火山涙。
最初にこう呼んだ人は素敵だな、と思う言葉の一つです。
火山噴出物よりストーリーが広がります。
兎に角、ハワイと繋がるものを書こう、と思った時、この火山涙が浮かびました。
『星に降るは女神の涙』では「ペレの涙」という結晶の雨です。
ですが、「ペレの涙」は実在します。
ハワイの伝説にはペレという有名な火山を象徴する女神がおわし、火山のマグマが地上で冷えて涙のような粒になったものを「ペレの涙」と呼びます。
ネットではペリドットのことと書かれている場合がありますが、ペリドット限定ではありません。
只、ハワイではペリドットも火山涙としてあるそうです。
実はペリドットが降る実在の星もあります。
宇宙に目を向けると、他にも宝石に当たる鉱物が一杯。因みに天王星、海王星の内側は液状で、そこではダイヤモンドが生まれて沈んで行くとか。
「カイマナ水」は、これを借りた設定です。
こんな知識から付け焼刃気味の設定を考え出したのですが、執筆中、見付けたのです。
その名も『ペレ・コレクション』!
昔、祖母がハワイに行きまして、何やら買って来ました。
母に「玩具よ」と与えたらしく、また母好みでもなく、やがて私の所に「玩具だから」と参りました。
で、私は左のブローチだけ時々、パーツをつけて帯どめにしましたが、元来、飾り物を身につけない性質。仕舞い込まれていた状態。
今回、あの緑はもしかすると……と思い、引っ張り出したら箱に「ペレ・コレクション」と書いてありました!
……え、すると、この緑は天然ペリドットでピンクは珊瑚。玩具にしてはお高くありません? と慄きました。私の玩具は百円単位ですが、祖母のそれは二桁三桁違いそうな……。
ここから広がるハワイ土産による小説設定暴走。
珊瑚は判り易いから出すことに。
そして、進行速度より設定の小道具だとかが増えて行ったのです(遠い目)