桜桃忌の頃、そろそろ続きをと思っていたのですが……もはや河童忌が近くなっています。
こんにちは。
ひと月ぶりの連続公開でした。拙き作文に目を通していただきました方々、ありがとうございます。
完成度はともかくとして……
御伽噺を考えて文を練る。そこに流れる時間が好きです。
幾度となく頭を悩ませ、自らと対話を重ねる推敲の時間は特に好き。
時代錯誤、なのかもしれませんが、初回の推敲は紙とペン。
──文字に埋まる紙をインクで汚していく高揚感。
──滑るペンの心地よさ。
──時に引っかかって跳ねるインク。
──止まってしまったペン先が生み出すインクの滲み。
いつか黒歴史になるとはわかっていても、密やかに文士くずれを気取っています。
ただ……DMの裏紙等を再利用しているので、透けて見える某「いらすと」等に、そのsentimentalismeが破壊されがちです。
つまらないことを、つらつらと書いてしまいました。
七番目の章を終えました。
今回は、「本筋を断絶する歴史的背景説明を、いかに挿入するか」を意識しました。
このお話の「原典(原点?)」はハイ・ティーンの頃のメモ書き。
そこにはもっとユゴーっぽい、延々と続く歴史的背景が挿入されていました。でも、さすがに突飛で幼稚すぎたので全面改定。
挿入するそれを「法制」に絞る決定はすぐに出来ましたが、「どのタイミングで、どれだけの分量で挿入し、どの程度まで話を中断させるのか」はなかなか難しいものでした。
でも楽しくて、ユゴーやデュマに夢中だった高校時代を思い出しました。
結果として、ティーンの頃の夢想とは全く別のお話になりました。七話終末のグースリ云々のところくらいしか、原形は残っていません。
これが、少しだけ歳を重ねた結果の進歩なのか、それとも保守化なのかは分りません。
書きながら聴き、口ずさんだ七章ノオトは“500 Miles”。文章を書くようになってから、産まれるずっと前の古い音楽に触れることが多くなっている気がします。
紙とペンもそうですが、だんだん令和に生きているのか不安になってきています。
ちなみに今、炭火アイロンに興味があります。 18/07/2022