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レグラデエド

 資料。檀原照和『ヴードゥー大全』 あ、溝口睦子『アマテラスの誕生』
 エド人 ナイジェリアデルタの辺でベニンといふ王国を築いてゐた人の民族名。彼らは、その辺でとれる鉄の加工は出来たらしい。青銅は全然でないので王の贅沢品には違ひないのだが、交易はしてたので銅細工は異常にある。てふかこの辺以西のクロンボは、金に関して装飾品関係への加工といふのへ異常な忌避感があったらしい。ここより西のマリの金は交換の媒体以外で使はれなかった可能性が滅茶苦茶高いらしい。そこ以南のヨルバ人は白人が来るまで、戦争による捕虜はお百姓仕事をして、年期があけるとお国へ帰れたといふ。そのヨルバ人の習慣はエドしぐさとして適用してもいい感じ。

 ヴードゥーのもとになった文化を拵へてたり「ベニン」を立ち上げてるフォン人とかエド人、それからヨルバの皆さんは信仰体系の中で復活する死者=ゾンビやってない。てふか死者は丁重に送ってそれっきり。で「ゾンビ」関係はコンゴの人の言葉で、なんぞスピリチュアルなものを指す呼称で、さらにコンゴのひとも死者の復活を信じてない。エドとかヨルバとかの人は、マナ的な「アシェ」と呼ばれるなんぞを集めたりどうたらと言ふのがある。コンゴの人の外交の手段でのカポエィラで「アシェが多い」とかの表現があった。なほ、アフリカのセネガルとかでも、喧嘩の際に太鼓叩きが出るといふお作法が既にあり、ブラジルのアレも、さういふ、クロンボの演習だか普通の喧嘩で、ドラムに合せてなんかやってるのを見たポルトガルの警察屋さんが、
「演舞みたいですね」
 観衆な黒人の皆さん『笑っていいとも!』(1983年から二千某年までのお昼のTV番組)の客の如く声を合せて
「そうですね」
 とか言ってたのが、ちゃんと立ち上がる民衆の中であの舞ひによってどうたらがあって、「カポエィラ=巡回の警察官へ「藝能です」と言い張って練習するためそれ用ドラムが入る」説ができたと言ふのが檀原照和説。なほ、キューバといふ、後に赤くなるやうな=知的水準が高い筈の所で、「マニ」と呼ばれる、「防御態勢をとる多数の参加者を一人の選手がばこばこぶっ倒す」といふ物騒な武藝が行はれてゐた。死者も出たらしい。そんでもって、この方でも太鼓のリズムがあったらしいので、藝能化する。

 ヨルバ人の絢爛豪華な文明を見た白人が、「あとらんてぃすの」とか言ったといふ記録とやらがあると、檀原照和先生がなんか。そのヨルバの皆さんは土着のクロンボ説があるのだが、なんかサハラの乾燥に伴って負け出てきた、元あの辺の人らしい。諸星大二郎『巨人譚』にタッシリの巨人がゐる辺で、謎のコーカソイドのお姉さんと接触したクロンボの兄さんがあれする話が。オチが「彼は新しいトライブを作る道を進んでいった」。えーと。諸星大先生の『影の街』週刊少年チャンピオン掲載がナウシカ放映直後の1985年で、それ所収の『僕とフリオと校庭で』が出るのは1991年で、ナディアが1990年頃で、巨人譚のアレはシンクロしてない。

 ナイジェリアでは昔から、中央集権国家はある。にゃー。アフリカには18世紀ころまで、都市国家はあったのだが、アフリカ制覇のやうな野望を持つ人はゐなかったらしい。ダホメの王は、クポシと言はれる補佐官殿(女性)になんか言はれたさうであるが、ヨルバの王は、付議密通とか近親相姦とかをやった犯罪者の人を毒見とか担当にしてゐるのだが、その奴隷の人を我々が見ると江口夏実『鬼灯の冷徹』に出て来る補佐官殿が閻魔大王をアレしてゐるのを連想するでいいらしい。あとエドの人は現人神である王以外にウザマと呼ばれる世襲貴族が、都市の代表と設問期間を作る。王位を追はれた人はオノギエと呼ばれる地方長官になる。にゃー。

実際のあの辺のクロンボはヤムとキャッサバと方荒しの輪栽はしてゐるらしい。大練馬大土人の新井素子先生とかが、ガーデニングで大根とかの大栽培をしてゐるやうに、ヨルバとかエドとかのひともまた、都市部で畑を作ってゐる。
 1300年代、なんかの人がオグンの導きによって(適当)輪栽式、中耕作業、牛の畜舎飼ひ 豆類の開発に着手、成功する。さういふ技術を以て戦争をする。捕虜はさう言ふ、芋~樹木~穀物~豆かなんか~芋といふサイクルの栽培と牛の飼育と他を強制されて返される。さう言ふ関係でこの帝国は「15世紀ころナイジェリアができる」やうにー、無理ー。条播がデフォだから中耕作業に行くけど無理ー。

