アバクア
キューバの宗教の一つで、秘密結社みが強くよく解らない。女人禁制で男性だけで、カラバル人とかエフィク人が作ったのだが、有志を募ってゐるので「人種(鉄板でクロンボだ)」は結構混ざってゐる。19世紀の初めころにはその存在が認められる。ディアブリートと呼ばれる悪魔っぽい何かが辛うじて有名らしい。それをやる際の悪魔の「着ぐるみ」のデザインに若干、1920年代に復活したころのKKKの装束みが出る。クロンボなのに。あと、彼らの拝む神の一番偉い方はアバシーと言ふくらゐしか解らないらしい。實吉達郎説でラテンアメリカでは野生のネコ科生物は全部「Tigre」ださうであるが、この宗教で信徒がさういふ「虎」になる習俗があるっぽい。更に構成員は「ニャニーゴ」といふ。檀原照和先生は言葉の「否定形」とテロリスト的な部分を指摘するだけであるが、どこぞのウェブサイトの「恐れを知らぬ者ども」説をとりたい。そんでニャニーゴ。
オグン大明神 もと鍛冶屋関係で、鉈を手にし戦争と金属と道具を司る。カミーノ(道の意。スペイン語。「別バージョンのオリチャ」を指す)に鍛冶屋さん関係多し。普通にヴードゥー、サンテリア、他のアフロアメリカン諸宗教で拝まれる。
凄い皮肉であるが、マリ王国とかでは、金(Gold)は交換の媒体なだけだったらしい。商売は奨励するイスラムの聖地として西のメッカぽかったトンブクトゥ(塩とゴールドを出しまくったので有名)にありがたみが。
若い軍神チャンゴが、オジャと不倫してた際、彼女の旦那であるオグンに追ひ詰められた彼は女装し、みつあみの髪を被って逃げたとか、さう言ふ傳承があるさうな。しかもチャンゴ大明神は、
堪へ性がない、遊び好き、女たらし、嘘つき、喧嘩っ早い、ギャンブラーといふラテン系のため、メソアメリカではよく拝まれてゐる。
彼は太鼓(パタといふ)を持ち雷を司る、といふ秋津島的になんかわかりみが強いアレで。そしてヴードゥーとかでは「ソボ」と言ふ名前で、「石に神様的な者(ゼミといふ)が宿る」といふ土人であるアラワク族(西インド諸島の人なのでインディオだ)がやってた信仰を、「空から堕ちた石」を彼が落とした雷として拝んでゐる。
東アジア的な、「あをい霹靂」(平成になってから西川TMレボレボ貴教が作った感がないな)も隕石を含めるが、檀原照和説で、彼以外にゐた投石者としてのオリチャは、このアミーゴへ習合してしまったさうである。
投擲系は幸運の具現化とか信仰が汎世界的にあり、ギャンブルと「お祭りの際に太鼓を叩いて悦に入る」も「神の御言を預かる」技の零落したアレア(あてっこゲーム)とイリンクス(「ぐるぐるぐるぐるー たーのしー」)に入る筈で、「神のみが遊ぶ者であった」(白川静)といふ汎世界的な遊びの一。あ、アゴーン(けんか)もホイジンガがお遊びと規定してゐる。
チャンゴの下半身派閥。貞淑な正妻で不幸なオバ(戦闘の上でもいい相棒説がある)、戦闘のパートナーで、女性版のチャンゴ説まであるOyaと、彼を色気で騙して操るオチュン辺り。ここまで野郎オヴ野郎な本地が垂迹した守護聖人は聖バルバラと言ふ、大砲とかクロスボウとかの守護聖人でお父さんが雷に当たって死んでるけど男装した傳承がない女のおねいさんが。
山北篤編『幻想地名事典』(新紀元社社刊)によれば、アフリカのコ・ソは、火を噴く王シャンゴが大臣ズに反旗を翻され、首を括ったが臣下の人から一応汚名を雪ぐ儀礼的なものをされ、でも火属性の祟り神として君臨することになったといふ理不尽な話が縁起になってゐる。でこの暴君シャンゴのお妃ズは三人の正室ぽいのだが、えーと。
OYA ニジェール川を領く(うしはく 「大人佩く」)、一応風属性の漢女。
REグィリー説ではオヤはオッグンの配偶者で、チャンゴの内縁の妻で、自身の持つ火の支配権をチャンゴへ與へる。記憶、死、墓地を司る正義の守護者で風のアレフィを使者とする。聖テレサ、聖カタリナなどがあてられる。檀原説では「オジャ」は聖テレジア(16世紀ころの人)が充てられる
オヤ大明神が垂迹したマリアの1相「Virgin of Candelaria」、檀原照和『ヴードゥー大全』に二月二日のナニって書いてあるからWikiの「聖燭祭」でいいらしいんだけども、キャンでラリアの訳語は『魔女と魔法の事典』で「蝋燭祝別」檀原訳は「聖燭節」。(´・ω・`)
英語版のWikiでは、OYAはヨルバ語の「She tore」と言ふ意味で、フルネームっぽいのが「Oya iyansan an」(九人の子供の母親)。彼女はおかんであったが産んだ九人の子が全員死亡し、以降不妊になったとか何とかの悲劇が出る。ヨルバ族にはOdo oyaとして知られる。
ブラジリアンサンテリアのカンドンブレでのイアンサンが英語版Wikiの「Oya」の處に入ってゐる。
彼女は風、嵐、電を指揮する、Unbeatableな女戦士で九人の子供の母親。intensity of feelings, sensations, and charmが彼女のアットリビュートである。檀原照和説の「知的な女戦士」で「オショシ シャンゴの配偶者」てふのがない。彼女は「死に関する秘儀を持つ」でいい筈。こっちはサンタバーバラと習合(グーグル先生によるsyncretizedの訳語)してゐる。カンドンブレの儀礼は、一応ポルトガル系の旦那様から、往年えー2010年頃のふくやままさはるさんの声で、
「実に面白い」
とか言はれてゐる上に、魔術の実践他に関してはREグィリー大先生によれば、式次第を継承する女性によって誑し込まれてゐるさう。
檀原輝和説で、信徒が死ぬと死体はババル・アジェ(ジャッカルがお供で皮膚病を齎すちんばの元イケメン)が墓まで運び、ボロムとボロシア(いろいろ不明)が墓石へ持っていき、ジェガ(ラグーンの女神 サンテリアになってからお迎へ課もやる)が孔へ入れ、彼女から死者の霊魂を貰ったオジャが冥府Orinへ持っていき、オドゥドゥア(男性で人を作りしものでイル・イフェといふアフリカの聖地の王)が死体を腐らせ、オバが死人を記録すると言ふ。
いはゆる霊体を持っていく「脱魂鬼」、「生命活動を止める」奪精鬼「肉体を腐らせる」縛魄鬼てふ『鬼灯の冷徹』のお迎え課みたいな死後観が。
ニグロなプリキュア案。無理。クララ会体系をなんか。聖テレジアと聖エリザベスはゐるんだ。他。