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河童関係

分類 柳田国男説
aカワッパ、カワトノ、カワランベ等、カワ+お子さん系 bミヅチ、メドチ、ミヅシン等、神様系、

後者系の方が古い
 カワは、人々が住む村のそば、水を汲む場所を指す言葉で、川は別に表現する地方がある。(柳田『故郷七十年』)

 石田英一郎、が享けた柳田説。a駒引 b河童 を石田先生は「河童が馬を引く」と一緒にしてあれする。

 村田健司説 a水神系(東北に多い) b子供を強調する系(関東とか九州) c動物系(中国、四国辺り) dその他(1ヒョウスベ、祇園坊主,等、異なった信仰を指すもの、2サンボン、テガワラなど体の特徴を指すものなど)

 カッパの呼称を
 人身系(関八州で言はれるカワワラワ、カワッパ、カッパ、九州のガワッパなど)動物系(メドチ、ミズチなどの蛇、ガメ、ドチとかの亀やスッポン、エンコーはおさるでヒョースベは鳥ださうです)水神系(スイコ シイジン スジンコ スジンドン、セコもここへ入れる)妖怪系の四つとし、ゴンゴー(中国地方)を妖怪とする石川純一郎先生は、ホモを指す金剛と河童の呼称ゴンゴーの関連を示唆する南方熊楠関係を参照してない。

川わっぱ系、川タロウ系、川坊主系、川の殿系、エンコウ系、その他系とするのもあったけどこれはー いいや。『日本伝奇伝説大事典』原田種夫執筆 あう
瀬下いずみ説で、
 ガワッパ カワノトノ(九州系) カワッパ、カワワラワ、カワロ(東海~東北系)など、ガキを主張するもの
 セージン、ミズシン、メドチなどの神様系(柳田以来、この辺が一番古いとされる 東北地方)
 カワソ ガメなど生物系(北陸、中国、四国地方が主)
 コマヒキ、シリコボシ、ヒョースベ など属性や鳴き声によるもの (『日本神話伝説大辞典』 勉誠出版 218頁)

 ざっくり特徴の羅列。
淫行を催す。あなるせっくすをする。尻こ玉とかはアレ。柳田説の「性別はない」(『故郷七十年』禰々子河童とかは無 視。柳田先生によれば「そら河童の婿入り話とかあるけどさぁ」)言訳として「水怪だから」といふのがありさう。キュウリが好き。馬を構ふ。その馬を舐りに来るカシャンボが、鳥の脚をしてゐると言はれたり、ヒョウズンボと呼ばれる河童が秋になると飛んで帰るなど鳥系のイメージは要検討。折口信夫先生は、敗戦後から河童信仰の主催者になったさうであるが、「河童の話」で、羽の生えたなんぞを描いてゐる。

水虎と関連する可能性は低い。それを踏まへ、天下の大東京で水虎が跳梁するといふ必殺技(『帝都物語』)は、なんとか言って却下。同様に魍魎も却下。もうりょうといったらソ連映画「ヴィイ」を下敷きにした水木しげる作品があったが、そのソ連映画のソフトが近所のレンタル映像ソフト屋さんにあった。丸尾大先生が、『帝都物語』で、「団宗治(あらまたひろし)氏宅の窓に!窓に!!さう言ふのがっ!!!」の際、ギルマン描いてた。かっこいい。

 ミンツチ 疱瘡の神を邀へ討つ為、オキクルミカムイがチシナプカムイ(蓬を十字に組んで作ったもの)を六十一体作って応戦、死んだ六十の英霊。海山のサチを約束するが、生贄も要求する。「和人の文化が混ざっている」と言ふのがアレであるが、壱岐の河童起原伝承に「アマンシャグメが作ったやつの野良」と言ふのがある。微妙。

 関羽 赤い。怨霊神から軍神、財神を経て独自のパンテオンも持つ第十八代玉皇大帝へ。豆腐屋の行(ギルド。中国ではこう書く)の会場へ行くと関帝廟があるさうである。五行説に従ひながら、赤いものが水中へ入るといふ東洋のバイアスがあるらしいのだが、関羽もそれに属したはず。

 清水崑の設定。甲羅の脱着が可能。

モクリコクリ(ムクリコクリとも)。一応「蒙古高句麗」の意で、一応元寇の際の蒙古領朝鮮軍の兵士(支那人が大半だったらしいけど)の怨霊とされる。でもさういふわけで文永の役も弘安の役も神風=台風が吹くやうな季節であったわけであるが、紀州田辺辺では、「五月五日、攻めて来てこちらの幟を見て死んだ元軍の霊」ムクリコクリが出ると言ふので忌まれた。あと三月三日へ山へ行くのが忌まれた。

 南方熊楠は、天応元年(781AD)の旧暦五月に蒙古軍が攻めてきたので、早良親王殿下が命を受けて行ったところ、モンゴール軍は旧暦の五月の暴風雨で勝手に撃退された、といふ端午の節句縁起を引く。桃の節句タブーは無視(南方熊楠「南方熊楠全集第2巻」 p599~602)

 麦畑に出るやつは、イタチより若干小さく、けつを取る。南方熊楠説で、「田鼠(もぐら)と河童が混ざる」
 クラゲのごときとか見るとでかくなったりはいいや。

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