 でもこの辺「ぶらっくぱんさあ」ができる言訳へ行かない。エドの王オヘン(在位が14世紀だか15世紀)は、在位24年目頃脚の障害を得た。王様はかたわになってはいかんと言ふのは汎世界的なタブーなので、それを見つけ言ひふらした町長さんを処刑した王は、立ち上がる民衆がムッコロスのだが、この陛下の像は足が魚である。この辺では豊饒神としての魚部分を持つダゴン系の関係が絶対出てこない。オッドゥドゥアも魚っぽいがダゴン信仰関係と交渉なさげ。さう言ふわけで私は『スプリガン』を見てゐません。

お馬さんとかの機動力。メソポタミア起源系地中海農耕文化をクロンボがやってる可能性。うー。エランドの育種。うー。バッカスとかミノタウロスとかブリアレオス・ヘカトンケイレスとかゼウスとかエニュオ―とかゲゲーネスとかパムブレドーとかギリシャ名を黒人へつけるあれは、ファイブスター物語とか聖闘士星矢とか美少女戦士セーラームーンとかビックリマンチョコとかアップルシードとかそれこそナウシカとか、さう言ふ諸作品にある「あたる言訳」に行かない筈。

 コプト教徒。ナゾラ派ユダヤ教があって、わしらの知ってるやつが「パウロ派キリスト教」で、ナゾラ派の、なんかエチオピアへ行ったやつとやらがあるらしい。のでそこのお宗旨では、メラニン色素多めのイエス様が、どうたらとか言はれる。それを指してエチオピア正教といふ。ソレがどの辺でコプト教になるのか不明。宮崎駿『出発点』所収の書評で、野坂昭如原作込みでの「節子さんがああ云った形で出て来る件」について、コプト教徒はちゃんとした宗教に基づいてそのブラザーな(神とされる)イエス様が、エジプトだけどパヤヲバイアスだから「おらと一緒にぱらいそさ行ぐだ!」で良いらしい、をするといふ絶対的な大丈夫があるんだけど、『火垂るの墓』のアレはー、てふか宮崎さんがキリスト教出羽守寄りで語ってゐる、えーと、エジプトから、アフリカ結構までイスラムがだばーんなので、松本仁一さん(朝日新聞社のアフリカ担当でみやましいおいさんだでこの人の本は面白いに)はアフリカで、豚肉の入手に苦労したさうであるが、内澤旬子『世界屠畜紀行』によれば、エジプトでムバラク大統領がふんぞり返ってゐたムバラクの間は少なくとも、「ムスリムの屠畜屋さんが豚を屠り、ムスリムのお肉屋さんがコプト教徒へ売る」と言ふあったかぽかぽかのほのぼのまったりなアレがあったさうである。民衆が立ち上がってアレしてディヴァ―ジェンシーがどうたらな結局ファシズムぢゃねえか があれするんだー

その、エド人が接触したコプト教は、飯屋としてのイエスを拝むものであったと言ふ言訳。畑ごとくる可能性~。イースターはやるとか一月十九日には騒ぐとかって言っても無理ー。
 イエスの獅子吼 ぬこ様が御吸ひものである如く、キリスト教圏の動物誌においてライオンはスイートな息を吐くもので、それにつられて獅子吸ひをするべく各生き物がやってくるのでライオンは労せず食ふと言はれ、イエスの御言はこの獅子の吐く息に准へられる。「シンハ(シンガプラと同系。多分新馬と関連するライオンの意)が吼えると諸獣が辟易する」如く有難い、ブッダのアレを獅子吼といふ。パンチとロン毛、意外な所で謎の共通点が。

 ヨルバとフォンの間で共通する神様関係。
至高神 トリックスター的な 蛇神 その配偶神 鉄と戦の神 雷神 水神 風神 地と病気の神 薬草と狩りの神 火の神

 至高神が、なんか。オロルン、オルフィ オロドゥマーレ ワヤンのスマル、トゴグ、グルにパラフレーズが何となく。

 トリックスター的な。ふたなりで、お茶目で、神の世界と地上の間の位相差空間を中和する。何柱かの神々を除いて、大体はこのエシュ、レグバ、エレグア大明神に縋って人間へ憑依するため、この神は民衆のウケが良い。この方はお茶目の神なので至高神へハリセンかますやうなのは普通。多分私が「男の娘の話をかける程度の能力」を持ち、オカママンガ関係で「新刊が出ると店で平積」とかとする。さうすると、ラテンアメリカの資料が来るのでブラジルとハイチの習俗へ取材し、「エ〇ドビア」でのシーメールパラダイスがどうたらをやる。橡姑娘とかもやる。そしてジャマイカへ行くと、ここでは、LGBTQを蔑視する風潮がががががが。

