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亜人帰化案(パウチ篇)

小熊英二先生の著作
 読めない。
 近代の御一新の後 多民族国家の関係
 大正時代 なんか単一民族で秋津島のあれしませう説が出る。
 この辺で柳田國男大先生が、「先住民族を粉砕した人の末孫である私」が「先住民族への慰霊」のための土人みのある妖怪とかの調査をやって、南方熊楠先生に、いはゆる山人はRace系で、柳田先生等の集めた膨大な資料にさういふ「秋津洲土人」の生息したエビデンスがない、て言はれ、先人の大和民族への均質民族化の言訳をいろいろこいてた柳田大先生が、その辺の調査をやめる。
 昭和。単一民族説が出てるのに、「日本は多民族国家なのでざっくり東アジアの征服経営が可能」とか言って、ナニし敗戦、2022年のロシヤ軍は最小単位のはるか下で、その米軍は占領していろいろやった後、その若い国が後に民権運動としてクロンボその他が「自分たちの文化の圧迫」をアメリカの文化を萎えさせるものだとして、さう言ふ人がその弾圧する皆さんへ、
「星条旗へ謝れ」
てやるので、ドイツや支那のやうな老害(D・マッカーサーが言ってた筈)ならともかく、十二歳の少年のやうな秋津島の人なら大丈夫でせうとホモジニアスネイションをやってみると、謎の抵抗があるは、赤い皆さんが「民族派」を掲げてアレするはでべんべらべんであった。

 1950年代にFolkとしてのサンカと呼ばれる皆さんの均質民族化がある。沖浦和光説では彼らは近世に何となく発生し、幕末の動乱でコミュニティから大量に負け出た人が転職することによりできた。椋鳩十版のサンカ説でも長野のどこぞにあるスペインの山脈を跋渉する皆さん(の端っこの隅っこのどうでもいいポジに椋と言ふ一族がゐると言ふ設定)は、Raceみがないな。

 コユプケ こ ユプケ(アレが閉まる)
 知里真志保先生によれば、さういふあだ名のお婆さんがゐたさうである。てふか「カッカに敬礼」ネタは知里真志保著作集を全部読むと、何回も出るんだな。

 パウチ
 淫乱と啓蒙と魔道を司るアイヌのなんか。水辺に生息し、人を誘惑して淫乱にさせる。またアットゥシのデザインなどを教へたと言はれる。ススランペツと呼ばれる所にゐると言はれるが、この語がトゥスランペツと関連すると言はれる。パウチは大量に集ひ、裸族集団として踊りながら、コタンを襲ってゐたといふ。パウチの砦と呼ばれる岩場では、その上で全裸で踊り狂って下の川を下ってゐた山賊をやっつけたと言はれる。

 知里真志保説 『知里真志保著作集 別巻2』平凡社 昭和五十年刊 606頁
 ライトとダーク(パウチコルペ)がゐる。
 トゥス(巫女はん術)と関連する。知里真志保先生はある英雄がパウチに言ひよられたが撃退したと言ふ話を引き、その彼の人名「ウエピカン」が「巫術に敏感」と言ふ意味である点を示唆的と指摘。知里真志保先生はヌプルを動詞として使ふ。トゥスを行って何でも分かる人はパウチがついてゐると言はれる。
 パウチカル パウチ(だかコシンプ)に取りつかれると、それが、人の後ろで赤い薄刃の菜切り包丁(Hure epeysep)で胸を叩いてリズムを取り(エシレラカ オレプオレプ)踊る(ホリピ)。と憑かれた人はその憑神からブレードを受け取り、己の体を傷つけるやうになる。適当に行ったところでそのなんぞは、憑いた人の血を啜る。適当にすすられると満足するが、何日かするとどっかからナイフが出てきて体が傷つけられ、が続く。それは頭から来るので、心臓に達してゐると無理だが頭から下あたりまでにはなんか対策があるらしいのだがそれが書いてない。 

 ルルコシンプ、イワコシンプに関して「もともとは普通の精霊」だったのが悪い者になったと書く。
 
 1940年代初頭にWOKE(どぅをををををを) パウチの皆さんが近代的イデオロギーに基づきアレする。
 多分1970年代に均質化か、「多民族」国家化(ノモスの相対化ができる筈)。
 そんで。トモチとかパウチノッカとかの微妙なのをディヴァ―ジェンシーの関係であれするとか。
 多分「外交」他対外のなんかをやる悪いパウチと、保守的だかなんだかの善パウチ

あぁ二十世紀初頭、タルタリアは開拓され、法華の妄想に取りつかれた人にアレされて。
 近代的イデオロギーにおけるノモスをゆりかごから墓場まで持ってく者としてのパウチってふか娼婦が、勿論従軍慰安婦として働いてどうたら。そのタルタリアで、前にNHK『ダークサイドミステリー』で、「チンギスハンは源義経也」説に触発された日本の皆さんが満州へと言ふのがあったのだが、2022年当時ではNHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(北条氏が主役なので源氏はびゃっと出てびゃっと死ぬ)が結構流行ってゐる。源の九郎判官義経公は鎌倉へくる際にその辺の土人から里芋を貰ふ。この、とにかく人が死ぬと視聴者が泣くドラマの比較的早い時に国村隼演じるをっさんが斬られるのだが、国村隼演じる医師「カモカのおっちゃん」(カモカはいはゆる子供部屋のボギー)がヒロインの小説家と
「みなもとの くろうほうがん よしつねー よしつねー」
としみじみ言ふ連続TV小説『いもたこなんきん』の再放送が朝に、えー『ダークサイド某』では言及が一切ないのだが、そのジェネリックチンギスハン@源義経として、言ひ張ってもいいポジに伊達順之助とか小日向白郎などジャパニーズ馬賊の人が。しかもフォーマー従軍慰安婦の山本菊子さんは馬賊の結構なリーダーとしてチャイニーズ馬賊の皆さんを束ね、彼女の発行したお菊票は満州崩壊まであのパスポート的なものとしてあの。

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