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【追放した側のファンタジー・英雄ケンツの復活譚】閑話(156部分)

茶番の閑話(読み飛ばし推奨)

【アリサのトラウマ】


意味のないメタな駄文です。苦手な方はパスして下さい。


「はぁ、はぁ、シャロン!」
「きゃあ、なんなのいきなり!」
「俺もう我慢の限界だぜ! いいだろシャロン!」
「ダメよ、こんなところで……読者が見てる……いや、読んでるわ!」
「大丈夫だ。重い話に辟易して読者は離脱してるぜ!」
「ケンツ、そんなことない! そんなことないから……あうっ!?」

ダンッ!

シャロンに飛びつき覆いかぶさるケンツ。

バッ!

しかしシャロンは手に発剄をかけて押しのけた!


「げほっ、いちち、酷いぜシャロン。俺の事が嫌いになったのか?」
「そんなわけないじゃない。でもいきなりガバッとこられても困るわ」
「そんなこと言ったってよう、俺ぁバークとアパーカレスをやっつけたら、すぐシャロンと甘々でエロエロな話が始まるもんだと思ってたんだぜ!」
「そこは私もそう思ってたけど……」
「それがなんだよこりゃぁ! 甘々どころか重苦しいストレスがっつりの話ばかり読まされてよう!」
「でも大切な話みたいだし……」
「本文のストーリーなんざどうでもいい! もはや愛と性欲が限界だぜ! さあシャロン、今すぐ子供こさえて幸せな家庭を作るんだぜ!」

ガバッ!

「ああ、駄目よケンツ。運営に……運営に垢バンされるわ!」
「垢バンが怖くて子作りが出来るか! シャローン!」
「はあぁぁ、だめ。こんな展開いやあぁぁぁぁ!」
「ふふふシャロン、今夜は寝かさねーぜ!」

さわさわすりすり

「ひゃあああん! ……て、いい加減にしなさい!」

バキッ!

シャロンは身体強化をかけた拳でゲンコツを食らわした。

「ぐぉ、ひでえ。シャロンが殴った! これはDVだぜ! DV! DV!」
「どの口がDVなどと……」
「ちくしょう、700年前の話が終わってすぐシャロンとの愛の営みが始まると思ってたのに……それなのに」
「それなのに?」


「500年前の話!? ダゴンに続き、さらにバンバラかよっ。想定外だったぜ。しかもまた重い内容!」
「いかにも作者好みの展開ね」
「物語中盤で読者にストレスをかける展開はご法度だぜ!」
「ダゴンさんに続きバンバラさんもキッツイ設定とか。しかももう少ししたら邪竜アパーカレスと対決イベントのはず……そこまで書くのかしら?」
「登場キャラ一人一人に細かい設定がありすぎなんだぜ。しかも厳しい設定ばかり」
「そうね。アリサさんの設定もハチャメチャに厳しい感じだったし」
「あいつはいいんだよ。親作品のヒロインなんだから……て、何見てんだ?」
「ノベプラの設定資料集よ。アリサさんの両親は強盗に殺されてるのね。それと魅了被害が凄いわ。召喚勇者×3、複製召喚勇者群×1、複製主人公×1、好色の英雄×1、女バンパイア×1、召喚勇馬×1。なんか朱里さんと百合展開も……!?」
「いやちょっと待て。百合まではいいとして召喚勇馬!?」
「なんか異世界から召喚した馬に魅了されたみたい」
「まさかあいつ馬と如何わしい事をやっちゃったのか!?」
「さすがにそれやっちゃったら垢バン待った無しでしょ。多分セーフだったんじゃない?」
「だよな…… まああれだ。キャラの設定が重く細かすぎるってこった。この上ベラやケイトまでややこしい設定とかあったら収集つかなくなるぜ」
「もう遅いわ。この二人もきっちり設定が紹介されているし」
「なんだと? どれ見せてみろ……むぅ、ベラも中々重い設定だな。ケイトは……え!?」
「そう言うことなのよ。全然覚えがないんだけどね」
「こんなに伏線広げちゃ回収無理だろう。おい作者、設定だけにして小説本文には書くなよ。かけば処理しきれずにエタるぞ」


