柳田國男『禁忌習俗事典』結構面白い。
さういふわけで丙午タブーは昭和になっても存続しえたわけであるが、まう一つ、ひのえの寅年の人も忌まれたらしい。
彼らは、七本塔婆を持ってきて、なんかするとか、野郎は不明(縁起は悪いとされる)であるがおねえさんは「旦那にのり勝つ」とか言はれたらしい。
火の縁魔はいいや。丙はトラと馬 ネズミがあれなやつの他 犬 サル 辰で牛卯巳羊鳥猪はゐない筈。
寅返し 葬式には寅の日がタブーとされる。でも僧侶に「寅返し」をやってもらへばいいらしい。地方によっては、「丑ヨケはできるが寅ヨケは出来ぬ」と言はれる。
六甲六丁 戦闘民族の筈。甲子 甲戌 甲申 甲辰 甲午 甲寅 丁卯 丁丑 丁亥 丁酉 丁未 丁巳
ゴンボダネ 土人あるあるでよく知らないが信州でもゐるってな。福井県と岐阜で言はれる。七十五匹と言はれるとか、九尾の狐の関係が飛騨に落ちた者とか言はれる。でも「やつら」の生霊と言はれる。護法実の方では犬護法と鳥護法とゐる。日本語ではザ行音に軽くd音が入ってゐるのでエゾがエドになるため、「エゾトガリネズミがトウキョウトガリネズミに」なるのであるが、ゴンボダネのほかゴンボザネとも言ふ。