本編の更新に手間取ってノートのほうも進んでいませんでした。久々です。
更新が延びていたのは、第二章「マルリイの盟約」のタイトルに相当する部分がどうもイマイチすっきりと出す気になれるものになっていなかったからですが、それだけの時間と手間をかけただけのものにはなったかな、と思いますので、今は胸を張って提出できた喜びを素直に感じているところです。
生誕篇の途中にも、執政マドランと謎の若者の密会場面が挿入されていましたし、若者の暗躍がいくつかの重要な事件が起きるきっかけになっていました。今回、それがさらに拡大されて、4つものパートにわたって展開され、若者自身もそろそろ表舞台に登場しそうなところまで来ました。
特に今回は、ちょっかいを出すどころではなく、これからの物語の行方に大きな影響を及ぼす「マルリイの盟約」というものをたずさえての登場で、これがうまく書けていないと、後々物語の説得力が半減するし、読者のみなさんをワクワクさせるような怒涛の展開が不可能になるという大事なポイントだったのです。
おなじみのキャラが活躍するパートではない、いわば背景の説明に当たるパートだからといって、私は「ここは鼻をつまんでガマンして読んでくださいね」などと読者に要求するつもりはないので、しっかりエンターテイメントしてないことには公開するのがためらわれていたわけです。幸い、私家版段階で批評的に読んでくださっている方から適切なアドバイスがあり、うまくクリアすることができました。一週間前のバージョンと比べると、冷や汗が出るくらい別モノになって堂々と公開にこぎつけることができました。アドバイスには感謝に堪えないし、みなさんにも明かされた陰謀の一端を「おおっ」という発見の気持ちで読んでもらえるのではないかと思います。
「カナリエルと人気を二分する存在だった」といううたい文句で登場する美女ユングリットは、生誕篇で名前だけは何回か出していたキャラですが、登場即あんなきわどい濡れ場を演じてくれました。もちろん、私がウケを狙うとしたら、それはストーリー全体にかかわる重要なエピソードでもあるわけで、単なるサービスということではございませんので、アシカラズ。でも、ここではユングリット嬢の魅力を素直にご堪能いただき、ぜひしっかり記憶にとどめてのちのさらなる展開を期待してもらいたいと思います。
コンテストの結果発表が近づいてきています。続編の運命もそれによって大きく左右されるわけですが、実際にはあれは数か月前に決着をつけたものに対する評価なので、今さらこちらがどうこうできるものではありません。落ち着かないからといって何もしていないと、後で「あのときにこそ少しでも進んでおけば」と思うのは過去の体験からの痛い教訓でもあります。ここは淡々と「次」を見据えて前進あるのみです。そのエネルギー源は、まちがいなくみなさんの〝期待〟です。新しいパートが一人でも多くの方に受け入れられているかどうかが私がそれを感じられる指標ですので、どうかどんどん読み進んでいってください。(麗しのレディ・ユングリットが最後に待ってますよ)
では、次回の更新をお楽しみに。