 蛇神 水属性 キューバへ行ったオバタラ大明神はふたなり。力が強い。ダンバラ大明神とかジェンダーしっかりしてるけども。

 配偶神 の名前がヨルバの間でOddudwa こっちは女神らしい。フォン人のDa の嫁Hoelousou daも女神様らしい。つよつよ蛇神オバタラはキューバで、垂迹したのがイエスの他に慈悲のマリアで拝まれ、オッドゥドゥアは男神とされる。檀原照和説で。REグィリー説で、白馬に乗った白人とされるオバタラが慈悲の聖母、イェマヤとアガニュのママとされ黒人のおかんとされるオッドゥドゥアが聖クララ、で夫婦とされる百合っちい関係が。エドびとはオッドゥドゥアを女性に、うにょー(以下黒人蔑視の言葉が小一時間)

 鉄と戦の神 フォン人ではGuと呼ばれる。ヨルバのオッグンさまはアフロアメリカン諸宗教で良く拝まれてゐる。秋津島の方で、騎馬民族系の信仰を輸入したタカミムスヒ信仰は、天を拝めとか何とか言ってるので我々の先人から「出羽守乙」とか言はれ、なぁなぁで天照大神へ主神の座を何となく明け渡されてゐるが、オプションで来た、禰宜様兼業での鍛冶屋さん
はばっちりである。が、モンゴールとか関係ではテムジンが鍛冶屋さんを指す語であるやうに鍛冶業はめでたいのだが、朝鮮半島では鍛冶屋さん関係に関する傳承がスコーン抜けてゐるさうである。日本書紀読んだらまんこは忌避されてゐたがうんこはでまくりであった。うーん。朝鮮と言ったらあれであるが、それより前頃に、アフロアメリカンでもプロテスタントがスピリチュアリズムとくっついてゐる。オビアとかポコメニアとか呼ばれるその諸宗教は、オープンださうである。

 雷神 Heviosso大明神は不明。さう言ふわけで、チャンゴの方は、実在したクロンボの王であるらしいのだが、堪へ性がなく喧嘩早く女好きで嘘つきでギャンブラーで遊び好きといふラテン系なので、ラテンアメリカで拝まれまくってゐるさうであるが、ヴ―ドゥーの彼であるらしいソボ大明神は影が薄いらしい。

 風神 フォン人のAveji daはよく解らない。ヨルバの拝むOyaは、aニジェール川の神でbキューバではお迎へ課に属してて、c泣きながら戦ふといふアレな女神様である。「oya-Iansan」に関する日本語の資料がない。「元旦那のオグンと別れてチャンゴとイチャイチャ」傳承はあるが、豊穣神として語られてないらしい。中尾佐助説で稲作とか文化をひり出した川の神様なのだが「その者あをき衣を纏ひて金色の野に降り立つべし」なのの軍神としての部分とお迎へとしての部分はさうなのだが、失はれし大地との絆をどうたらにはいかんぽい。
 アメリカ南部でクロンボがぴいなっつを指して「グーバー」と言ってゐるさうであるが、アンゴラとかの辺で、アースナッツとかグランドナッツと呼ばれる「咲いた花が地べたへもぐって実になる」お豆さん@バンバラ豆などが土人に喰はれてゐる。がこっちの土語を忘れてゐる。ので関連が解らない。コンゴグーバーは「入ってきた語」ぽいし

 水神 檀原照和説で、「人魚の形をした神はあまり居ない」のでこのセネガルのMamiwataさまとヨルバのイェマヤさまは珍しいらしい。アジア系で「水」星人は黒く塗れといふバイアスがあるのだが、ヴィルゲンデレグラ、規則のマリアと呼ばれる、イェマヤの本地が垂迹したものは黒かった。

 大地と病気の神 ババル・アジェ 吉野裕子説で狐は土属性であるが、ババル・アジェ様の脇でもわんこ、ジャッカルがもっふもふである。

 薬草と狩りの神 隻眼隻腕隻足で、小さいが異常な聴覚を持つオサイン大明神は、ハーブのアチェを独占してゐる。ので信徒はいろいろ彼に伺ひを立てないといけない。チャンゴとは「師弟関係」と言ふ説と、「イキって大変なので彼にフルボッコにされた」と言ふ傳承が混ざってゐる。その為、占ひで彼を守護神とするものが出る他、オサイン様へうかがひを立てる際には、チャンゴ様を介して行ふ。オサインさまはいろいろあってoya様に弱い。ハーブのアチェ(日本語のセジとかイツとかケ、ヒとかと同じもの多分)はヒョウタンに詰められてゐるといふ和風の関係が。狩りの神様は占術とか、悪い魔術を修めるとか書いておいてよさげ。

 檀原照和説で、アガジュは火属性で癇癪持ちの火山のオリシャで、イェマヤの水で何とかなるとされ、夫婦がどうのどころかいろいろがよく解らんがキューバではよく拝まれてると。水属性の神と火属性の神が葛藤をってふのがないといふ和風のアレがあるんだか無いんだか。

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