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コーボルト2

 かのギョエテ『ファウスト』サラマンダよなんとか ウンディーネよなんたら の原文はライムを踏んでるんだよな(当たり前)。で有名なこの文章で出て来る土の精霊が、「コーボルト」えーと。さらに土属性で、家事とかやる精霊に「インクブス」。えー。
レジナルド・スコットも十六世紀!インクブスが明るい家族計画で奔走した世紀!!に、ブラウニーみを認めるそれは、「夜にミルクを捧げられた」といふ習慣があると言ってゐる。

 グリム童話の『がたがたの竹馬小僧』グリム童話の資料を見ると、やれあっちはペローの再話でとか、やれアレはフランス語でないと訳が分からんとか言ふのがだーっと並んだ後で、汎ヨーロッパ的に分布してゐる「俺の名を言ってみろ話」に属するこれへおフランスの傳承がどうたらとかあって若干微妙。この話についてアト・ド=ヴリースは『イメージ・シンボル事典』で心理学上の「えちえちなおにゃのこ(麦)から「あぁん行くっゆっちゃふっ(黄金)」をひりだすために小さい人(トレジャードワーフと呼ばれる人は大体ちんちんの形をした帽子を被る)が頑張るが、最後そんなわけで男性萎える」話とする解釈を載せる。その竹馬小僧はコボルトとされる。

 ルターの翻訳した聖書が― イザヤ書34章14節 リリスを「夜の魔女」以外で訳してる聖書が― ない。

 対象化された土属性のなんぞ。

ヴァルターさんはR・E=グィリー著以外の他の資料で確認できた。ハインツェだかヒンツェルマンさんと言ふ方がコボルトの仲間でゐらっしゃるが、『妖怪100物語』(水木しげるだ)で「土精ハインツェル」といふ、民衆を立ち上げる小人の話がある。水木先生の収録する「魔法使いの宴会」と言ふ瘤取り爺さんの話と似たやうな話が収録の、『世界の民話』の解説(小沢俊夫先生といふ方)を読んで見ると、「瘤取り爺さんの話とそっくりです」で終る。
小沢センセェソレイジョウガ(;・∀・)

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