「それにしてもこんなストレスを感じても許されるのは序盤だけだぜ。序盤以降は全て伏線回収しながら【ざまぁ】を目指す展開にしないと」
「ケンツ、無駄よ。この作者にコテコテな【ざまぁ】展開は期待できないわ」」
「なんで?」
「だってこの物語のタグには【ざまぁ】が無かったもの」
「なんだと!?」

ケンツはタグ(キーワード)を確認しに行った。

「ほんとだ。気が付かなかったぜ…… だがWeb小説で【ざまぁ】無しなんてあり得るのか?」
「全く無いってわけじゃないでしょ。今までも【ざまぁ】ぽい展開だったし」
「だよな、だよな」
「【ざまぁ】以外に重きを置こうとしているのよ。ハッピーエンドのタグを信じるしかないわね」
「技量もないのにこの作者にそんな高度なこと出来るワケないぜ!」
「ケンツ、言い過ぎよ(ヒソヒソ……あんまりキツイ事言うと作者のライフがゼロになるわ。エタってしまう)」
「(ヒソヒソ……おう、そうだったな。この作者は豆腐メンタルで打たれ弱いんだった)」

その時――

『何を贅沢な事を言っているのかしら? 更新されてるだけマシじゃない!」

「誰だ!」
「あなたはアリサさん! どうしてここに!?」

乱入してきたのは親作品「ティラム逃亡記」のヒロイン、アリサ!

『どうしてって……ティラムの更新させようと作者を探しに来たんですよ! もう四ヶ月近く更新していないんです。さすがにエタったんじゃないかって気が気で無くて……』
「お、おう。四ヶ月か、それは確かに大変だな」
「エタるというのは【小説のキャラが全て纏めて死ぬ】という意味ですものね。考えただけでゾッとするわ」
『うう、死にたくなよぅ……ほんと、どこ行ったか知りませんか?」
「作者のやつ今日は来てねーな」
「先週は顔出してくれたけど、今日は気配無いです」
『そうですか……。瑠香と陽子のところかなぁ? お邪魔しました』

アリサはそう言ってから一礼して立ち去ろうとした。

「ちょっと待つんだぜ!」

そんな立ち去ろうとするアリサをケンツは腕を握って引き留めた。

『きゃっ! ケンツさん、シャロンさんのいる前で何を……不倫ならお断りよ!』
「不倫!?」
「違う、不倫じゃねぇ。シャロン疑惑の目を向けるな。アリサにちょっと聞きたい事があるんだぜ。大事な事だ」

ケンツはアリサを見つめた。
アリサはケンツの真剣な眼差しに、ただ事でない何かを感じとった。

『なあにケンツさん。そんな真剣な目をしてよほど大事なことなの?』
「ああ、大事なことだ。どうしても確認する必要がある」
「ケンツ、まさかあの事を……いけないわケンツ。誰にでも触れられたくない事ってあるものよ!」
「うるせー! これをハッキリしておかないと俺はきっと夜も眠れなくなるぜ!」
『そんな重要なことなの? わかったわケンツさん。なんでも聞いて!』

アリサは深呼吸してから拳に力を入れて話を受け止めようとした。

「じゃあ聞くぜ! おめえ勇馬とかいう馬とやっちゃったのか? あとアカリとか言う聖女と百合…………」


刹那!

バコッ! キラーンッ!

「ぐべっ!?」

ケンツは身体強化50倍入れた拳に殴られ星になった。

『ふーっ、ふーっ、…………違うもん……』
「アリサさん、落ち着いて!」
『私、馬に魅了なんかされてないもん! 如何わしい事してないもん! 朱里とも百合関係じゃないもん!』
「アリサさん?」
『うぇわーーーーん!」

よほどのトラウマを抉られたのか、アリサは脱兎のごとくその場を走り去ってしまった。

『あの反応……本当はどっちなのかしら?』

そしてアリサの狼狽ぶりに、無いと思っていたシャロンに「まさか、本当に?」と疑問を植え付けてしまったのだった。



つづく……のか?




アリサと勇馬のエピソードは別サイト親作品、
【ティラム逃亡記】幼馴染が聖女に覚醒したので勇者にストーキングされてます。現在全力逃亡中!
第五章 ダバスでの生活 束の間の安らぎを~
213~215にて。

備考)運営から三度【赤いお手紙】を頂いた作品ですので御注意ください。

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