせて執務室に入ります。
時計の精度は置いておくとして、マリウスは「7時30分00秒」で入室する、ということを書きたかったのです。

この状態を表現するのが「かっきり」です。
これが「きっかり」だと、例えば「7時30分20秒」でも「7時30分58秒」でも、同じ「七時半きっかり」の範囲内とみなされます。
つまり、「かっきり」の方がより厳密で、区別が明確だということになります。

マリウスの持っている懐中時計は、前主席参謀副総長であったアリストアの遺品です。
彼はアリストアが、七時半(00秒)で執務室に入る習慣を知っていたので、前任者への敬意を込めてそれを継承しています。
そういうわけで、今回はあえて「かっきり」の表現を使わせていただきました。

ご指摘いただいた方には、本当に感謝しています。ありがとうございます!
今回は特殊なケースなので、これに懲りずにどんどん指摘してください。

さて、次回はちょっとした後始末と、次の任務の話です。どうかお楽しみに!

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