lager

知らないもの、触れられないもの、重ならないもの。 一瞬で交錯し、無限に拡がっていく――。

この町に来ると、いつも雨が降っていた。 寂寞と、悔恨と、無聊と、ノスタルジィ。その全てを溶かし流すように。 今日もまた、灰色の雨が――。 ※フィンディルさんの企画で書きました…

フィンデルさんの企画用に書いた作品（没）です。 前半をゆうすけさんが書いてくれています。 https://kakuyomu.jp/works/168187924385180838…

※質問系自主企画参加中。最新話にて参加してます 主にオタ活とか時事ネタとかカクヨムネタとかを語っていこうと思います

一騎当千 万夫不当 そして、不倶戴天 お前を、決して許さない

その領主は、夢に苛まれていた。 もう何ヶ月もまともに眠れていない。 いったい、どうすれば心地良い寝覚めを取り戻せるだろうか。

水の妖精は、東の空を見る。 夜明けの空に見ゆる明星。 その光を。 ※KACの賞お題をクリアするためだけに書きました。

小さな頃には、色々なものが見えていた。 光の粒を散らす羽。 蜜の香り。 鈴を転がすような笑い声。 そんな妖精の姿が、今はもう見えない。

ああ、なんて可哀そうな私。 この狭苦しい町から出ることもできない籠の中の鳥。 それなのに、あの娘は私から大事な人を奪った。 外の世界の、憧れの人――。 そんなの、ゆるせるはずが…

異世界にもひなまつりはある。 女の子の健やかな成長を願って、お人形を飾り付ける。 だけど女の子は、その人形が怖かった。

やってしまったものは仕方ない。 それをどうリカバリーするか、それが大人の勝負だ。

僕のパパは、春のパパだ。 好きなものを買ってくれて、色んな場所へ連れて行ってくれて、たくさんのことを教えてくれる、最高のパパ。

彼のことを考えると、夜も眠れない。 背が高くて、顔が良くて、運動神経も抜群な、爽やか男子。 私のこの気持ちは、いったい……。

あの時は夢中だった。 憧れて、焦がれた。 でも今は、夢から覚めてる。

その日、一人の少女が死んだ。 彼女が何を思い、誰を想い、自ら命を絶ったのか、それを知っているのは、私だけだ。

それは、色鮮やかで、大切な思い出の欠片。 あなたと過ごした日々の、ほんの小さな記憶のうたかた。

あの日、言われた言葉に、僕はなんと答えればよかっただろう。

灯りが見えた。 空はすっかり藍色が深く、もう直に木々の葉と空との境が分からなくなりそうだった。 路は左右から草が生い茂り、山道なのか、獣道なのかも分からない。 野宿を覚悟しかけた…

深い深い森の中、細い道を頼りに辿り着いたそこは魔女の薬屋。 ようこそ、いらっしゃいませ。 紫色の魔女と黒髪の少女が迎えるログハウス。 一癖も二癖もあるお悩みを抱えた客人に、今日も…

どうぞ皆様、よい旅を

どうぞ皆様、よい旅を

幼馴染の女性が羨ましいって？ まったく、みんな分かってないよ。 あんな、目つきが悪くて不機嫌そうにしてる女のどこがいいんだ？

戦を終わらせ、国土を平らかに。 美姫も美酒も思いのまま。 だけど、それら全て『空』だとしたら。

浮世のしがらみはいかんともしがたく、 男は今日も酒を呑む。 『いや、ほら。付き合いだからさ。ね。断るのも悪いしさ』

この手に握る、ヴェスト・ポケット・コダック。 輝かしい栄光。永遠の誉れ。僕の生きた証。 その全てが、この中にあるんだ。

鼈甲はタイマイという海亀の甲羅を加工して作られます。 生物由来の素材であるため人体に対する親和性が高く、肌触りも良いですが、 乾燥や経年劣化により、ひび割れを生じる場合もございま…

その少年には思い出があった。 幼い頃、祖母に見せてもらったきらびやかな宝箱。 『この箱にはね、私の全てが詰まってるのよ』 それは今、少年の手の中に――。

速いことはいいことだ。 周りがそれについていけないのは、周りの問題。 そう思うだろ？ あたしは思わないけどな。

銀色の太陽。凍てつく風。真っ白な森。 その中を突き進む、雄々しきバッファロー。 黒の山猫を背負った、誇り高き牡牛さ。

貧乏貴族のミレオ男爵家令嬢である私――メオは、カード占いが趣味の行き遅れ喪女。 そんな私は、とある事情ではるか格上のムウマ伯爵家に嫁ぐことになる。 旦那様は多少潔癖症なところはあ…

ゆあんさんの自主企画『筆致は物語を超えるか』参加作品です。 以下のあらすじを元に執筆しております。 海外へ行くことが決まったナツは、幼馴染のハルを思い出す。 身長を比べあった…

ゆあんさんの自主企画『筆致は物語を超えるか』参加作品です。 以下のあらすじを元に執筆しております。 海外へ行くことが決まったナツは、幼馴染のハルを思い出す。 身長を比べあった…

家に帰れば自分だけの自由な空間。 自分の好きに使える時間。 好きなことに使えるお金。 さあ、みんなで叫ぼう。おひとり様、万歳！！！ そんな我々とっての最大の敵。 それが、実家か…

平和なアパートを襲った悲劇。 不穏な空気。漂う不信感。このままでは血が流れることに……！

誰にだって青春はある。 熱く燃え上がり、時にぶつかり合い、涙を流し、そんな思い出が、誰にだって。

折角の休みなのに、昼間だらだらしすぎて夜眠れない。そんなこと、誰にでもありますよね。

大切なあの人へ手料理を振舞いましょう。 準備は万端。手順は完璧。必要なのは、腕前だけ。

絶賛スランプ中の女流作家。 ネタ探しに悩む彼女の元に、トリケラトプスのぬいぐるみがやってきた。

大学生の『僕』は課題の論文に使う参考資料を探していた。 同級生たちに先を越され、目的の本を手に入れ損ねてしまった『僕』に、アパートの住人が力を貸してくれて……。

『私』は王宮に仕える一人のメイド。 金もなく、人望もなく、周りは敵だらけ。そんな滅亡寸前の王家を救う鍵は、異世界より流れ着いた三人の悪党たち。 「あの大臣の食事に下剤入れといた…

ある日の朝。中学校のクラスに突然現れた怪文書。一体なんの暗号なのか、なにを示しているのか、みんなで知恵を出し合うも答えは出ない。 どうやらこのクラスには、探偵がいないらしい。

七山月子様の自主企画 『３３の詩』参加用の作品です。 第一弾 https://kakuyomu.jp/user_events/16816700427431289620 第二弾…

フィンディルさんの企画参加作品です https://kakuyomu.jp/user_events/16816927862644666573 間に合いませんでしたけど（笑）

一組の親子が、散歩の途中で日記を拾いました。

真夜中はお酒を飲む時間だ。 今夜もまた、彼らに会うために

男には、何としても負けられない戦いがあるんだ。

今日もどこかで、誰かが救われている。

私はいつも見送っている。 この場所から、この思いから、一歩も動けずにいるのだ。

僕は焼き鳥が好きだ。 小さい頃からずっと、ずっと。