火浦功『ファイナル・セーラー・クエスト』(アスキーの文庫の方)にスコティッシュ魔道士が出てたさう言へば。浦沢直樹作画、葛飾北星スクリプト『MASTER KEATON』でスコットランドの領主がお国を追はれ日本へ漂着した臭い説にエビデンスが、てふ話の、アンガス様が来日したとされる年代がよくわからんのだが、1600年代の辺でスチュアート朝の戦争により、負け出た大量のスコットランド難民がハイチに行って奴隷化してゐる。フランスへ行ったスコットランド人が己の内なる中学二年生を発動させてフリーメイソンリーをでっちあげ、スコティッシュライトといふ濃い設定を作ったと言ふのがある。にゃー。
藤子F不二雄『アン子大いに怒る!』でのヒロインは、絵本作家の父と、魔道アメリカン(17世紀に渡米したギリシャ系でその祖先はテッサリアの巫女)な人の末裔の母を持つ。劇中の「サレム」らしきエルセイラムで魔女ヒステリーが爆発するのが1690年代。日本だと元禄。その頃アメリカンな魔女さんが亡命する可能性、えーと。
犬公方の母方のばあちゃんが朝鮮系といへる資料があるとかを南方熊楠大先生が言ってた。ので江戸時代に外人ゐても問題はない。
藤子F『エスパー魔美』画家の父親がフランス系で、魔道士の末裔。父方のぢぢいとかがなんか蔑視されたとかの経歴があった筈であるが、赤毛のアンの解説によれば1900年当時のカナダで、フランス系は被差別民であった。魔道の触媒で投擲系はサツ矢や銀の弾丸など汎世界的なお約束。
フィッツ とMcの関係について調べる。あとアン・シャーリーが設定上吸血鬼「ジェラルダイン」を採用したと本当に言張れるか問題。ヴァンパイアは紅毛碧眼なんだよな。
Oak はミズナラを指す語で、樫はジャパニーズオークとも言って欧州に生えてない。
新井素子『二分割幽霊奇譚』あとがきにおけるナショナリズムとスピリチュアルなのの関係で、「古城に魔女さん」とおさかべ姫とかの、秋津島の城に魔女さんが辛うじてゐても若干アレな件。
Blasting、耕作地などの作物を枯らし萎えさせる魔女術の一。畑の他、魔女はこの術を以てちんちんを消したり盗んだり、やってる二人の間へなんぞを突っ込み、野郎のアレを女から外させると言ふ。
除草を農作業の一環とするサヴァンナ農耕文化圏で、この枯らす技術を農耕儀礼の一環と言ひ張れる可能性。イチジャマ/ゴンボダネ関係を知ってなほ、否むしろその辺を参照して枯らし技術を農耕の一環として何とか。
魔女が行ふ「陰茎窃盗」を男性化願望の一環とするのはアト・ド=ヴリース説でもやってた。
ローズマリ・エレン=グィリ―によれば魔女は盗んだアレを箱に入れ、トウモロコシとオート麦を食はせる、とか、ちんこの返却を依頼した野郎が、木の上にある「巣」の中からでかいのを選んで取らうとすると、魔女さんが
「それ教区の司祭のだからダメ」
と言ったといふ、書物の中の記述もあるとか。この手の呪術は魔女の悪行とされるのも謎。
ストームレイジング 普通農耕民族として、魔女さんは雨乞ひの人なので、とりあへずネガキャンとして嵐を興すとか言はれる。テンペスタリーとマゴニアの関係は無視しとく。
狼~兎体系。娼婦とかなんとか。星野之宣『宗像教授伝奇考』で「狼トーテムかなんかの人がAD一桁世紀頃に大陸から来日した可能性」があった。
ドラゴン。キリスト教では哺乳類。支那の御龍氏は鰐さんテイマーとしての可能性があるらしい上に、それやってるのはガビアル(口がびょーんてなってる奴)の系統で、さらにマチカネワニもそれださうである。沙悟浄はモデルが、ヨウスコウカワイルカ説と鰐説があるので若干口吻が河童といふより長い。
ポゼッション 憑依の意。オブセッション(強迫観念) Besiging 超自然のなんぞが、体の外にゐて、なんかする。 ローズマリ・エレン・グィリ―はオブセッションみが若干あるっぽい件として、
17世紀スペインで、Demonにいろいろいびられたが、結局は、こき遣った(Demonはその直後逃げる)と言ふの修道女ドーニャ・ミカエラ・ド・アギーレさんの話と、
教父とかが美人の女性の形をしたDemonに誘惑された
とかを挙げる。これと山ン本五郎座衛門の関係。さんもとごらうざえもんのゴラウもごりゃうと関連するんだらうな知らんけど。
傳教大師最澄上人から続く謎の天台宗の外道テイマー(「法華の人のカムアウトの言訳」としての明治の外道憑きといふ柳田國男説が説得力持てれば。あと弓弦のリペアする人はそれをもふもふしてゐたので「犬神人」で「つるめそ」といった)のごとく 小松和彦説での「聖痕」としての憑き物に、キリスト教でのDemonがなり得る可能性。