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傭兵たちをめぐる今日このごろ。〜 Writer at Work 05/01/2018

 さて、待ちに待ったゴールデンウィークです。

 新作公開開始に合わせて、タイトルも「傭兵たちをめぐる今日このごろ……」に変更しました。「マチウ」本編とはまた違った、個性的でストレートに荒くれている傭兵たちが続々登場してきますからね。お楽しみに!

 この時期に新作のスタートを切れるというのは、実に気分がいいですね。GW中にできるかぎりスパートして、それなりの見通しがつくところまでなんとかたどり着いておきたいものだと思っています。

 書き出しの部分については少なからず迷いました。古くは「聖エルザ」までさかのぼるけれども、作品としてのまとまりをつけるのに不可欠だったと思われる「集結!」のプロローグは、文庫版を出版する際に書き下ろしたものでした。
「マチウ」本編にしても、三人の父親が出てくるという形の序章を書き加える必要を感じたのは、かなり執筆が進んだ後のことです。「ボコイ」の場合も、カクヨムへ発表することを決めたとき、リョウマとおいらの歴史大逆転物語というテーマへと焦点をしぼるために、なるべくスムースな導入部を、と考慮して付け加えたものです。

 で、今回のマチウ外伝「傭兵よ、なぜ子どもを背負って戦うのか」ですが、構想はかなり先のところまで煮詰めてあるものの、プロローグとしてどのようなものが必要なのかがまだはっきりと見えてきていません。

 最初のパートを〝序章〟というタイトルづけでリリースしましたが、これはやはり〝第一章〟の第一話だなと思い直しました。当初はこの部分に、本編の時系列ではどのあたりに来るものなのかとか、傭兵2人+子どもという不思議な三人組の関係性などの基本情報を入れるつもりでした。しかし、そうなると必然的に長いプロローグとなり、せっかくの新キャラクターとのエピソードの印象も薄らいでしまうおそれがあります。

 そこで思いついたのが、この「外伝」を読むにあたって最低限必要な情報を含んだエピソードを先行する本編から抜粋し、後にプロローグを書き加えるかもしれない冒頭部分に挿入しておくという荒技でした! なので、〝導入部〟という意味で作品の一部にあたる「プロローグ」ではなく、〝前提〟にあたるものという意味で「プレ/ローグ」なる造語も考え出しました。

 引用した個所は、まず[揺籃篇]の冒頭に掲げた〈[胎動篇・生誕篇]のあらすじ〉で、舞台となる遠未来世界の様相と物語の大きな枠組みを知ってもらうことができるはずです。もう一つは、[生誕篇]の最終話〈カゴに入った幼児〉で、この三人組が生まれたいきさつがコンパクトな形でまとめられています。時系列的にも、物語的にも、「外伝」はここからまっすぐつながっていくものになります。

 これらを読んでいただければ、たとえまだ「マチウ」本編にまったく触れていない方にも、「外伝」に取りかかるのにほとんど障害がなくなるはずですし、十分楽しんでもらうことができると思います。その上で興味を持たれたなら、本編にあらためて取りかかってもらえればいいのです。

 さあ、これで心置きなく続編の執筆に専念できます。まだGWは始まったばかり。
「行くぞ!」

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